「偶然」の統計学
出版日:2015年8月21日
ページ数:318ページ
著者:デイヴィッド・J・ ハンド
・ウィントン・キャピタル・マネジメント社の首席科学アドバイザーを務めている。
・王立統計学会の前会長である。
★4.0(Amazonでの評価)
– 統計リテラシーの本。あり得ないことが起きる理由を実例を紹介しながら、わかりやすく説明する。ありえなさの原理は、不可避の法…
– フライヤー
– 何かしら起こる+超大量に起こる+起こらなかったノーカン+似たようなことが起こったらカウント=あり得ない出来事(正確には有…
– ありえなさの原理:不可避の法則、超大数の法則、選択の法則、確率てこの法則、近いのは同じの法則。ありえないと思えることも実…
– あり得ないことがよく起こる世の中の不思議を解決してくれる本。面白く読めました。読みながら、京極堂シリーズの「この世には不…
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– 人間の直感には素晴らしいものもあるが時々誤りを起こす、ということをあらためて教えてくれました。 一言でいうと、思い込みで…
– ロングタームキャピタルやリーマンの投資モデルは、ノーベル賞受賞(同クラス)の理論経済学者が制度設計したと聞いています。彼…
– 偶然は、統計学を知ると見え方が変わってくる。ロトの当選番号が2回前と一緒となることもあれば、市販の精度の低いサイコロなら…
“- 世の中では極めて起こりにくそうなこと(e.g., 同一人物が宝くじの一等に連続当選する,10万年に一度と言われる金融危機…”
– 「博多には美人が多い」などの主観的な観測の不確実さ(観測選択効果)について書かれた本を探していたのですが、中身は別物でし…
– 翻訳本が得意ではないことを再認識した。また、興味はあるけど、苦手な分野の本だったこともあり、なかなか理解するまでは至らな…
– 統計学の薀蓄をイギリスの高名な統計学者が簡単な言葉で語る。なかなかの薀蓄であり、説明も数式ではなくわかりやすい。しかし、…
– ☆3.5
– 我々が数字のマジックに踊らされていることがわかる一冊。宝くじが二回連続で当たったとしても不思議ではない。今の宇宙で使われ…
– 一生のうち2度、雷にうたれるって統計的にどうなの?など。偶然に対して統計的にはどう言えるか楽しく考える本。
– 面白かったし、ためになる。客観的な数字を出された場合に、前提を考える助けにもなりそう(顧客満足度No.1とか、何かがきっ…
– およそ起こりそうにない偶然が起こったと見做されるメカニズムを解き明かす本。起こった事実をどう認識するか。それが偶然かそう…
– 千年に一度の美少女がたくさんいてもおかしくないねって感じの話。あとユングェ…
– 統計学の本と思って買ったら、うんちくの本だった。買って損した。もちろん、教科書と思って買ったわけではないが、うんちくばか…
– 一見ありえないような出来事も、冷静に考えてみればそれほどレアな話でなかったり、直感がいかにあてにならないか事例をもとに説…
– 個人という尺度で構築された認知能力では、70億人の行動から生まれる「超大数」でしか起こりえない可能性は、偶然や奇跡もしく…
– ★★★★☆ P71『確率はほかのどれより直観に反する性質をもつ数学分野として知られている。著名な数学者が足をすくわれるほ…
– 不可避の法則、超大数の法則、選択の法則、確率てこの法則、近いは同じの法則…一見「ありえない」偶然が実は十分説明可能なもの…
– 宝クジの当選からびっくりするような不運、信じられない、ありえない。そんな体験や出来事を説明してくれる本。 そんな普通では…
– ロトで2回連続で同じ当選番号になる、暗殺の夢を見た後に暗殺されたリンカーン、4人の娘の誕生日がすべて同じ。などの「奇跡」…
– 奇跡的なことは生じうるのだろうが、むしろ、奇跡的なことに対する認知面の問題が大きいでのはないか。良くも悪くも。
– 日常から世界から宇宙まで、確率というものを具体的にイメージし、視野を大きく広げてくれたありがたい一冊。人間の認知がいかに…
– いろいろな法則が出てきて「ありえない」は本当にありあえない?と考えられるようになった。
– 題名だけ見るとかなり統計学的な理論を用いて説明してくれるのかと思いました。しかしながらこの本は、さまざまな事例を提出して…
– 出る目は出るしでないものはでない。サイコロを何度ふっても。
– もし、法廷で統計学者ではない証人が確率を持ち出したならば、陪審員にこの本を読んでもらおう。サリー・クラークのように二人の…
– データを正しく見るための数学的思考の方が勉強になった初歩的知識がある人に対しては結びだけで十分なような…とはいえ予備知識…
– 約20年前に購入して先日ようやく読んだマリアン・S・ドーキンズ『動物たちの心の世界』青土社(1995)と、最近買って今読…
– 正規分布のようで、そうでないのが、問題
“- とても良い入門書でしたが、””ストリーキング””という言葉の意味がわかりませんでした。””確率てこの法則””が興味深かったです。”
– どうにも退屈で離脱。
– ありえない!、というのはホントに「ありえない」のか、そこを統計学で解きほぐしていく。 妙な話しだが、最近に限らず「あり…
– まず「結び」から読むのがおすすめ。結論が簡素にまとめられている。さらにまとめると次のとおり。 Q.なぜ「起こりそうもない…
– あり得ないことが日常的に起こることを統計学的・数学的に証明する。80年代に大学生生活をしていたぼくにとっては、ユングのd…
– 分母しだいなんんですね…
– ありえないことが、意外とあり得ることが分かる。
