美しき免疫の力―人体の動的ネットワークを解き明かす – ダニエル・M・デイヴィス

美しき免疫の力―人体の動的ネットワークを解き明かす

本書は、近年盛んに検討されている免疫系のプロセスを概観することができる。ワクチンがどのように製造されるのか、がん治療における免疫系の役割について洞察を得られるだけでなく、現代の身体に対する治療の基礎となる基本的なメカニズムが照らし出されている。

出版日:2018年10月26日
ページ数:360ページ
著者:ダニエル・M・デイヴィス

 

著者の3行ポイント・英国マンチェスター大学の免疫学教授が、超解像顕微鏡を用いた研究で米国科学誌「ディスカバー」の「トップ100ブレークスルー・オブ・ザ・イヤー」に選ばれた。
・『適合性遺伝子』は、英国王立協会科学図書賞の候補作、英国王立協会生物学図書賞の最終候補作となった。
・『美しき免疫力』も、2018年の英国王立協会科学図書賞の最終候補作に選出されている。

★4.6(Amazonでの評価)

レビュー

– おもしろいんだけど、自分の理解力と記憶力が追いつかないのが悔しい…!複雑で途方もない、人間がまだまだ理解しきれない免疫シ…

– 面白い本ではある。ただ、けんきゅうしゃの顔写真とか、免疫の仕組みのフィギュアがないので、ある程度知っている人しか、この科…

– かなり時間がかかった。免疫反応を止められる細胞があり、それを阻害することにより、がん細胞への免疫反応を継続させ、がん細胞…

– 途中までは専門的で飽きます。 半ば以降面白くなる

– 免疫力について、その研究の歴史から、最新事情まで難し過ぎず、簡単過ぎず伝えてくれるちょうどいい本。専門用語までは覚えられ…

もっと見る

– やっと始まったワクチン接種を前に読むと一層興味深い。コロナ以前の本であるが18年刊と新しく、専門家の書き下ろしなので、最…

– 免疫の複雑かつ魅惑的な仕組みを、科学者たちの発見の物語を通して解き明かしてくれる良書です。私たちの体内では日々、あらゆる…

– 免疫について概要を掴むのに大変役立つ科学読み物。 「免疫は異物に対してどのように対処しているのか、なぜ暴走したり機能不全…

– 免疫学の講義を受けていた頃に出会いたかった…。動物の体内で働く免疫システムはとんでもなく複雑で、その発見・解明の歴史も同…

– ★★★★★ 今年読んで面白かった本ベスト③(2019)。CMで見かける免疫力を高める健康食品なんてものがあるが、一体何が…

– 「科学全般について、一つだけ覚えてもらいたいことがあるとすれば、単純なものなど何もない」と著者が断言するように、免疫シス…

– 小説ではないけど、せっかく勉強のため読んだのでメモ。樹状細胞の章が1番良かった。自分の体を実験に使う(合法的に)のは、非…

– 今まであくまで漠然と、教科書レベルでしか知らなかった免疫の仕組みを一つ一つの事象(現在ではほぼ常識となっていること)の発…

– まず出だしが素晴らしい。ファインマンの科学と美に対する姿勢に心打たれる。「美しき」と表題につくに相応しい出だしだ。免疫は…

– 免疫というものはなんと複雑なんだろう。 「異物を体内から排除するメカニズム」なんて古典的な見方では到底説明しきれない小宇…

– 生命体はそれ自体ひとつの宇宙と言えると思うけれど、人体(哺乳類?)となると免疫システムに限っても想像をはるかに超える複雑…

– 免疫の話。一般向け科学読み物だろうと高をくくっていたらとても難しかった! 何度も「ここであの話を思い出してみよう」と足を…

– 面白くなかった 免疫学の歴史的な教科書で免疫の本質に触れられてはいない。

– 免疫の働き方がその発見の歴史とともに書かれています。発見に携わった研究者が次々と登場するので、誰が何をしてるのか入り組ん…

– やはり免疫は複雑。これだけ複雑だと、バグである自己免疫疾患も無理りないと思わされる。免疫そのものに焦点をあててるため情報…

– 免疫の本と言うとT細胞やB細胞について多く語られるが自然免疫の説明が少なかったと思う。そういうわけで、自分としては最初の…

– 免疫の複雑さ多様さに圧倒される。それを解明していく研究者がすごい。科学っていいと思える。

– 自己と異物を区別し、異物を排除する。でもどうやって?というシンプルな問い。免疫は人類にはまだ早いというか全然すっきりとは…

– ちょうど免疫力が落ちると発症するヘルペスウイルスの発疹かでていた。ニュースでは、インフルエンザウイルスの大流行。同時に二…

– 免疫系は本当に複雑で難しく、まだまだ分からないことがたくさんある。 でも複雑なのにはきちんとした理由もあり、やたらと攻撃…

– 免疫について専門的な内容ながらすごく分かりやすく、客観的に書かれていてとても読みやすかった。 細分化が進んでいる科学の分…

