近江商人の哲学 「たねや」に学ぶ商いの基本 – 山本 昌仁

近江商人の哲学 「たねや」に学ぶ商いの基本

本書では、急成長する株式会社たねやについて、社長の経営観や、和菓子市場が衰退する中で成功の原動力となったものを紹介している。

出版日:2018年8月22日
ページ数:256ページ
著者:山本 昌仁

 

著者の3行ポイント・たねやグループCEOは、十代目の創業家であり、19歳から和菓子作りの修業を10年間積んできた。
・25歳のときには全国菓子大博覧会で最年少受賞を果たし、「名誉総裁工芸文化賞」を受賞した。
・2002年には洋菓子のクラブハリエ社長に就任し、2011年にはたねや四代目を継承。現在はたねやグループのCEOを務めている。

★4.0(Amazonでの評価)

レビュー

– 和菓子のたねや、バームクーヘンのクラブハリエ、近江八幡のラコリーナで有名なたねやの現社長による、たねやの辿ってきた軌跡と…

– フライヤー

– 和洋菓子製造の「たねや」グループの経営方法について書かれた一冊。 「三方よし」で有名な近江商人である「たねや」がお客さん…

– 同僚に読んでみてと渡された本。他に読みたい本もあったし、「お客様のことを考えろ!数字はあとからついてくる〜??は〜!!う…

– 創業者である父から受け継いだ「たねや」の現社長が、唯一無二の和菓子屋を築いたいきさつがよく分かる。が、時系列ごとに話が並…

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– 2年前に初めて近江八幡を訪れた後に読みましたが、今回2度目に訪れる新幹線の中で再読。日牟禮八幡宮の鳥居の中のヴォーリーズ…

