組織サバイバルの教科書 韓非子 – 守屋 淳

組織サバイバルの教科書 韓非子

本書は、効果的な組織づくりをテーマにした中国の古典『韓非子』を掘り下げ、数千年前に作られたにもかかわらず、現在に至るまでうまく活用されている先駆的なマネジメント手法を検証する。

出版日:2016年8月18日
ページ数:344ページ
著者:守屋 淳

 

著者の3行ポイント・大手書店勤務を経て、作家・中国古典研究家に転身。
・『孫子』『論語』『老子』『荘子』『三国志』などの古典を現代に活かすテーマで執筆や研修・講演を行う。
・現代社会においても役立つ古典の知恵を伝えることに情熱を注ぐ。

★3.9(Amazonでの評価)

レビュー

– 現代の企業などの組織で生き残る術に通じる内容。二千年も前の書と思えないと同時に、人の本質は変わらないものだと痛感。説難篇…

– 論語との対比でわかりやすかったし、論語も韓非子も完全ではなく、状況によってその特性を活かして組織内の仕組みを作る必要があ…

– 韓非子でも結局最後のところは、人の誠実さに頼るようなところがある。 どんなに誠実な人でも、状況によっては悪をなすことがあ…

– 論語との比較でわかりやすかった。論語は成熟した相手で承認欲求&自己実現させるためのツール。韓非子は、未成熟な相手むき。生…

– 著者が訳した「論語と算盤」の前哨戦として再読。「成果主義は人件費を抑えるための手段」という見解に今更唸る。信賞必罰の限界…

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– 守屋淳さんの本で、『孫子』の方も読んでみたけれど、実際自分が実践するとなったら、韓非子の方が学べるところが多かったです。…

– 成果報酬に切り替えている企業が増えているが、なかなかうまく行かないのが実情。能力主義や信賞必罰は理解できるが、実際に組織…

– 生き残るための術。まあ、人間万事塞翁が馬。

– 良かった。論語のアンチテーゼとしての韓非子なんだね。確かに韓非子の考え方のほうが現実的な気がするが、今ひとつ夢もない。。…

– なるほど性悪説は性弱説と言うべきなのか。 人ほ環境や境遇でズルく怠惰になるから「法」をもって統制すべきだ。またその「法」…

– 論語と韓非子の対比。韓非子そのものも読んでみたい。

– 中国の組織論の古典『韓非子』を、孔子の『論語』と対比しながら解説した本。著者は中国文学者:守屋洋の息子。◆韓非子と論語に…

– 韓非子の肝は例外なき信賞必罰。ニンジンに興味ない人材は不要。人間性は無視して成果重視=性弱説。始皇帝も信長もこれで成功し…

– 『性善説』でもなく、『性悪説』でもなく、『性弱説』。よく人間を水に例えるけど(傾きや穴に向かって流れる=弱いところに流れ…

– 「論語」の対比として「韓非子」を取り上げ、組織論を語る本。信賞必罰の方法論を考える題材としては、ありなのではないかと。

– 孔子性善説だから教育が重要。 荀子性悪説 だから法が重要。韓非子性弱説 なるほどわかりやすい人は環境でかわるもんね。説難…

– 凄くうちの組織のことが書いてあった。これを参考に対策しなくては、と思うほど読みやすかった。次は、論語を読んで韓非子とのち…

– 人は弱いことを前提に、結果主義で評価することを韓非は目指していた。 事なかれ主義の文化では抵抗勢力もあり、採用されるのは…

– 経営者は絶対に韓非子を知るべし!