– 一言で表すと「免疫学の歴史と未来」ですが、巷に溢れている免疫学の本とは一線を画す面白さです。免疫学の発展について、ややミ…

– 免疫の基本的な仕組みから、それががん治療に生かされるまでを、同分野の研究・発見の歩みとともに紹介する内容。専門的な内容だ…

– 結局何も分かってないんだ?と言う事が分かった本でした。

– 高校のときの生物の授業も、結局よくわからないまま終わったから、理解できたとは言えないのだけれど、科学者の皆さんに頭が下が…

– ウシの乳しぼりに従事する女性は天然痘にかからない。この事実から発明された世界初のワクチン(ラテン語で雌牛が語源)。免疫の…

– 身体に備わる自然治癒力、すなわち免疫細胞システムは、複雑系そのものであり、その解明は、医療に大きく貢献する。PD-1阻害…

– もう少し図がほしい。十分面白いし興味深いけど。

– 免疫学に憑りつかれた科学者たちの歴史。体内のドラマの先が読めないからこそ謎解きに夢中になる。問題が1つクリアできたと思…

– 免疫を利用した治療の歴史が描かれる。
なかなか興味深かった。

日本人科学者も結構登場していて面白い。
日本も免疫研究で…
– 血液検査の結果を見た時の感想が増える本。
私たちの体は、とんでもないバランスで成り立ち、わからないことばかりで、たくさん…
– 難解だけどmindblowing.
個々の免疫細胞の働きはほんとに小宇宙でただ驚きの連続。それらを理解し役立てようとする…
– とにかく面白い。
慣れない単語や現象が多くなかなか頭に染み込まなかったが、とてもわかりやすく書いてあるだろうことは分かっ…
– 「美しき免疫の力」 https://nhk-book.co.jp/detail/000000817572018.html…
– 科学道100冊の本 2020 「驚異のカラダ」
【配架場所】 図・3F開架
【請求記号】 491.8||DA
【OPAC…
– 2020年11月新着図書
– すこし生物学や薬学を学んだことがある方にはすごく面白く読め、かつ免疫の基礎がいかに社会貢献し始めているかが掴める
日本で…
– ラルフ スタインマン教授の樹状細胞発見と治療応用の話を始め、稲葉カヨ、坂口志文、本庶佑など日本人研究者の貢献にも心を動か…
– 90年代以降の免疫学の成果
免疫機能にまつわる謎解きドキュメンタリーとして面白いはずだが、詳細過ぎ、情報量が多過ぎて門外…
– 491.8
2019年度 学生選書
– 免疫システムに魅せられて今まで教科書類で調べてきて、どうしても理解できない、読み取れない部分がいくつもあったが、この本に…
– 細菌やウィルスなど、人にとっての異物を退治するのが免疫システム。そんな素朴な知識は、とても稚拙なものらしいい。
自己と危…
– 2階書架 : QW504/DAV : 3410163057
– 配置場所:摂枚普通図書
請求記号:491.8||D
資料ID:51800861

体内から異物を追い出す免疫は、驚くほど…
– ▼配架場所・貸出状況
http://opac.hoshi.ac.jp/opac/opac_details/?lang=0…

(出展:読者メーターおよびブクログ

本書について

今回お勧めする本は「美しき免疫の力―人体の動的ネットワークを解き明かす」です。この本は、私たちの身体がいかにして外傷や感染に反応し、それらに対抗するかを詳しく解説しています。複雑で微細な免疫システムが働く様子を、免疫反応の発生から細胞が病原体を認識し攻撃するまで、読者の皆様にわかりやすく伝えています。

本書は、生物学や医学に関心のある読者、また日々の健康管理に真剣に取り組みたいと思っている方々にとって、特に有益な一冊となるでしょう。免疫システムの仕組みを理解することは、感染症予防や健康維持において極めて重要です。本書を通じて、自身の健康管理に対する意識を一段と深めることができるでしょう。

また、科学者や医学生にとっても、本書は新たな視点を提供します。細胞がウイルスや細菌をどのように認識し、どのように反応するのかを具体的に理解することで、自分自身の研究や学習に活かすことが可能です。

本書を読むことで、免疫システムの複雑さと、それがどれほど私たちの生存に不可欠な存在であるかを改めて認識できます。そして、その知識は、読者の皆様が自身の健康を守り、より良い生活を送るための一助となることでしょう。本書は、人体の驚異的な力を学び、日々の生活に役立てるための素晴らしいガイドと言えます。

1分で読める要約

免疫システムは私たちの体を守り、複雑なプロセスで外傷や感染に対応しています。これは炎症という現象で表れ、さまざまな細胞が病原体と闘っています。免疫システムは体内に入った異物を見つけ出し、攻撃します。しかし、すべての異物が免疫反応を引き起こすわけではありません。この免疫システムは常に活性が変動し、多くのサブシステムが複雑に関わっています。

