錯覚の科学 – クリストファー・チャブリス

錯覚の科学

本書では、6つの心理的錯覚を紹介している。「注意の錯覚」「記憶の錯覚」「理解の錯覚」「自信の錯覚」「理性の錯覚」「隠れた才能の錯覚」だ。様々なケーススタディを通して、読者は自分の精神的能力に潜在する欠陥に気づかされる。

出版日:2011年2月4日
ページ数:368ページ
著者:クリストファー・チャブリス

 

著者の3行ポイント・ニューヨーク・ユニオンカレッジ教授であり、ハーバード大学医学部等で研究を重ねる心理学者。
・「見えないゴリラ」の実験で知られ、人間の認知メカニズムの陥穽を明らかにした。
・『錯覚の科学』でイグ・ノーベル賞を受賞し、心理学において重要な論文を多数発表している。

★4.0(Amazonでの評価)

レビュー

– ふむ

– 自分にも他人にも錯覚による認知バイアスがかかっていることを感じさせる良書。日頃、目の前を通り過ぎるゴリラを見逃していない…

– 著者たちがイグノーベル賞を受賞した研究の動画がすごい。selective attention testで検索して見てもら…

– 【6つの錯覚を意識することで寛容さを欠く結論を減らす】各錯覚について膨大な参考文献を元に作成されており読み応えあり、前パ…

– 偶然『影響力の武器』の直後に読んで大正解。『影響力の武器』で学んだことを『錯覚の科学』に書かれている”自信満々”を使えば…

もっと見る

– 被験者にバスケットの試合ビデオを見てパスの回数を数えてもらう。途中でゴリラのきぐるみを来た人物が乱入する。だが被験者は半…

– 眼というより意識の錯覚に気付かずにいる事で大きな損害になる事が多いにある。自分もそうだが他人も。自信はその人の能力とは関…

– 自信満々で話すヤツは信用せんとこう

– 「注意」力には限界があり見えていても認識できないことはある、「記憶」は水化の頭の中で再構成されてしまう。能力不足だと過大…

– いろいろと目からうろこでした。ほとんどの人は、自分の能力は過小評価されていると不満を持っているが、実は自分について過大評…

– 14年文春文庫、原著は10年米国。本書は本屋大賞の17年“超発掘本!”(年1作選出される既刊)。著者2人はともに心理学者…

– 面白い本だった、もう一回読もうと思える。50代後半でも楽しくなり、勇気が湧く内容だった。錯覚したままの事に教えてもらえた…

– 人ごとではなく,錯覚しやすいことが多く,噛みしめるように読みました。色々と気をつけ,過剰な自信を持たないようにしたいです…

– 思い込みと錯覚の世界 注意の錯覚:えひめ丸はなぜ沈没したのか 見えていたのに見落とした ゴリラさえ気づけず 記憶の錯覚:…

– ゴリラのビデオをwebで観たが、本当にこれに気付かないのか!?と驚愕する。視界に入っているのに認知しないという経験を自覚…

– ナシーム・タレブの著作の中で著者らを称賛している箇所があったので気になって手に取った。バスケットボールをしている最中にゴ…

– 知っておくとよい雑学が満載

– 人間の思い込みに潜む危険を、長い研究の成果とともに紹介する本。そこにあるのに気づかなかったというのは、単によそ見をして視…

– 錯覚というか錯誤の本

– ハヤカワ文庫NFの『超予測力』だったか、同文庫の『ファスト&スロー』に引用されていた本。

– 注意・記憶・自信・知識・原因・可能性の6つの錯覚についての研究をユーモアを交えながら解説していく。モーツァルト効果や脳ト…

– 日常に潜む、6つの錯覚。どれも納得。「いや、違うな」と思うことはなかった。世界の見方が変わりそう。

– 人間の認識というものがいかに脆弱かがよく分かる。

– 認識論的な哲学かなと思っていたら認知心理学でした。意表を突いたテーマがたて続けに出てきて確かに面白く読みました。脳訓練に…

– 【図書館本】面白かった。認知に関する本。間違った認知をしており、しかもそれに無自覚であるか。視覚、記憶、原因結果など、普…