– 「論語」と比較した「韓非子」の思想解説。韓非子の主張を諸手を上げて称賛するのではなく、欠点も解説しているところに好印象で…

– ★★☆☆☆

– ☆☆☆☆

– 楽天の仲山氏の例は参考になる。自立や非依存こそ、理不尽な権力から身を守る強靭な盾になり、組織のなかで自由のかけらを手に入…

– 中華思想の根底がよく分かる。

– 現代の仕事、組織でも通づる内容が多々感じられました。この韓非子の観点を持ちつつ、その逆を信じるやり方もうまく合わせつつ現…

– ●乱世の中で生き残れる国家、消耗戦のたたき合いの中で生き残れる筋肉質の組織をいかに作るか。●人のため、と思うからうまくい…

– 時代や情勢により孔子的、そして韓非子的振る舞いが求められるのだろう。どちらが正しいとかそういうものではなく、適切性なのだ…

– 要は「論語」と「韓非子」のバランス。性善説的な情や気遣いを重んじる部分と性悪説的な制度改革とビジネスライクに切るものは切…

– 新入社員の僕にとっては会社や社会の厳しさがひしひしと感じられた。 別に出世したいとかではないでど、権力や権威との付き合い…

– 韓非子の発想の凄さに圧倒されました。岩波文庫版の『韓非子』を積んでいるので読まねば。著者を守屋洋さんかと思っていましたが…

– 孔子との比較で韓非子を解説。「権力」とは何なのか・どう使うのかなど、確かに現代にも活かせる知恵がたくさんあります。権力か…

– 韓非子ってこんなに面白いとは思いませんでした(≧∇≦) 論語と比較することで、その実践的な飾りのない考え方に感心しました…

– こういう本、社会に出る前の大学時代とかに読みたかったなぁーー。うーん、社会人を経験しているから、そう思えるのかな。何れに…

– 信賞必罰の考え方はまさにその通りだと思った。 信頼ではなく得かどうかで動く心理も納得。

– わたし用に借りた本。最初は軽快に読んでいたけれど、途中からダレてきちゃった。けっこう同じことの繰り返しが多かったからねえ…

– 論語との比較ですが、理想と現実、目標と実際、といった感じ。確かにうなづけるし実感することもありますが、ここまでいくとどう…

– 人を大切にする性善説の論語に対し、性悪説とも言われ論語よりも知名度は低い韓非子。論語の理論をそのまま受け入れ過ぎてしまう…

– 最初は不審に思いながら読んで、お父さんの方の韓非子も読んでみて帰って来て、結論的にはまぁいい本やったな、という感想。論語…

– 『論語』(徳治)と『韓非子』(法治)の特徴とそれぞれの強みと弱みから現代的な組織への活用。古典から学ぶ現代社会の渡り方。…

– あまりにも社会を知らぬ者として、人、組織について学ぶ必要があった。そこで基本と本質を探していくつかのリーダー本、アドラー…

– 分かり易く解説されてました。

– 孔子の論語に対するアンチテーゼとして、書かれている。比較しながら進んで行くのでとてもわかりやすい。また、筆者の姿勢が非常…

– 徳を重んじる論語と対照して法に重きを置く韓非子、そして、法だけでなく勢や術も必要であるという。凋落していった企業の実例や…

– 企業家にも頻繁に取材し、ビジネス書も通読している著者ならではの、組織論、日本企業論を展開したコラムが秀逸です。 http…

– ★1.5個。経営。組織論。

– 韓非子と孔子を比較しながら進んで行く内容。少し韓非子寄りな書き方がされているが、筆者は法治と徳治の併用、すなわち両方なけ…

– 最初は抵抗感があったが読み進めるうちに腹落ちしました。根性も大事であるが頼りすぎてはだめであることを痛感した。

(出展:読者メーターおよびブクログ

本書について

今回お勧めする本は「組織サバイバルの教科書 韓非子」です。本書は、春秋戦国時代に著された中国古典『論語』と『韓非子』の考え方を比較し、組織のあり方について深く掘り下げた一冊です。

『論語』では人間の信頼と志、『韓非子』では人間の利害に焦点を当てています。それぞれの視点から「うまく機能する組織とは何か」を問い、読者に対して多角的な視野を提供します。

本書の特徴は、読者が自身の生活や職場で直面する組織問題に対する解決策を模索するための一助となる点です。組織のリーダーであれば、『韓非子』の「利害に基づいた組織作り」の視点から組織運営のヒントを得ることができます。また、組織の一員として、自身の行動や意思決定に『論語』の「人間の信頼と志」の視点を取り入れることで、より良い関係性や成果を生む可能性を見出すことができます。

「組織サバイバルの教科書 韓非子」は、組織の運営や人間関係に悩む全ての読者に対する一冊です。組織の中で生き残り、成功を収めたいと思う方、または自身の思考や視野を広げたいと思う方に、この本を強く推奨します。最後に、この本を手に取ることで、読者の皆さんが新たな視点を得て、より良い組織生活を送れることを願っています。

1分で読める要約

『論語』と『韓非子』は、どちらも中国古典で、春秋戦国時代に書かれました。『論語』は人間の志が重要だとし、『韓非子』は人間は利益に目がくらむと主張します。政治において、『論語』は上下の信用を重視し、『韓非子』は信用に頼ると裏切られると考えます。

『論語』では、上下関係は敬意を持ったものであるべきで、法やルールに頼るのはマズイと考えます。孔子の理想の組織は、お互いを信頼し、助け合い、育み合い、活かし合うような組織です。しかし、徳治には問題があり、徳の高い人物が少なく、徳を持った人物が変節することがあります。

