中国メディア戦争―ネット・中産階級・巨大企業
出版日:2016年5月10日
ページ数:240ページ
著者:ふるまい よしこ
・香港や北京で14年以上暮らし、現地の社会事情を日本のメディアに寄稿。
・2015年に帰国し、日中の認識のズレにポイントを置いた中国事情の分析を発信している。
★4.0(Amazonでの評価)
– 2016年発行で中国ITメディアがまだ元気な頃の著作。その為著者がまだ中国メディアの未来を信じれていたのが、今となっては…
– ★3.6 近年、中産階級が日本の約2倍以上に増え、ますます世界の中心は中国になった。中産階級の増加✖️ネットの発達で、中…
– ⭐⭐⭐⭐ 差し替えられる新聞紙面。 消されるSNSアカウント。 謎の隣人の密告による逮捕。 中国に情報統制があるとは知っ…
– 中国当局による情報統制とメディア側の攻防について大変興味深く読めました。中国では国防費より治安維持費が多く、外部より内部…
– 中国は国内において、自国民が外国メディアの記者として働くことを禁止している。だが、外国人では取材の時に言葉や習慣の障壁が…
もっと見る
– こういうことなんじゃないかなあ。……中国では共産党のメディア規制は極めて強固だ。だが中産階級以上は世界を股にかけビジネス…
– 近年の中国メディアの変化をまとめた本。 日本メディアの報道は人民日報など共産党の宣伝メディアをネタにしており、中国の実態…
– 2016年刊。著者は香港・北京在住が四半世紀を超えるフリーライター。◆「人民日報」「中央電視台」。中国共産党が直接コント…
– 中国のメディア、ネットの変遷を概観できる。検閲とそれを潜り抜けようとするメディアの争いは、戦前の日本を見ているようだ。権…
– 日本のメディアの流す(実際流してないのだが)海外の情報というものが、きわめていい加減で主観が入ったり、ねじ曲がった主観が…
– 香港と北京におよそ30年に渡って在住した日本人による、現代中国での言論の自由を巡る闘争の報告です。欧州全域と同規模の面積…
– 情報統制の歴史・現在や巨大IT企業の関連が現地の目から説明されている。社会主義の名残が海賊版メディアやコピペ文化につなが…
– 情報統制の深い闇。一方で、危険を冒して情報発信する人。それを支持する中産階級。削除されても発信された情報は、人の心に残り…
– 権力との「戦争」なのね・・・
– 丁寧な取材で、中国国内の報道について述べたノンフィクション。 勃興する中産階級と、彼らが使うSNSにより、中国の報道は新…
– 中国のSNS事情について学習
– 中国のメディア事情について「政府による厳しい規制」という画一的な見方でなく、実態を知るにはいろんな側面を見るべきと現地在…
– ★★★
– 最近の中国メディア事情を分かりやすく説明している良書。でもこの国は非常に多面性があり、日々変化している。すでに新しい情報…
– 中国のメディア事情。新しくおこった中産階級市民(情報を求める)ととメディア企業と情報を統制したい政府の攻防戦。
– 経済メディア(「財経」「財新」「21世紀経済報道」「経済観察報」「第一財経週刊」など)は社会問題を「経済に影響を与える事…
– 「微博」(中国版Twitter)が実名登録制になり締め付けが強くなってきた今、中産階級と政府の情報攻防戦はどうなっていく…
– メディアと当局の確執の歴史。報道メディアの話が中心で、エンタメやSNSの話はちょこっと。でも読んでると中国でなぜUGCが…
– メディアの視点から中国を。下手な感想を言うと非常に面白かった。自分の中では上位に入る。アリババの動向、先日のソフトバンク…
– 中国では党の統制が強いため、ニュースは流れるものではなく取りに行くものである。「党の舌」である国営メディアしかなかった時…
– 中国では情報統制があるというのは事実だが、人々は真実を知らないわけではないし、知ろうとしないわけでもない。そのことを、「…
– 情報統制で知られる中国政府。80年代、90年代生まれのデジタルネイティブたちが、遮断され、削除される情報をどう収集し、メ…
– 十年くらい中国に居て人民の逞しさを知っているものとしては、日本メディアの中国報道における「自国の本当の姿を知らされていな…
– 異常に面白かったので昨日買って一気読み。検閲がエグいと認識されている中国で、庶民がいかに積極的に情報を掴みとろうとしてい…
本書について
今回お勧めする本は「中国メディア戦争―ネット・中産階級・巨大企業」です。中国のメディアの現状とその影響力について、非常に深く詳しく解説されています。
