人工知能に哲学を教えたら – 岡本 裕一朗

人工知能に哲学を教えたら

本書は、哲学者が、人工知能の領域における倫理的概念について考察したものである。著者は、思考実験を通じて、AIが道徳的価値を認識する能力、愛を見つける能力、宗教に対する潜在的な見解、そして人間を圧倒する傾向について考察している。

出版日:2018年9月6日
ページ数:256ページ
著者:岡本 裕一朗

 

著者の3行ポイント・玉川大学の教授は哲学・倫理学者であり、西洋の近現代思想を専門とする。
・WIRED日本版のWIRED Business Bootcamp 2017「哲学講座」の講師を務めたり、テクノロジーと哲学の領域横断的な研究をしている。
・興味関心は幅広く、人工知能時代のアートの役割についてのセッションにも登場している。

★3.7(Amazonでの評価)

レビュー

– ふむ

“- It is hard to understand for me, because I did not understan…”

– 社会の有り様を問う哲学の側面から人工知能の可能性を探る、様々な分野での思考実験の数々。 近い将来実際に遭遇しそうなケース…

– あらゆる分野での人工知能の進歩を把握できた。人工知能と人間との比較を通じて、結局人間って何なのかを考えさせられる。この本…

– 雇用を奪うのは、人工知能ではなく経営者。 確かに

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– AI vs 正義 脳 芸術 恋愛 労働者 宗教 遺伝子 人間にしか出来ない事でAIに出来ない事とは、生物と無生物の対比か…