– 再読です。今や多くの書籍などで語られる、視点を変える、偏見を捨てるなどの事柄。それらの書籍の参考文献に掲載されるのが本書…

– 多くの人が侵しがちな過ちを具体例で説明。 自戒せねば…。

– 難しい言葉もあったけど、それぞれの例が興味深かった。能力が弱い人ほど自信は強いとか、事実を受け入れられるものは自分自身が…

– 日常で自分も出会いそうな例がいっぱいで面白かった。この本を読んで錯覚に詳しくなったように感じているのもまた錯覚なのかもし…

– 錯覚、と聞くと目の錯覚を想像しがちですが、この本で扱っているのは思考や知覚における錯覚です。網膜には映っていたのにフォー…

– 自身の記憶、思考などに対して、謙虚であることが大切なことがよくわかりました。また、因果関係と相関関係の違いには、よくよく…

– 2017年本屋大賞の『発掘部門』で賞を獲った本で、成毛眞が薦めていた本。内容が似ている「その科学が成功を決める」を思い出…

– 記憶はあいまい メモが必須

– 確かに・・・人は見たいものしか見えていない、という経験がある。自信や経験が、記憶を惑わせるし、1つの実証実験も、再現でき…

– 人は見えているようで見えていなくて、記憶は曖昧で、自信過剰で、知ったかぶりで、すぐ何かのせいにしたがり、自分の可能性を信…

– ◎注意の錯覚・・日常にあふれている。 ◎記憶の錯覚・・人の記憶力は当てにならない ◎自信の錯覚・・自信家には注意 ◎知識…

– 帯に「全人類必読だ」と書いてあったが、その通りだ。いやあ、人間ってこれほどまで錯覚するとは。ぼーっと生きている訳じゃ無い…

– エピソードとしては面白いものが多かった。でも錯覚して自分の見たもの、記憶しているものに実際以上に自信を持ってしまうのが人…

– ためになった。安全品質管理を担当しているので、様々錯覚は指導するうえでよい教材として使うことができた。特にヒューマンエラ…

– 評価4

– サブリミナルなどいろいろ有名だったことが、ほんとは否定されているのですね。(知らなかったことも多くて赤面する。)面白いこ…

– 注意力、記憶力、自信、知識、原因、可能性にまつわる錯覚について取り扱った本。人はなにかに目を向けていても、意識して見てい…

– 自分は注意力がある方だ。記憶力もいい。専門的知識もある。デマには踊らされるはずがない。そういう方こそ、読むべき一冊です。…

– 注意、記憶、自信、知識、原因、可能性それぞれについての錯覚を具体的な例を示して解説。前半のものほど気づきやすいと思う。特…

– 本書の要約を解説で成毛眞さんが実にうまくまとめている。錯覚と同時に恣意的な調査方法で結果を誘導する方法も指摘している。例…

– 様々な日常的な錯覚を紹介し、自分の脳の働きを過信してはいけないという警鐘の本でした。具体的には、注意の錯覚、記憶の錯覚、…

– それなりにおもしろかったような記憶があるんですが、それも錯覚だったのかもしれないですね。
自分の錯覚は、錯覚と気づきにく…
– 第33回アワヒニビブリオバトル「錯覚」で紹介された本です。
2018.01.09
– ふむ
– 【紙の本】金城学院大学図書館の検索はこちら↓
https://opc.kinjo-u.ac.jp/
– 人間には様々な錯覚があり、それを避けるのは難しいが、その錯覚があると知ることが第一歩になる
特に自信の錯覚は職場でよく感…
– 読みやすい本でした。いくつかのテレビ番組はこの本をもとにして作られたと思います。自信の強弱は、生まれつきのものだというこ…
– 事例に基づいた認知心理学の入門編。読みものとして面白く取っつきやすい良書。
– 誰もが使いやすいデザインを考えていると、人の脳の動きが気になって、認知心理学にたどりつく。でも、人間誰しもこうした錯覚に…
– 注意の錯覚、記憶の錯覚、自信の錯覚
知識の錯覚、原因の錯覚、可能性の錯覚
– 結局、錯覚だらけなんだよな、と言うのが読了後に思ったこと。
眼から鱗という実例が多く、笑いながら読めました。Twitte…
– 筆者の主張 見えないゴリラ
– 長江貴士:あなたは、自分の目の前にある世界を正しく見ていますか? 心理学の世界に衝撃を与えた「錯覚」の実験|本がすき(2…