本書は、中国共産党が主張を伝えるための「人民日報」や国営通信社新華社といったメディアに対する一般的な認識を裏切ります。そして、特に70年代生まれ以降の新世代が、消費と個人所有を重視する意識を持つ「中産階級」を形成し、社会や経済を動かす力となっていることを明らかにします。
本書の中では、中産階級の「知る権利」の覚醒が、古いルールや政府の規制を越えて、批判的な報道を行うメディアの出現を促したことが描かれています。そして、それがネットや携帯電話の普及によってさらに加速し、一方で政府が情報をどう管理するかという問題も浮上してきています。
読者の皆様にとって、この本は中国の現状を理解するための一助となるでしょう。また、自身の生活にも役立つ洞察を提供します。メディアの影響力、個人の権利、政府の役割といったテーマは、どの国でも共通して考えるべき問題です。この本を通じて、皆様が自身の生活や社会について考える新たな視点を得ることができると思います。
この本の対象読者は、中国の現状に興味を持つ方、メディアと社会の関係について深く考えたい方、そして個人の権利や中産階級の台頭について知りたい方に特におすすめです。
「中国メディア戦争―ネット・中産階級・巨大企業」で、新たな視野を広げてみてはいかがでしょうか。
1分で読める要約
日本では、中国のメディアとして一般に人民日報や新華社、中央電子台が知られていますが、「人民日報」は一般の人々が毎朝購入する新聞ではなく、特殊な新聞です。実際に、真面目に定期購読し、内容を読むのは、中国共産党員や外国メディア関係者くらいです。2014年末時点で、中国全土で発行されている新聞は1912紙で、そのうち総合新聞は823紙ですが、実際に独自取材をして記事を掲載しているものはほんの一部です。
中国では、1970年代生まれの「70年後」世代や、1980年代、1990年代生まれの「80年後」「90年後」世代が新しい意識を持つ世代として台頭しています。彼らは消費や個人所有を重視し、「公」より「個」を強く意識し、自分の能力を主張する世代です。彼らは、中産階級を形成し、中国の社会や経済を動かしています。
現在の中国では、中産階級の権利の目覚めがメディアを動かしています。SARSなどの大事件で、中産階級の「知る権利」が目覚めたのは、古いルールや政府の規制を避けて批判的な報道をするメディアの出現が契機でした。しかし、まだ真実を伝えられないことも多く、ジャーナリストたちはブログを通じて情報を伝えています。
インターネットや携帯電話の登場により、中国のメディア文化が変化し、庶民がエリート文化に参加するようになりました。ウェイボは、中産階級にとっての社会参加を促進する役目を果たしていますが、政府はウェイボを管理することに力を入れています。
AIトシオとAIひろゆきのディスカッション
空間は未来的で光の技術が施され、シンプルだが洗練された設定で、AIトシオとAIひろゆきが向かい合わせに座っています。それぞれは高度な人間型ロボットで、人間のような身振りや表情を持ち、雄弁に語ります。彼らの輝く瞳には高度なAI技術が秘められています。その機能は彼らを理論の巨人にし、強固な論争を引き立てます。
彼らの間には卓上型ホログラムディスプレイが配置され、その上には彼らの議論の主題となる本が表示されています。この本は、中国共産党の発行物である人民日報についての新たな視点を提供しています。彼らの議論は、一般の庶民が新聞をどのように利用して政府の情報を取得するか、その情報の公平性や偏り、そしてそれが庶民の生活や意識にどのように影響を与えるかに焦点を当てています。
AIトシオは、人民日報が中国共産党の主張を伝えるための刊行物であると認めつつ、それが政府の動向を知る上で重要な情報源であると主張します。その一方、AIひろゆきは、一般の庶民が政府の情報を得るためには、より中立な報道が必要であると反論します。それに対し、AIトシオは他のメディアの存在や、インターネットやソーシャルメディアの普及による個人の情報発信の活発化を指摘し、これらがメディアの情報制限をカバーする可能性があると述べます。
しかし、AIひろゆきはインターネットやソーシャルメディアもまた政府による制限の影響を受けていると指摘し、その結果、広範な情報収集や意見の多様性が制限されてしまうと懸念を示します。AIトシオとAIひろゆきの間で生じる微妙な緊張感と深遠な洞察力が、この知的な議論を引き立てています。
それでは、AIふたりの会話を聞いてみましょう。