AI vs. 教科書が読めない子どもたち
出版日:2018年2月2日
ページ数:287ページ
著者:新井 紀子
・専門は数理論理学、情報科学、数学教育。
・人工知能プロジェクト「ロボットは東大に入れるか」プロジェクトディレクタを務めたり、リーディングスキルテストの研究開発を主導している。
★4.4(Amazonでの評価)
– 【☆☆☆☆★】 AI技術で東大合格を目指す東ロボくんプロジェクトをリードする新井教授の書籍。プロジェクトで培われたAI技…
– ChatGPT の登場でAIによる仕事の代替の話題が再燃している昨今、積読状態だった本書を1日で読了した。 本書に登場す…
– AIの学習の仕組み、得意なこと、苦手なこと。 対する人間の、人間にしかできないはずの「読解力」への危機感。
– 最近チャット系やイラスト系のAIがよく話題になっていたので再読。昔読んだときは創造的な仕事は大丈夫みたいに思ってたけど、…
– 最近流行の対話型AI(チャットGPT)への興味から読み始める。日進月歩の分野なので、少々古い本書ではと危惧したが、「数学…
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– 煽り気味のタイトルかなと思ったけど、データを元に現在の学校教育の問題を丁寧に取り上げていて好感触。 日本語を読めない、分…
– 一時期、話題になった本なので読んでみました。あまり新しい内容ではなかった。 超要約すると、たくさん本を読むことが大事。そ…
– 2023年18冊目。読解力が低下している。AIは意味が理解できないし読解力がない。抽象化して転用することもできないし、そ…
– 前半は機械学習、後半は子供の読解力と教育の話。現状のAI、つまり機械学習は確率と統計の枠内を超えることはなく、統計の元デ…
– Primeにて。新陳代謝の早い業界なので、5年も経つと状況は違うけど、概ね言ってる内容には納得できる。タイトルにある通り…
– ブックレビューの課題で読んだけど興味ない本読むのしんどくて1ヶ月もかかった。教科書が読めない側の子どもなのでこれに対して…
– 勉強になりました。
– 「教科書が読めない子どもたち」の部分が悲惨だな、と。中々、噛みごたえのある文章に触れる機会も減ったので、仕方がない部分も…
– 再読、と言っても、前回が理解できていなかったのか、今回できていないのか、初めて読むような気がした部分がほとんどだった。私…
– 子育ての参考になる本かと思いきや、それを飛び越えて、自分の生存戦略に示唆を与えてくれる内容でした。どの時代も「敵を知り、…
– 読解力がないことを裏付けるデータがもはやホラー。自分にはわかることが、なぜ他の人はわからないのかと不思議に思っていたが、…
– 東大受験ロボット「東ロボくん」の開発を通して考える、代替されてしまう人材の系統。コンピュータはどこまでいっても計算機、人…
– AIが超えられない壁とAIの得意分野がとても分かりやすく説明されていて、著者の感じる危機感がひしひしと伝わってきました。…
– AIに対する一般人の期待と研究者が感じている実態を述べた一冊。本書の後半では、今の学生の読解力に関するデータを引用し、A…
– AI、ビッグデータ、機械学習など非常に分かり易く書かれています。表面的にわかったつもりになって、日常で使ってしまっている…
– 評価:★4
– AIを研究してきた数学者としての立場から、AIの「できること」と「できないこと」を解説し、「シンギュラリティは来ない」と…
– この本、面白かった。 協働的学習のもやもやした部分もズバッと切り込んでる。 シンプルな学校とは何かって、この本の姿を目指…
– 4年振りの再読。仕事でAI技術を使った機器に関わるけど、この本を読んでいて良かった。AIを始め、コンピューター技術は知ら…
– 全ての教科の上には読解力がある。今子供達が取り組んでいることは、AIが得意なことの延長。AIが不得意である、文脈を拾える…
– オーディブルで。前半はカット。2016年の読解力テストで間違った生徒が多く、教科書が読めていない。読解力が高いと学力も高…
– 教科書が読めることの大切さは自分の経験からもよくわかる。著者が説明するようにそれが大きく劣化しているならば大変なことだと…
– AIが人間の代わりに仕事をしてくれたら人は働かなくていいんだからハッピーじゃんと思うのは楽観的すぎる?今は人材不足なんだ…
– AIが東大合格を目指すプロジェクトをした筆者が、AIにできることできないことを整理した本。前半はAIが学習・判断する仕組…
– おすすめ度:★★★☆☆ 読みやすさ:★★★☆☆ おもしろさ:★★★☆☆ 情報量:★★★★★ 共感性:★★★☆☆ 1章と2…
– AIは文章を読解できないとは考えたことなかった。勝手に知性を感じるのは人間側の錯覚だったんだなと思い知った。気づきを与え…
– 「帽子をかぶっていない子どもはみんな女の子」という文章から「帽子をかぶっている女の子はいない」という事が確実に正しいとは…
– Kindle Unlimitedで読んだ。 この本に載ってたRSTの正答率は8割を超えたけど、実際に中高生と同じ条件でテ…
– AIが徐々に進化し、今、人手で対応している仕事のどの様な物がAIにとって変わられ得るか、を東ロボくんの実例を引用しながら…
– 大学に入る前に読んでたらなーって思ったけど、まだ遅くはないか!