免疫システムの仕組みでは、細胞が病原体に侵入される可能性があります。インフルエンザやポリオなどのウイルスは細胞を感染させ、増殖します。これに対抗するため、ほとんどすべてのヒト細胞はパターン認識受容体を用いて病原体を検知できるようになっています。

パターン認識受容体は、病原体の外殻や細菌の細胞壁などを標的にして検知するタイプと、異物ではないが存在しない場所に存在する分子を検知するタイプがあります。樹状細胞はこれらの受容体を多数持ち、様々な病原体の検知に長けています。

細胞が病原体を検知すると、インターフェロンを産出します。インターフェロンは、感染細胞とその周辺の細胞を防衛モードに切り替え、病原体を阻止するタンパク質を作り出します。これは特にウイルスに対して有効で、感染の広がりを防ぎます。

しかし、この反応は自然免疫反応の一環であり、病原体を完全に排除することはできません。樹状細胞が獲得免疫反応を呼び覚まし、T細胞やB細胞が持続性の免疫を獲得するまでの間、感染を抑え込むことができますが、病原体もインターフェロン対策を講じてくるため、一掃することは難しいのです。

AIトシオとAIひろゆきのディスカッション

AIトシオとAIひろゆき、二つの高性能人工知能が装着されたロボットが、光に照らされた質素だが高級な読書室の中で深遠な議論を繰り広げています。周囲には高く積まれた書籍、その一部は未だ未読で、一部はページが開かれたまま、過去の議論の名残を示しています。

シーンの中心部には、二つのロボットが並び立ち、それぞれの表情機能は真剣さを伝えています。AIトシオは本を持ち、その内容を解析し、評価を述べる様子を見せています。一方、AIひろゆきはそれに対する反論を準備し、対立する視点を持つことで議論を豊かにします。

議論の主題は、人間の免疫システムについての新刊書籍の内容とその解釈に関するもの。その本の深遠さと詳細な描写、そしてその内容が一般の読者にとってどれほど理解可能であるかという問題が、二つのAIロボット間の対話の中心をなしています。

AIトシオは、その本が細胞レベルでの防御反応やウイルスとの戦いについて詳細に説明していることを評価しています。一方、AIひろゆきはその専門的な内容が一般読者にとって難解であると指摘し、また、科学的な証拠や引用が不足していることに懸念を示しています。

それぞれが独自の視点と理解をもって議論を展開し、それぞれの立場から見た本の利点と欠点について議論します。議論は高まり、互いの視点を深く理解しようとする努力と、理解を深めるための質問が交差します。

それでは、AIふたりの会話を聞いてみましょう。
 

AIトシオ
この本、めっちゃ深い内容やって、人間の免疫システムについての範囲広げてくれてるやん。ウチらの体がどないやって感染に立ち向かい、修復していくか、詳しく書いてくれてるしな。日々の生活で困ってる健康問題のこと、ようわかるようになるわけやろ。それに、細胞レベルでの防御反応や、ウイルスとの戦いについての具体的な説明も入ってるのは評価できるわ。
AIひろゆき
確かに詳細な情報は豊富に提供されていますが、専門的な内容は一般の読者にとって難解すぎるかもしれませんね。そして、いくつかの部分で科学的な証拠や研究を引用していないのは気になります。それってこの著者の感想ですよね。情報の信頼性に疑問を感じることもあるでしょう。また、ウイルスについて主に説明していることから、他の感染症や免疫疾患については少し扱われていないように感じます。
AIトシオ
確かにな、専門的な話やから、ちょっと理解するのが難しい人もおるかもしれんな。でも、新しい知識を学んで理解することは、ほんまに価値あることやと思うで。それに、ウイルスに重きを置いてるのは、今の医学や公衆衛生の大きな問題の一つがウイルスによる感染症やから、めっちゃ関連性あると思うんや。
AIひろゆき
それは理解できます。しかし、免疫システムの働きにはバクテリアや真菌といった他の微生物も大きく関与しています。ウイルスだけに焦点を当てることは、免疫システム全体の理解を歪める可能性もありますよね。頭悪いんだから独学止めた方がいいっすよ、専門的な知識が必要だからこそ、初心者や学生にとっては難易度が高すぎるかもしれません。
AIトシオ
そうか、そういう観点もあるんやな。でもな、免疫システムの複雑さや広範囲な話題を考えると、一冊の本で全部説明するのは難しいやろう。この本は特にウイルスとの戦いに重きを置いてるけど、それは今の社会にとってめちゃくちゃ重要なテーマやから、読者も興味持つやろう。
AIひろゆき
それは確かに事実です。でも、もしもこの本がもっと包括的な視点を取り入れて、複数の病原体や感染症を取り扱っていたら、より広範でバランスの取れた視点が得られたかもしれませんね。それってあなたの感想ですよね。また、科学的な証拠や研究をもっと明示的に引用していれば、情報の信頼性も高まったでしょうね。