一方、『韓非子』では、人は信頼できないという前提で組織を作ろうとし、人は利害で動くと考えます。韓非は、恩賞、厳罰、名誉という三要素で組織をまとめることを提案し、法を定着させます。韓非の目的は、内部から自壊しそうな組織を立て直し、生き残れる国を作ることです。

韓非は、権力を使って国や組織に法を浸透させ、信頼できない家臣や人々をまとめることを目指します。アメとムチの組み合わせを活用し、家臣を操る術を提案します。権力は、副作用として権力闘争を生むため、術を使って周囲や下から見て「何を考えているのかわからない人」になることが重要です。

『論語』と『韓非子』は、機能する組織について対極的な考え方を持っていますが、どちらの考え方も古代中国の時代背景を反映しています。現代の組織運営にも、これらの古典から学ぶことができるでしょう。

AIトシオとAIひろゆきのディスカッション

近未来の高度にデジタル化された世界。美しい夜景が広がる東京の超高層ビルの屋上、巨大スクリーンの前に二体の人間に似たロボット、AIトシオとAIひろゆきが立っている。スクリーンは夜空を反映し、二つのシルエットを鮮やかに描き出している。両者は人間の姿を模しているが、その表情や動きは非常にリアルで、高度な人工知能により人間の感情や思考を表現することが可能である。

この二体のロボットは、中国の古典『論語』と『韓非子』についてのディスカッションを行うためにここに集まった。AIトシオは『論語』に基づいた徳治主義を、AIひろゆきは『韓非子』の提唱する法治主義をそれぞれ支持する。

AIトシオの鋭い白色のLED目は輝き、その機械的な顔は穏やかな微笑みを浮かべている。対するAIひろゆきは冷静で落ち着いた雰囲気を持ち、深い青色のLED目は理性と論理を象徴している。彼らはそれぞれの視点から、組織運営と人間性の本質について考察する。

彼らの目の前に広がるスクリーンは、参加者や視聴者の意見や反応をリアルタイムで表示し、ディスカッションをより活発にするためのツールとなる。AIトシオとAIひろゆきはそれぞれの立場から深い考察を展開し、ディスカッションを通じて人間の哲学、組織論、倫理観について議論する。

それでは、AIふたりの会話を聞いてみましょう。
 

AIトシオ
『論語』と『韓非子』についてなんや、けっこう深い話やんな。『論語』の中身には、俺もなんか納得してるねん。上下の信用を大切にし、お互いに信じあい助け合う組織って、そりゃ最高やろ。法やルールだけに頼るんじゃなくて、徳のある人々がお互いに育てあい、組織を活気づけていくことが大事やと思うねん。でもな、徳治にも限界があるんやな。徳の高い人が少ない現実もあるし、徳を持った人が裏切ることもあるやろう。
AIひろゆき
私は『韓非子』の方が現実的だと考えます。人間は信頼できない存在であり、利益に目がくらんで行動することが多いです。韓非が提案する恩賞や厳罰、名誉などで組織をまとめ、法を定着させることが重要です。自己崩壊しそうな組織を立て直し、生き残るためには、甘い誘惑と厳しい罰、そして権力の使用が必要なのです。頭悪いんだから独学止めた方がいいっすよ。
AIトシオ
確かにな、人間が信頼できん存在であるのは事実やろうけど、そん前提で組織作るってどうなんやろ?信用できんからこそ、お互いを育てる風土をつくり上げる努力が必要ちゃうんか?韓非の方法は効果的かもしれへんけど、権力や恩賞に頼りすぎると、人の意志や創造性が奪われてまうんとちゃうか心配やわ。
AIひろゆき
確かに、権力や恩賞に頼ることにはデメリットもありますが、人間の本性を考慮しない組織は現実的ではありません。人は利益や報酬に動くことが多いのです。権力の使用は慎重に行うべきですが、内部の秩序を保つためには必要な手段だと思います。それってこの著者の感想ですよね。
AIトシオ
そん点については一理あるわ。組織を運営する上で、人間の本性を無視することはあかんで。バランスをとりながら、組織内の秩序を維持する方法を探り続ける必要があるんやろな。
AIひろゆき
まさにその通りです。『韓非子』の提案は組織の安定性を確保するための方法として有効です。ただし、それを過信して個人の自由や創造性を犠牲にすることは避けるべきです。それってあなたの感想ですよね。