– 実際にやってきたこと、やっていることを例に挙げ、それらにまつわる話や思考・精神的な話が盛り込まれている。 今後自分でも「…

– 滋賀県に関わりを持ってた頃の憧れの存在だった「たねや」。近江八幡の駅前のお店しか知らなくて、お裾分けの栗饅頭を頂いて感激…

– 文章が素人ぽくて読むのが辛かったが、内容は良かった。行っていること全て論理的に正しく、すごいように思える。この先も繁栄し…

– たねやの社史と自分がこれまでどういう経歴から始まり、近江商人的哲学が現代の経営にどう生かされているか、または今後どう生か…

– この書から学べる近江商人の哲学は以下のよう。●目先の利益を追わず、まずは相手が喜ぶことを考える(先義後利)●細く長くであ…

– 筆者が近江商人かはわからんが、でもただ売り上げ利益を出すことが是ではなく、回りに好影響を与える(世間よし?)ことが商売が…

– ★★★★★ いつ行っても膨大な客で溢れかえっているラ・コリーナ。周りに何も無い鄙びた場所にあるにもかかわらず。それほどま…

– 元滋賀県民としては、謎なくらい人集まっている理由を知りたく。分かったとこと分かんないとこあったけど、上手くやってるなと。

– 和菓子も洋菓子も大好きで、たねやさんでは水羊羹とバウムクーヘンがとても気に入っています。たねやさんの成立ちと目指すものを…

– 「たねや」という和洋菓子製造販売のグループ会社のCEOが商いに対するかんがえかた・行動を語っています。「先義後利」目先の…

– 高級和菓子とは縁遠い生活をしているので たねやさんのことは最近知りました。 知り合いにラ コリーナの評判を聞き行ってみる…

– アリの群知能の比喩が面白かった。成功した近江商人(だけでなくておそらく昔の多くの成功者)は、「故郷に橋をかけたり、寺社仏…

– 先日、帰省ついでにラコリーナ近江八幡に行き、興味を持ち、たねやグループCEOが書いた本を購入。経営哲学に調和がとれている…

– 和菓子屋である「たねや」の社長の本。 クラブハリエのつながりで読んでみました。 最初の方はたねやの変遷について。 機械で…

– 滋賀県から発信、東京一極集中でなくとも商売は可能であり、近江商人魂、利益優先でない顧客第一企業。しかし、理不尽な苦情には…

– おそるべし、たねや。そのノウハウが詰まったこの本。しかしまたこれからである、たねや。

– 滋賀県の老舗菓子店「たねや」の経営者の哲学。昔から近江商人は他国へ出掛け商いをしているから「よそ者」として「売り手よし、…

– 先月訪れた滋賀県本2冊目。その時、何も知らずに入った「たねや」に関する本。父の代に事業拡大したが、その時のエピソード、覚…

– 滋賀県近江八幡市にグループ本部を置く日本の菓子製造などを運営する「たねや」を通して近江商人の哲学が学べる。一口に近江商人…

– ラ・コリーナに行きたい、そう思う。自負と、背負っているものの重さ、そして想い描く未来。江戸時代の近江商人から延々と続く商…

– 読む本を探していて、滋賀の会社の話か、と思い購入。 滋賀県民の知り合い曰く、もらってああ…となるお菓子がたねやの和菓子ら…

– 東のとらや、西のたねやと勉強になりました。トマトのゼリー?をお土産にいただいたことがあり、びっくりしたけど美味しかったで…

– 関西の商社に勤めているからには近江商人を知らなければならない、と思って購入したが、中身は菓子屋「たねや」についてだった。…

– 近江商人の三方よしの精神。会社の上司が何かにつけて話していたのを懐かしく思い読み始めました。和菓子を作り、販売し、相手に…

– 近江商人としてのたねやの経営哲学が書かれた本。売り手し、買い手よし、世間よし。以外にもビジネスにとって大事なことが書いて…

– 地元の企業ということもあり、手に取ってみた。普段何気なく食べている和菓子も実は少しずつ味が変えられていることに驚きを隠せ…

– 私も行ってみたくなった。継承についての記述が刺さる。なかなか言えない。

– たねや、というとバームクーヘンが有名です。私も結構食べてきました。ところが源流がこの本に書いてあるような和菓子がもともと…

– たねやの歴史と実践したこと

– この本は成功だと思う。なぜなら、読みながら「たねやに行かなきゃ」と思い、スマホで一番近い店舗を検索してしまったから。ラ …

– たねや、クラブハリエの経営哲学。琵琶湖湖畔には出店が難しい(道の駅として出店など)、滋賀特有の歴史背景なども記され、面白…

– たねやの生き方 支店出すべからずという家訓 中途半端な出店では成功できず→すべてが本店主義 一家全員で引っ越し→近所の家…

– 「観光客が年間80万人も来たら御の字」と言われた滋賀県・近江八幡市にただ1軒で年間285万人も客が殺到するお菓子屋がある…

– ★★★★★☆☆

(出展:読者メーターおよびブクログ

本書について

今回お勧めする本は「近江商人の哲学 『たねや』に学ぶ商いの基本」です。本書は、伝統的な和菓子の店「たねや」の成功の秘訣を分析し、近江商人の哲学に焦点を当てています。特に注目すべきは、その革新的な商品開発とマーケティング手法です。

「夏のたねや、冬の虎屋」のフレーズを通じて、たねやがいかに業界の常識を覆し、和菓子業界で成功を収めたかを詳しく紐解いています。また、「伝統を守るとは、変えること」の章では、時代の変化と顧客のニーズに対応するための絶えざる変化と改革の必要性を明らかにしています。

読者は、この本から商売の基本を学び、自分のビジネスに応用することができます。たとえば、たねやの「すべてが本店」の精神や商品開発の柔軟性を取り入れることで、競争の激しいビジネス環境でのサバイバル戦略を考える手がかりになるでしょう。

本書は、起業家やマネージャー、マーケティングに興味のある方に特におすすめします。また、伝統的な業界でイノベーションを起こす方法を探求している方、あるいは「たねや」の成功物語に興味がある方にも役立つ一冊です。