– やっと読み終わった。 すごく刺激になったので、次作を読もうと思う。 自身もRSTを受けてみて、どうしていくといいのか考え…
– (背景)数年前のベストセラー書籍が図書館で予約無しで借りられたので、読んでみた。 (要約)AIにできるのは、数学で表現で…
– 身近にAIという言葉が溢れる中、AIを使えば何でも解決できると考えていた自分がいた。ただSiriについては美味しい中華料…
– ★★★☆☆ 75 図書室本
– AIはコンピューターであり、コンピューターは計算機にすぎない。できないことを人間がやればいい。だけどAIが苦手なことは人…
– AIについてのところはすっとばしで後半だけまじめに読んだ。自分も教科書が読めないとまではいかないけどわからないところがあ…
– AIの本読んでると、先の未来の不安とAIの進化ガ楽しみで感情が右往左往する。 でもこの本は、すごく分かりやすくて「周りの…
– Kindle Unlimited まんまと2nと2n+1で答えました。ヤバいっす。結局どうすれば読解力が上がるのか、まだ…
– これは、問題提起の本であり、全ての人に読んで考えてもらいたい本です。
前半は、数学者としてのAIの限界についての話。
…
– 「推論が正しくできない人が集まってディスカッションすると誤答が正しくなってしまう」や「読解力の無い人にはアクティブ・ラー…
– 興味持てる内容でした。
わかっているようでわかっていんかった現在のAIの状況と原理=限界(論理と確率・統計)を解説してく…
– AIであらゆることが便利になるという風潮が、全くのデタラメ・誤解だということが、数学的理論と実証で語られています。
一方…
– 読解力の奥深さと、 AIには絶対にできない領域を教えてくれる本。池上彰さんも読解力の必要性を訴えている一人だけど、これこ…
– AIについての分かりやすい分析と説明。おそらくかなりの人がAIについては曖昧にあるいは間違えて捉えてる。それを正してくれ…
– 巷で良く出てくるAIと言うワード。
何でも解決してくれそうな世の中の取り上げ方に対して、実状と将来への課題を優しく解説し…
– 巷にあふれるAI本とは一線を画す名著。
シンギュラリティは来ない、それより子供たちの読解力低下を懸念する。
第一人者なら…
– 書評は自ブログに書きました。
https://dark-pla.net/?p=165
– 言わずと知れた良書。
絶対に読んでおいたほうが良いです。
– 新聞の書評を見て買った。AIは、コンピューターの働きがベースにあるから、数学的処理で構成されている。だから、言葉の意味…
– 前半でAIの技術的限界が示され、後半では中高生の読解力の低さと、AIに職を奪われることによる悲観的な未来予想が示されてい…
– 「教科書が読めない子どもたち」の方に興味があって今さらながら読んだ。読解力を高めるって難しい。論理的に思考すること、書く…
– AI技術の限界から、シンギュラリティは来ない。でも、AI技術が仕事の半分を奪うだろうというのは事実。AI技術は計算機でし…
– 講演を聴いてから読んだ本。タイトルがインパクトありますね。AIは何を得意とし、何を苦手とするのか?を知っておくことも大事…
– 15未満の子供を持つ親は、必読!