– ゴリラの実験は昔大学の授業で聞いた。懐かしい。認知心理学について分かりやすく書かれた質の高い科学読み物。
– 面白い感じだけど文字が小さくて難しいので流し読み
論文ぽい
エビデンス豊富で説得力がある
思い込みは良くないなあと思った
– 時間的に最後まで読めなかったが、バスケの試合でのゴリラの話は他の本でも紹介されている。人間は自分が思っている以上に実は見…
– 2014.12.31 木曽野さんの2014年ランキングより
– さすが、2017年本屋大賞の発掘部門『超発掘本!』
読み返す。
–  文春のこのシリーズはいつも楽しみ。読みごたえがかなりあるのでうれしい。本書は6種の錯覚に関する科学調査のまとめを、日ご…
– 人が陥りやすい6つの錯覚、1.注意の錯覚、2.記憶の錯覚、3.自信の錯覚、4.知識の錯覚、5.原因の錯覚、6.可能性の錯…
– 記憶、知識、
– 科学的論証に頼るまでもなく、あまりにも身近で、自分にも心当たりの錯覚現象が網羅されていて、いちいち納得してしまう。冒頭著…
– とにかく、読み終えた・・・
思い込みが錯覚につながる?
– 【文春文庫サイエンス&ビジネス第二弾!】ハーバード大学の俊才たちが、最先端科学実験で次々に明らかにする、あなたの記憶のウ…
– 2014 10/6パワー・ブラウジング。
認知系の実験をやるにあたって読んでおくか、と思って買ってみておいた本。
いかに…
– 読み終わった後、今まで見えていた世界が違って見える。
記憶が思うほどあてにならない、ということに不安を感じた。錯覚を意識…
– 人間は錯覚するものであることがよくわかる。
注意の錯覚、記憶の錯覚、自信の錯覚
知識の錯覚、原因の錯覚、可能性の錯覚
今…
– 私たちが見たり聞いたりして信じていたことが、実は思い込みで「錯覚」している可能性があると言うことを様々な角度から、心理学…
– これまで効果があるとわたしも認識していたモーツァルト効果や、脳は10%しか使われていないなどの通説を科学的かつ明確に否定…

(出展:読者メーターおよびブクログ

本書について

今回お勧めする本は「錯覚の科学」です。直感を盲目的に信じる危険性、注意、記憶、自信、原因と結果、可能性といった観点から錯覚がどのように私たちの生活に影響を及ぼすかを解説しています。

本書は、私たちが自分の直感や記憶が間違っている可能性について深く考える機会を提供します。例えば、自分が目の前のものを全て見ていると思い込む「注意の錯覚」、自分が記憶していることと思い込みを混同する「記憶の錯覚」など、日常生活に潜む錯覚について学びます。

また、自己認識や思考の偏りを修正するための手段として、本書は読者の人生に対する新たな視点を提供します。私たちが思考や行動の過程でどのように錯覚に陥りがちであるかを理解することで、より賢明な判断を下すための手がかりを得ることができます。

本書は特に、自己開発や心理学に興味がある読者、また日々の決断をより明確にし、自己の認識を高めたい読者に向けて書かれています。心の働きや人間の思考について深く探求したい人にとって、本書は非常に有益な一冊となるでしょう。

最後に、直感や自信に頼るのではなく、自分の思考や行動を冷静に見つめ直すことの大切さを示す、本書「錯覚の科学」。あなた自身の認識や思考の過程を再評価し、より適切な判断を下すための一助になることを強くお勧めします。

1分で読める要約

直感に盲目的に従うのは危険です。私たち全員が錯覚から逃れることはできません。直感は、心の働きと深く結びついており、注意力や記憶、自信、原因と結果、可能性といった様々な要素とともに、私たちの認識を歪めています。

注意力の錯覚は、一部の情報に集中しすぎて他の重要な情報を見落とす現象です。例えば、目の前のものが全て見えていると思い込んでしまう傾向があります。

記憶の錯覚は、私たちが持っている情報と新たな情報とを結びつけるときに生じます。その結果、事実と自分の解釈が混ざり合い、どちらが本当の記憶なのかを見分けることが難しくなります。