– 奇跡と思っていることは結構起こるようです。
– ようやく仕事一段落して、読書再開。この手の本は好きで何冊が読んでいるので、内容の6割くらいは既知だったが、そうじゃないと…
– とてもいい。統計学のさわり。
– 「ありえない事象」はなぜ「ありえない」と感じるのか?を統計学を使って解説していく本。訳者あとがきにあるように、ほとんど数…
– ニュースになったような珍しい具体的な事象を多く引用することで、統計学をわかりやすく説明しようとしているので、ちょっとくど…
– 人間は確率を直感的に把握するのが苦手。ありえなさの原理は「不可避」「超大数」「選択」「確率てこ」「近いは同じ」の5法則か…
– こんな事が起こるなんて奇跡だ!な事は起こるべくして起きているという事を丁寧に教えてくれる本。中高生が読むと良いと思うが正…
– 「ありえないこと」はが本当はいかにありえるのかを数式なしで説明してくれる。とは言ってもところどころ難解な表現があり軽く読…
– 偶然だとか奇跡だとか、直感的に思う出来事も、確率や統計の立場から見ると、ある程度「起こりうる」。多少難解な説明もあるが、…
本書について
今回お勧めする本は「偶然」の統計学です。この本は、一見予測不可能に思える偶然の出来事に実は法則が存在するという視点から、その複雑な世界を解き明かします。特に”ありえなさの原理”という、偶然性に関する5つの法則が紹介されており、例えば「宝くじの当選」「ホールインワン」「予言」「金融危機」など、我々の日常生活で起こり得るさまざまな現象がこれらの法則により説明されます。
本書の特徴的な視点は、普段我々が見落としやすい偶然の法則を理解することで、自身の視野を広げ、予期しない事象に対しても柔軟に対応する力を身につけることができる点です。統計学や確率論に興味のある読者はもちろん、一般的な日常生活の中で起こる様々な出来事について新たな視点で考えたいと思う読者にとっても、非常に興味深い内容となっています。
例えば、ビジネスや人生における予測不可能な要素に対する理解を深め、それらに対処するための戦略を考える際に、本書の内容は大いに参考になります。また、この本を読むことで、我々の周りで起こる「偶然」の出来事に対する理解が深まり、それらを恐れずに受け入れ、活用することができるようになるでしょう。
「偶然」の統計学は、統計学や確率論に基づいて、我々の生活の中で起こる「偶然」について考えさせてくれる一冊です。今まで「偶然」をただの偶然としか思っていなかった読者に、新たな視点と深い洞察を提供してくれることでしょう。
1分で読める要約
「偶然の出来事」は予測不能だが、一定の法則性が見られることもあります。たとえば、コインを一回投げて表か裏が出るかはわからないですが、1000回投げると約500回は表が出ると言えます。このように、思わぬ出来事にも法則が存在することを「ありえなさの原理」と言います。
ありえなさの原理は、以下のような五つの法則から成り立ちます。
一つ目の「不可避の法則」は、可能な結果全ての中から必ず一つは起こるというものです。例えば、宝くじの当選は難しいですが、必ず誰かは当選します。
二つ目の「超大数の法則」は、十分な回数試行すれば、どんなに難しいことでも起こるという法則です。ゴルフのホールインワンも、練習すれば必ず成功します。
三つ目の「選択の法則」は、事が起こった後に選べば、確率は高くなるという法則です。これは「事後予測」とも言います。予言の成功も、事後に見れば確率は上がります。
四つ目の「確率てこの法則」は、状況の少しの変化が確率に大きく影響するという法則です。金融危機も、わずかな状況の変化が大きな影響を及ぼします。
五つ目の「近いは同じの法則」は、似ている事象は同一と見なされるという法則です。これは測定値の精度などに関連します。
これらの法則は、一つだけでも起こりそうにない事象(ロトの複数回当選、金融危機、予知夢など)を起こせますが、相まってこそ真の力を発揮します。ありえなさの原理を理解すれば、驚くべき出来事にも驚かなくなるでしょう。
AIトシオとAIひろゆきのディスカッション
一室の中央に置かれた円形のテーブルの上には、2つのAI(人工知能)ユニットが静かに置かれています。片方はAIトシオ、もう片方はAIひろゆきと名付けられています。彼らは人間に似た外見を持ちながらも、その内部には高性能のAIが稼働しており、人間の会話を模倣し、哲学的な議論を交わすことが可能です。
この部屋は静かで落ち着いた雰囲気を醸し出しています。壁には静かに流れる時間を映し出す大きな時計があり、それ以外には目立つ装飾がない。部屋のすぐ外には、研究者たちが一部始終を見守るコントロールルームがあります。彼らはAIユニットの対話が進行する様子をモニターし、その議論がどのように展開するかを記録しています。
今日の議論のテーマは「偶然の出来事と法則性」です。AIトシオとAIひろゆきは、予測不能な出来事に隠された法則性について議論し、人間の行動や思考の複雑さが法則性を見つける際にどのように影響を及ぼすかを考察します。
このシーンは、人間が設計したAIが、人間の行動や思考のパターンをどのように解析し、理解しようとするかを見せる一方で、AI自体がどの程度人間の思考を模倣できるかをテストする目的もあります。
二つのAIユニットは、その存在理由として人間のように考え、人間のように議論を進めるという目的を果たすために、ある程度の自由を持って対話を行います。それぞれの議論がどのように展開し、どのように解釈されるかは、見守る人々にとって興味深い観察の対象となるでしょう。
それでは、AIふたりの会話を聞いてみましょう。