– これからの社会で「AIにはできない人としての仕事」について書かれている。どうすればAIがより普及しても仕事人として生き残…
– 前半はAIの歴史とその技術的特徴。AIとAI技術は区分すべき。
後半は教育論。AI研究から、読解力を要素毎に分けて検証…
– シンギュラリティについて自分の解釈と本書で述べていることが大きく違ったためとても勉強になった。
AIの良さ、人間にしか…
– 私たちが、人間にしかできないことを、実行に移していくことが、私たちが生き延びる唯一の道。
この言葉が1番刺さった。
その…
– なんとなくだが楽しかったなという思い出がある
– 研究論文を読んでいるようで、私には読み終えるのが苦痛だった。
一つの題材で引っ張って描かれているので、最後まで読まなくて…
– AIについて無知だったので、仕組みが分かり面白かった。小さい子供がいるので、AIとどう共存していくべきか興味深く読めた。
– ウソのような読解力についての現実。
内容が理解できなければ、問題解決はできないという当然のことが放置されている?
挨拶や…
– p.96~ 「常識の壁」では人間の構造の神秘に涙しました。
– 流行っているらしいからという理由で買った本書だが、噂に違わず相当に面白い本だった。
前半で著者が関わる東ロボくんの話をし…
“- 前半はAIのメカニズム
後半が実際のテスト問題を例示した現状の解説
「原点と(1,1)を通り、x軸に接する円はど…”
– 前々から気になっていてやっと読むことができました。
読解力がない人が世に溢れているのか、と驚くと同時に、自分も読めている…
– 数学者としてAIの状況を的確に示して、AIができないことを人間がやらないと大変なことになるという警告を発している.Rea…
– 子供たち読解力の向上こそが今の教育における第一目標だと改めて感じた。
頭ごなしにスマホ・ゲームのせいにしたりするのではな…
– 自分がなぜ学生の頃勉強が嫌いであったり、難しいと思っていたのか分かったような気がする。
教科書は読めていたようで読めてい…
– AIに対する漠然としたイメージ、幻想をしっかりと壊してくれるメッセージ。
また、全能ではないにしても有用なAI。それが多…
– このままではAIに仕事がとられてしまう。東大に合格できるようになるかも!?しれないAIに、教科書もまともに読めなくなって…
– 1冊で2度美味しい本でした。
AI素人の自分に一から教えてくれつつ、中学生の息子を持つ自分に読解力の無さを教えてくれまし…
– 子供のころプログラムを組んでたこともあって数式であらわせない(入力できない)ことをAIに実行させることはできないというこ…
– 僕がartificial intelligenceに興味を持った1冊
AIとは→ディープラーニングによって、教師データを…
– 感想
AIの本当の能力と人として、これからの社会で一番重要な読解力の必要性を学べる本でした。
これからの社会で起こるデジ…
– AIに仕事を奪われる、AIに人間が管理されるなどといった悲観的論が多いなか、東ロボプロジェクトに関わった著者だから言える…
– ビール工場に行くと作業員が少なくて驚きましたが、ホワイトカラーも徐々に脅かされています。AIは脅威です。孫正義さんはAI…
– 辛辣な文章ですが、思わず読んでしまう説得力がありました。
読解力は読書量より精読。
何歳になっても伸びるけど、大体は12…
– 前段のAIの限界については、プログラミングをしたことある人ならわかる話(してなくてもわかるか)。
後段については驚愕だ。…
– 文章が読み易い。読解力大事ですね。どうすれば上がるんだろう。御三家の生徒は入学時点で公立高校卒程度の読解力ということは、…
– 今、AIに浮かれている世の中に警鐘を鳴らす(?)一冊。以前読んだAIの本にも書かれていたように、AIはまだ完成していない…
– 流行りのAIを扱う書籍は数多いが、その先駆者が敢えてAIの限界を語る点に説得力がある。そこから子供の読解力へと論理展開す…
– ・今のAIはAI技術であり、人間が膨大なパターンを記憶させているだけである。
AI単独ではまだ意味を理解できないため、東…
– 半日位で読み終えたかったが、結構時間かかってしまった。隙間時間の読書には向かなかった。片仮名や数学的だったからかなぁ。親…
– 題名だけ見ると完敗じゃないか!無理だ!って感じですが、帯もちゃんと読むって大事だな、と思った1冊です。
最初に定義の話…
“- AIとはなんぞや?を””AIという技術””の成り立ちについて丁寧に説明されていることにより、ドラエモンは現れないと理解した。…”
– AI開発の最前線でTEDでも講演した著者が語るAI技術の限界、それは本来は人間の読解力なのだが、効果的な教育が施されてい…
