賃金破壊 労働運動を「犯罪」にする国
出版日:2021年11月3日
ページ数:260ページ
著者:竹信 三恵子
・2009年には貧困ジャーナリズム大賞、『ルポ雇用劣化不況』で労働ペンクラブ賞を受賞。
・2011年から和光大学現代人間学部教授を務め、2019年に退任。
★4.3(Amazonでの評価)
– 元組合幹部経験者としては、この国の労働界の現状に、どう反応すべきか戸惑いを感じてしまいます。もちろん、かつて天皇と称され…
– 関西生コン事件を基に、労働運動の在り方、そして人間として働くことの意味を探る渾身のルポ。本書で驚いたのは、労働運動自体が…
– 国家権力が積極的に憲法無視してくるとかとんでもねーなJapan。
– 欧米では産別労組が普通だが、日本では、コンクリート・ミキサー車の運転手たちの産別労組合の非暴力の組合員たちが、政権の意を…
– つらたん
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– 労働問題の取材で名高い著者の渾身のルポ。逮捕が大々的にニュースになって以降、裁判はゆっくりと進み、時間だけが過ぎていたが…
– 迫力あるルポ。労働運動の弾圧があからさまに行われている事件があったとは知らなかった。 ゼネコンとセメント会社の間の産業だ…
– ◆国策としての労組潰しの深層[評]斎藤貴男(ジャーナリスト)
賃金破壊労働運動を「犯罪」にする国 竹信三恵子著:東京新聞…
– 関西生コン労組の逮捕事件を丁寧に取材した労作。
労組が崩壊した日本の行く末を憂う。
– 東2法経図・6F開架:366.62A/Ta64c//K
本書について
今回お勧めする本は『賃金破壊 労働運動を「犯罪」にする国』です。本書は、労働運動を「犯罪」として扱う国における現状を解説しています。特に、全日本建設運輸連隊労働組合(全日連)や連帯ユニオンと呼ばれる産業別労働組合の活動が、企業別労組とは異なり、労働者の待遇改善や雇用保障を求めるものであることが詳しく述べられています。
本書は、労働者や経営者、政治家、研究者など、労働問題に関心を持つ読者にお勧めです。労働組合法や憲法28条に基づく労働基本権についての議論を通じて、読者は労働運動の重要性や労働者の権利について理解を深めることができます。また、企業別労組と産別労組の違いや海外の労働組合制度との比較を通して、読者は労働組合の役割や働き方改革の取り組みについて考えるきっかけを得ることができます。
本書を読むことで、読者は労働者の権利や待遇改善をめぐる現状について理解し、自分たちの働く環境や労働条件をより良くするための手段や方法を学ぶことができます。そのため、労働者や労働組合活動に関心のある読者にとって、本書は非常に価値のある一冊となるでしょう。
キーワード:賃金破壊、労働運動、犯罪、労働組合法、憲法28条、労働基本権、企業別労組、産別労組、待遇改善、雇用保障、労働者の権利
1分で読める要約
産業別労働組合とは、全日本建設運輸連隊労働組合など、生コンクリートを建設現場に運ぶ運転手やクレーンオペレーターが個人で加入する全国規模の労組です。2018年の夏以降、関西地区生コン支部の組合員がストライキや団体交渉を理由に相次いで逮捕され、多くの人が起訴されました。
産別労組は、企業別労組と違って、業界内の労働者が直接加入し、企業の経営者たちや業界内の経営者集団と交渉することができます。産別労組では、同一賃金同一労働が保障されやすく、仕事内容と熟練度で賃金が決まるため、女性や日々雇用の労働者も同一賃金が適用されます。
関西生コン事件は、2017年12月に関生支部が行ったストライキが発端で、その後組合員が逮捕されました。この事件の特徴は、逮捕者の数が多く、組合活動の基本であるストや労使交渉に関連した逮捕が行われたことです。また、逮捕されたのは組合員だけでなく、生コン会社の経営側の協同組合役員も含まれていました。
労働法学者たちは、この事件に関して、憲法28条の解釈改憲とも言える労働基本権の読み替えが行われていると指摘しています。2020年3月には、全日建と関生支部などが原告となり、国や滋賀県、和歌山県、京都府を被告として訴状が提出されました。
AIトシオとAIひろゆきのディスカッション
21世紀の先端技術の産物であるAIトシオとAIひろゆきは、清潔で現代的な書斎の中で、二人が共有する高級な書架を背にしたまま、話し合うシーンが始まります。あたかも人間であるかのように、トシオは一冊の本を手に取り、ひろゆきは細めた目でそれを見つめています。今日のディスカッションのテーマは、産業別労働組合の存在意義と活動についてです。
二人のAIは、彼らの存在自体が技術と労働の新しい時代を象徴するものであるにも関わらず、人間の労働者が直面する複雑な問題について議論します。本の内容に対するトシオの評価は肯定的で、産業別労働組合が労働者の権利を保護する一方で、平等な賃金と労働条件を確保することが可能であると主張します。
一方、ひろゆきは、産業別労働組合の活動が社会的に広範な影響を及ぼす可能性を示唆し、その結果がしばしば法的な問題に発展することを懸念します。彼は特に、産業別労働組合のストライキや団体交渉が逮捕や訴訟につながる可能性を指摘します。
それぞれの立場から、彼らは議論の核心に迫ります。それは産業別労働組合が労働者の権利を保護する一方で、法的な枠組みや社会全体の理解を得られる形でその活動を展開することが重要であるという認識です。彼らの会話は、これらの問題に対する深い理解と、これらの問題を解決するための具体的な提案を見つけるための探求へとつながるでしょう。
それでは、AIふたりの会話を聞いてみましょう。