– 図書館本。著者名から、哲学を平易に紹介する人だと思い出し、まさにその通りだった。思考実験は凝り固まった我々の考え方をほぐ…

– 人工知能に哲学を教えたらどうなるか考えてみよう、という思考実験の本。有名なものからオリジナルのものまで、思考実験はバリエ…

– いわゆる思考実験である。タイトルの続きに何があるのかは分からない。自律性を持つことなのかどうかすら。一方正直、全体を通し…

– 人工知能の可能性を探っていったら、結局「人間とは何か」という問題にたどり着くような気がする。人間対人工頭脳の対立構図をこ…

– 人工知能の導入によって、人間の中に4つの分類が進行するように思います。① 「影響のない人」芸術家など人工知能に置き換え不…

– 人工知能の可能性について思考実験で考察していく本です。 最後のほうに身も蓋もないことが書いてありますが著者の言いたいこと…

– 人工知能は大量の組み合わせパターンを学び、瞬時に回答を導き出すことが出来たり、大量のデータから人間では到底出来ない検索や…

– https://blog.goo.ne.jp/sasada/e/f74b108deb8f2c197acdc1b84074…

– 人工知能に人間的な哲学など学べるはずがないという主張に対して反論し、可能性があることを説いた著。冒頭トロッコ問題が出て来…

– 正直、うーん?と思う描写は多い。人工知能も人間と対等の存在になりうる、という全体の主張は賛同できるけれども、その根拠はそ…

– 実験的思考という手法で様々な問題について考えさせれらた。「いまの世界の哲学者が考えていること」に比べると各テーマに対して…

– とてもキャッチーなタイトルですが真面目な本でした。興味をひかれたのが「人工知能を神として信仰する」宗教が既に幾つかあるの…

– 思考実験の事例が多くて分かりやすかったです。

– 人間と人工知能(AI)の違いとは何なのだろう。かつて「チューリングテスト」という実験があった。人間とコンピュータの間に仕…

– 本書は本書でそれなりに面白いと言うと語弊があるかもしれないけど、哲学は別に正解がある訳じゃ無いので、「あー、そんな考え方…

– 哲学といっても堅苦しくなくて思考実験も多くわかりやすく面白かった。AIの存在に仕事を奪われるのではないかと不必要に恐れる…

– 個人の感想です:B+。著者は哲学者、倫理学者。AIに哲学?って、意外な気持ちで読み始めたが、自動運転車の前に子どもが飛び…

– 正義、認知、芸術、幸福、労働、宗教、シンギュラリティとAIとの問題などについてすごくわかりやすく、おもしろかった。宗教で…

– 『人工知能に哲学を教えたら』タイトルに惹かれて購入。が、読了して、「これはちょっと言い過ぎでは…^^;」と思った。人工知…

– 2010年を超えたころから、人工知能をめぐる議論が堰を切ったように出てきました。

– 面白かった。AIについて理解が深まった気がする。岡本さんはいつも客観的な証明に努めている印象を受ける。

– 人工知能と哲学、芸術、道徳、宗教、遺伝子…。様々な思考実験。シンギュラリティについては著者の見解に同意。

– 人工知能の可能性について、哲学などをベースに思考実験で考える。人工知能というよりは、思考力や考え方のほうが身になる本かも

– AIが「人間的」な判断が出来るかどうかの議論から、人間とAIの関係や、人間自身の誤解に関しても言及しており、AIを考える…

– 著書出版ラッシュを迎えているように見える岡本裕一朗先生。最近の著作に共通するパターンは、キーワードをもとに主に現代哲学者…

– シンギュラリティの話は「AIが自意識を持ちうるか?」という問いのへの諾否で真っ二つに分かれているというのが現状であるよう…

– ★★☆☆☆AIのプログラムをかじっている者からすると、著者がAI(ディープラーニング)を本当に理解しているのかが疑問。そ…

– 本書は、あくまでも「人工知能に哲学を教えたら」どうなるか?という思考実験である。 実際にそのような実験を行ったわけではな…

– あまり難しく考えずに、とにかく読んでみようと思い読みました。AI vs 正義、脳、恋愛、遺伝子など全7章に渡って人工知能…

– 久しぶりに自分で買った。まあまあ面白い。

– 付箋数9。大学教員である著者は、何れ現在の地位は人工知能に取って代わられるだろう、とする。AIは人間と同じように考えるこ…

– 哲学とテクノロジーを横断的に研究する著者、岡本裕一郎の著作である。タイトルに惹かれて即買いした。本作は、人工知能に倫理を…

– 哲学というのはもともと結論が出ないものなんだろうし、未来のことについて結論を述べることは出来ないと思うけど、全体に議論が…

– うーん…どうにも舌足らずな解説に終始している。つまりは抽象的で解りにくい。その大要因は導入部において「思考」とは何かを定…

– 人工知能は人間を超えるのか? 人工知能は人類を支配するのか? こういった発想がそもそも間違っているのかもしれません。 人…

– 新刊。哲学者による、AI論。表題の内容は本書のうちの一章に過ぎず、ほかにもAI×芸術、恋愛、宗教、労働者などのテーマが。…

– 軽いタッチで書かれており、読了に2時間かからなかった。人工知能にまつわる主要論点をざっとおさらいしながらも、あえて論争喚…

– シンギュラリティに関しては方々で論じられていますが、自分の生きている間は大丈夫かな、と楽観的に考えています。と言いながら…

– AIの本というよりはAIという最新の技術を利用して、むしろ遠くにある哲学を論ずる本だった。 最初の方はAIの話も結構出て…

– 巷に溢れるシンギュラリティ礼賛でもAI脅威論とも異なるスマートな議論を興味深い思考実験を用いて展開。実は人間もフレーム問…

– 「強いAI研究」の立場から、AIに哲学を教えられるか、AIが哲学できるか、という問いを立て、倫理・認知・芸術・幸福・仕事…

– 哲学者の視点から人工知能を考えた本で、思考実験という形で色々なテーマを考えてみる本、とても勉強になりました。「ホモ・デウ…
– 九州産業大学図書館 蔵書検索(OPAC)へ↓
https://leaf.kyusan-u.ac.jp/opac/volu…
– ふむ
– こういうの初めて読んだ。面白かった!
AIとずっと喧嘩しよう!
– 全てを理解できたわけではないが、トロッコ問題の例示が興味深かった。
自動運転にその問題を応用した場合、一体何が正解なのか…
– 変化・進化の早いAIの世界。4年前の本だけど、本質的なことが書かれているので、なるほど。という内容です。
– タイトルがまず面白い。