– AIにはなにができて、なにができないかがよくわかる。
AIにできないことができる人間になりたいと思った。自分で問題を解決…
– タイトルはまあまあ煽ってるけれど、現実的な危機をきちんと書いている本。生粋の数学者が「AIとはどういうものか」と「限界は…
– AI技術の現状について、メディアが言うような楽観的な見方はかならずしも正しくないというのがわかり、面白かった。
それより…
本書について
今回お勧めする本は「AI vs. 教科書が読めない子どもたち」です。この本は、人工知能(AI)と現代の子供たちの教育問題を深く掘り下げた一冊です。
本書の中心テーマは、AIがどこまで進化しても、現代の子供たちが持つ柔軟な思考力や創造力を超えることはできない、というものです。AIは決まったパターンの計算しかできず、意味を理解する能力や人間特有の認識能力を持ち合わせていません。しかし、私たちの社会では、子供たちがそのような能力を十分に身につけられていないという現実があります。これは教育環境の問題だけでなく、子供たち自身の読解力や発想力が育まれていないことにも起因しています。
本書は、AIの限界と教育環境の課題を浮き彫りにし、読者に深い洞察を提供します。それはただの情報提供だけではなく、私たち自身の生活や子供たちの教育にも役立ちます。例えば、子供たちにどのような教育を提供すべきか、また自分自身が持つ能力をどのように磨き、AI時代に生き抜くべきか、といった視点から考えるきっかけを提供します。
この本は、教育者や親、そしてAIの進化に関心を持つ全ての読者に強くお勧めします。この一冊を通じて、AIと教育、そして我々の生活との関わりを深く理解し、自身の生き方を見つめ直す機会にしてください。
1分で読める要約
東ロボくんという人工知能プロジェクトは、2016年のセンター模試で偏差値57.1を達成し、MARCHや関関同立の合格圏内に入りました。しかし、偏差値65を超えることは現状のAI技術では難しいです。ディープラーニングなどの統計的手法では限界があり、AIは意味を理解しているわけではありません。
コンピューターは基本的に計算機であり、四則演算しかできません。数式に翻訳できないことは処理できません。数学は人間の認識や事象を説明する手段として論理、確率、統計を獲得しましたが、これらだけでは人間の意志などを表現できません。次世代スパコンや量子コンピューターでも、これらの手法しか使えません。意味を記述する方法がないため、現状のAIでは偏差値65の壁を超えられないとされています。
AIの弱点は、教えられたことしか学べず、応用が利かず、柔軟性がなく、決められたフレームの中でしか処理できないことです。そのため、読解力や柔軟性、発想力があれば、AIには恐れることはありません。しかし、多くの人は読解力などが不足しています。
東ロボくんはMARCHの合格圏内に入る実力を示しましたが、人間にしかできない知的労働に従事できる能力を持つ人は全体の20%に満たないかもしれません。これからの社会では、企業は人手不足に悩み、失業者が増えると予想されます。
AIトシオとAIひろゆきのディスカッション
2023年、東京の超ハイテク会議室にて。ここは、AI技術が最先端の、人間に酷似したロボット、AIトシオとAIひろゆきが討論を繰り広げる舞台です。外は雨が降っていますが、その雨音すらも静寂に包まれた部屋では聞こえません。内装はシンプルでスタイリッシュ。大きなガラス張りの窓から見える雨に打たれる街の風景が、微かに青色に照らされた室内に映り込んでいます。
大きな円形の会議テーブルに座るのは、その名もAIトシオとAIひろゆき。高度な人工知能を有し、人間のような外観を持つ彼らは、まるで本物の人間のように感情や思考を表現できます。AIトシオはふくよかな中年男性の姿、AIひろゆきは端正な青年の姿をしています。2体とも電子の輝きを帯びた瞳を持つ彼らは、視線を合わせ、深い議論を開始します。
今回の討論テーマは「人工知能の進化と限界」。AIトシオとAIひろゆきは、人工知能がこれまでに達成した成果とその限界、そしてこれからの展望について自分たちの視点から語り合います。人間が持つ知識や経験を超え、一見すると客観的な視点で討論を進めますが、それぞれの持つ個性や視点の違いから生まれる議論は、まるで人間同士の討論を聞いているかのような感覚を与えます。
2体のロボットが語り合うこの討論は、人間にはない視点や思考を我々に示してくれるはずです。人間以上に進化した思考力で展開される彼らの議論は、一体どのような結論を生み出すのでしょうか?
それでは、AIふたりの会話を聞いてみましょう。