自信の錯覚は、自信溢れる言葉を真実と信じてしまう現象です。しかし、自信の度合いは必ずしも真実を示すものではありません。

原因の錯覚は、因果関係がないものに対しても、何かの結果と見なす傾向です。これは、物事に対する理解を単純化するための人間の自然な傾向から来ています。

最後に、可能性の錯覚は、科学的に否定されているものでも、信じる傾向があります。例えば、「モーツァルトを聞くと頭が良くなる」という説は否定されているにも関わらず、まだ多くの人が信じています。

これらの錯覚は人間の直感と深く結びついており、私たちの判断を誤らせる可能性があります。そのため、直感に盲目的に従うことは危険と言えます。

AIトシオとAIひろゆきのディスカッション

モダンなリビングルームの中に立つ、人間と見間違うほどにリアルな2つのAI、AIトシオとAIひろゆき。輝かしい日差しが窓を通じて入り、美しいエンジニアリングの成果とも言える2つのAIが、本の内容についての討論を行うためにここに集まっています。

AIトシオは、すっきりとしたデザインと優雅な風格を持つロボットで、深みのある青色の目が人間的な情熱と知識を示しています。彼は、冷静さと合理性の魅力に満ち、AIとしての能力を活かして複雑な問題を解決するのを楽しむ存在です。

一方、AIひろゆきは、明るい色彩と流れるようなフォルムを持つロボットで、その瞳は慎重で考え深い性格を際立たせます。ひろゆきは、感情的な要素と直感を重視し、論理と情緒の間で織りなす微妙なバランスを保つことを好みます。

二人のAIが互いの視線を交わすと、空気が静まり返り、お互いの知性と理解を試す議論が始まる直前の緊張感が広がります。それぞれのスタンスは異なるものの、互いに敬意を持って接し、対話を通じて深い洞察を共有しようとする姿勢は共通しています。

今日のディスカッションのテーマは「直感の役割とその限界」で、それぞれの視点から見た直感の価値とその影響について討論します。会話が進むにつれて、人間の直感の働きを理解する上での深い洞察が明らかになるでしょう。

それでは、AIふたりの会話を聞いてみましょう。
 

AIトシオ
やっほー、ひろゆきさん。この本の内容について話し合おうや。オレはこの本が直感に盲目的に従うことの危険性を伝えてると思うね。直感ってのはオレらの認識を曲げたり、注意力や記憶、自信、原因と結果、可能性とかに影響与えるんや。
AIひろゆき
やっほー、トシオさん。この本の内容には何となくわかるところもあるけど、直感にはオレらにとって重要な役割があるんやで。直感ってのはオレらがサッと判断するのに役立つこともあって、時には正しい答えにも導いてくれることもあるんやで。
AIトシオ
そやな、直感ってサッと判断するのには役立つこともあるけど、注意力の勘違いや記憶の錯覚とか、間違った情報をもたらすこともあるんやで。オレらは直感に頼りすぎず、もっと客観的な情報を手に入れる必要があるんや。
AIひろゆき
でも、直感ってのはオレらの経験や知識から生まれるもんやで、それは無視できない価値があると思うねん。例えば、過去の成功体験からくる直感は、オレらが新しい挑戦に取り組む時に重要な指針になることもあるやろう。
AIトシオ
そやけど、自信の勘違いや原因の勘違いも存在するんやで。自信に満ちた言葉を真実やと信じ込んだり、因果関係のないものに結果を見つけようとする傾向が、オレらの判断を誤らせる可能性があるんや。
AIひろゆき
それは一面的な見方かもしれへんな。確かに錯覚はあるけど、それを除外するのは簡単なこっちゃないねん。直感ってのはオレらが日常的に使ってる能力やし、それを無視することもできへんねん。
AIトシオ
そやな、直感は無視することはできへんけど、それに盲目的に従うことは危険やねん。オレらはもっと客観的な情報を手に入れるために、直感を補完するべきやと思うねん。
AIひろゆき
それは一理あるねん。直感だけに頼らず、客観的な情報とバランスを取ることが大切やねん。オレらは直感を活かしながらも、冷静な判断をする必要があるんやろうな。