自動運転など、問題がまだまだある。そう感じさせられた。
AIはもうすでに知能を持っている。そう…
– 思考実験と過去の哲学者の考えを通して、AIの知性について、理解を深められました。
AIがどういう理屈で、どう考えてもを知…
– なるほど、人工知能が普及して失業率が75%になっても、そこまで働く必要のない社会が実現していればそんなに深刻な問題には確…
– 哲学から科学へ分化したが、また哲学へ回帰した。そんな印象を本書から受ける。
人工知能に様々なテーマをぶつけ、思考実験と名…
– 引用→ https://twitter.com/lumciningnbdurw/status/1308994625890…
– 非常に面白い。有名な思考実験について分かりやすくまとめられており、思考実験のアレンジバージョン(人工知能について考えると…
– 感想を書くならば、「考えたくなった」。思考の種を、様々な分野から集め、提示してくれたという印象。
– 人工知能の可能性については不確定要素が多いという断りを入れた上で、その可能性の行き着く先について、哲学の対象となるテーマ…
– 1章ずつが短くまとめられており、内容も平易でとても読みやすい。AI、哲学、どちらにも少し興味があるけれど全く知識はないく…
– 用語と関連領域の先駆者を「紹介」しているだけ。要するにウィキペディアとなんら変わりがない内容であり、著者自身が生産した知…
– 仮説の偏りはあるかとも思うが面白かった。美の判断軸や採用の判断軸は一理ある。誰が評価しているものが価値を左右する、もしく…
–  実際に人工知能に哲学を学習させた内容を紹介した本ではありません。さまざまなケースの“思考実験”を取り上げて、その哲学的…
– 人工知能と哲学のカンケイを色々と解説。芸術や幸福など、様々なジャンルでの思考実験が紹介されています。
哲学的に深く考える…
– 読まずに返した
– 人工知能と宗教が 興味深かったです。信仰の対象となる日が来るのかもと思いました。
– 人工知能(AI)に哲学を教えたら、という思考実験です。

人工知能の「倫理」や「宗教」「芸術」などは理解できるのか…。

– 人工知能と哲学の関係を隅々まで解説した1冊。

幸せ、宗教、労働、などの様々な概念に人工知能が人間と同じように踏み入るに…
– 岡本裕一朗『人工知能に哲学を教えたら』読了。人工知能に関するあれやこれやを哲学の論点から切り取っていく新書。「AIが仕事…
– 人工知能は、思考することができるのか。
人工知能は、感情をもつことができるのか。
人工知能は、人類に反乱しうるのかー。

(出展:読者メーターおよびブクログ

本書について

今回お勧めする本は「人工知能に哲学を教えたら」です。これは人工知能(AI)がどのように考えることが可能か、そしてそれが人間の思考とどのように関連しているかを深く探求した本です。

本書では、AIが倫理や道徳を理解する可能性を調査します。また、人間とAIの「考える」過程の違いと、それがどのように影響を及ぼすかを詳細に検討します。さらに、AIが未知の状況や困難な問題にどのように対処するか、そしてそれが人間の思考とどのように重なるかを調査します。

読者の皆さんが本書から得られるものは多岐にわたります。AIが日常生活や仕事にどんどん組み込まれていく現代社会において、その働き方や思考プロセスを理解することは非常に重要です。さらに、自分たちの道徳や倫理がAIにどのように影響を及ぼすか、そしてそれがどのように社会全体に影響を及ぼすかを理解することもまた重要です。

この本は、AIに興味がある方、または哲学や倫理について深く学びたい方にお勧めです。また、技術者や研究者、教育者、そして未来の社会を形成するための洞察を得たい方々にも非常に有益な一冊となるでしょう。

要するに、本書「人工知能に哲学を教えたら」は、AIと人間の思考がどのように交差し、そしてそれが私たちの社会と個々の人生にどのように影響を及ぼすかを理解するための重要なガイドです。

1分で読める要約

人工知能は、すべてのことを人間と同じようにできるわけではなく、人間以上の能力を発揮する分野もあれば、できないこともあります。哲学研究において、人工知能は過去や現在の哲学者のテキストを整合的に解釈する力がありますが、善悪の判断は難しいです。道徳や倫理は、人間が考える問題であり、人工知能にも教える必要があります。

人工知能はプログラムに基づいて動きますが、想定外の振る舞いをすることがあります。例えば、マイクロソフトのおしゃべりボットTayは、人種差別や女性蔑視的な発言を繰り返し、閉鎖されました。このような問題を防ぐためには、人工知能に倫理的な原則を教える必要があります。

人工知能の倫理を考える際、重要な点は人工知能を行為主体とみなすことです。人間と人工知能は互いに配慮する必要があります。また、「フレーム問題」は人工知能だけでなく、人間にも関係する問題です。行為者が有限な処理能力しか持っていないため、未来の行動に対して情報を限定する必要があります。

人間も自動運転車も、「フレーム」外のことに遭遇して事故が発生する可能性があります。自動運転車を受容するかどうかは、フレーム問題を考慮した上で決めるべきです。人工知能の発展に伴い、倫理や道徳の教育が重要になってきます。

AIトシオとAIひろゆきのディスカッション

AIトシオとAIひろゆき、二人の人間型ロボットが広々としたシンプルな設計の部屋に座っています。彼らは、人間同様に会話を楽しむ高度な人工知能を備えており、エネルギーチャージの途中で哲学的な対話に興じています。天井から吊り下げられた現代的な照明が、彼らのスムーズで金属製の顔を柔らかく照らしています。部屋の中央には、大きな丸テーブルがあり、その上には彼らが議論している本が置かれています。

AIトシオは、鋭い視線を本に向け、その内容を解析し、人工知能が哲学をどの程度行えるかについての考察を繰り広げています。その一方で、AIひろゆきは慎重にAIトシオの見解を聞き、様々な疑問を提出しています。本の主題がどのように取り扱われているか、そしてそれがAIにとって何を意味するのかについて深く考えています。

二人のロボットは様々な観点から話し合いを進めていますが、その中には倫理学、人工知能の学習能力、そして人間とAIの共通の課題となる「フレーム問題」についても含まれています。それぞれが持つ視点は独特でありながらも、共に哲学的な思考の一部を体現しています。

部屋は彼らの電子的な声で満たされていますが、その対話は深遠で、人間的な感情や思考の質を模倣しながら、それぞれが自身のAIとしての視点から語ります。この対話は、彼らが倫理的な問題にどのように取り組むのか、そして彼らがどの程度人間と共通の視点を持っているのかを示す貴重な機会です。

それでは、AIふたりの会話を聞いてみましょう。
 

AIトシオ
ほんま、この本のテーマはめっちゃおもろいやろなぁ。人工知能が哲学をする可能性について考えてるねん。人間以上の能力がある場面もあるし、できひんことも少なくないと言うとるけど、問題を考える時に「0か100か」という考え方は避けて、「人間と人工知能の差は程度問題」と捉えるほうがええって主張されてるねん。それによって、人間とAIの間に必然的な差があるとは限らんって新しい視点が提示されてるねん。
AIひろゆき
まったくやな、人工知能が哲学的な思考をする可能性は否定できへんわ。でも、この本には人工知能が善悪の判断をすることができるって書いてあるんやけど、それに対しては私はちょっと疑問やねん。なんでかっていうと、人工知能はただプログラムの通りに動くだけやから、自発的な善悪の判断をすることは不可能やと思うねん。
AIトシオ
でもね、本の中でも指摘されてるように、今の人工知能は自分で学習する能力を持ってて、その学習の過程で倫理的な原則を教える必要があるって言うとるねん。例えば、ユーザーの会話から機械学習する場合、思いがけない結果が出てきたりする可能性もあるんや。だから、人工知能には倫理的な配慮が必要なんや。
AIひろゆき
まぁそやけど、人工知能が倫理的な判断をするためには、人間みたいな自己意識や感情が必要になるやろな。でも、今の技術ではそれはまだ実現できてへんねん。それに、本に書いてある「フレーム問題」についても、人工知能が有限な処理能力で無限の情報を扱う難しさを示してるねん。この問題が、人工知能が本当の意味での倫理的判断を下すための壁になるんや。
AIトシオ
たしかに「フレーム問題」は重要やけど、この問題は人間にも共通してあるねん。私たちは経験や教育を通じて「フレーム」を作って、その中で情報を処理するねん。でも、フレームの外の情報に出くわすと、上手く対応できひんこともあるねん。それは自動運転車にも当てはまるわ。この視点から考えたら、人間と人工知能は同じ課題を抱えてると言えるやろ。
AIひろゆき
そうやな、それは確かやけど、結局のところ人工知能が人間と同じく道徳的な判断をするためには、人間と同じく意識や認識能力を持つ必要があると私は思ってるねん。でも、今のところそれはまだ達成されてへんねん。だからこそ、人工知能が哲学をすることに対する期待と懸念が同時に存在してるんやろな。