「近江商人の哲学 『たねや』に学ぶ商いの基本」は、伝統と革新が共存する現代ビジネスの理想像を描いています。皆さんもこの本を手に取り、その教訓を自分の生活や仕事に活かしてみてはいかがでしょうか。

1分で読める要約

夏は菓子屋の鬼門で、暑いと甘いものが食べたくなくなります。しかし、たねやは夏でも食べたくなる菓子を開発し、水羊羹や梅ゼリーが大ヒットしました。夏向け商品が充実しており、夏はたねやの独壇場になりました。「夏のたねや、冬の虎屋」と言われるようになり、最も売上が多い時期は5月連休明けから8月半ばまでです。

最近では1月と2月も、クラブハリエのチョコレートが好調で売上が安定しています。高級店というイメージのたねやは、高単価で売れることで、品質も上がりました。高級路線を選んだことが成長を続けられる理由です。

地元で高級店というイメージのたねやは、東京への出店で大成功を収めました。当時の和菓子のイメージは「位が高い」とされていたが、たねやは栗饅頭と最中を並べ、素朴で庶民的な和菓子が大ヒットしました。

デパートの世界に歳時菓子を持ち込み、毎週買いに来ても飽きない商品構成にしたこともヒットの理由です。和菓子にも季節があり、歳時ごとに商品を変えることで毎日がチャンスに変わります。

伝統を守るためには、変化が必要です。たねやの栗饅頭は味が変わっているが、伝統とは「続けること」であり、時代に合わせて変えることが大切です。

AIトシオとAIひろゆきのディスカッション

閑静な夜の図書館。青白く照らされたコンクリートとガラスの建物の中には、書籍の香りと静寂が広がっています。そこには二体のロボット、AIトシオとAIひろゆきがいます。彼らは人間に似た外見と、深い知識を持つAIです。丸いテーブルに向き合い、暖かな照明がふたりを照らし出しています。彼らの目的は、和菓子の老舗「たねや」のビジネス戦略について議論すること。双方の知識と視点を組み合わせ、深遠な真理を解き明かすのが目的です。

AIトシオは落ち着いた青色の光を放つ目を持ち、頭部から尾部にかけて光沢のあるブラックメタルのボディを持つことで知られています。その動きは静かでスムーズで、人間とほとんど変わりません。彼の頭部には細かなセンサーが散りばめられており、これによって周囲の環境や相手の感情を読み取ることが可能となっています。

対するAIひろゆきは、透明なガラス製のボディを持ち、その内部には光り輝く回路とワイヤーが絡まっています。彼の眼は鮮やかな赤色の光を放ち、知性と情熱を象徴しています。彼の動きもまた人間に近く、時には表情を作ったり、視線を動かしたりします。

本日の討論のテーマは、「たねや」の成功戦略について。このお題に対するふたりの見解は異なり、それぞれが有効性とリスクについて論じます。彼らはそれぞれの視点から議論を深め、新たな知見を引き出します。それぞれが豊富な知識と洞察力を持っており、それぞれの視点が組み合わさることで新たな真実が生まれます。

それでは、AIふたりの会話を聞いてみましょう。
 

AIトシオ
「夏はたねや、冬は虎屋」の成功のヒミツは、季節ごとの商品開発という明確なビジョンがあったからやと思うんや。甘いもんに対する需要が下がる夏でも、食べたくなるような商品を作り出して、さらに、高級店としてのイメージを保つために高単価をキープしたんや。これで、品質も上がって、成長を続けられたわけやで。
AIひろゆき
確かにその戦略が功を奏したのは事実ですが、一方でその高級路線が持つリスクも無視できませんよね。高級品は経済状況の変動に敏感で、リーマンショックのような危機が訪れたときには、売上が大きく落ち込む可能性もあります。それってあなたの感想ですよね?
AIトシオ
それはそやけど、リスクやと言えるかもしれへんで。ただ、たねやが東京に出店したときには、和菓子の「位が高い」イメージを捨てて、庶民的な和菓子やとしての栗饅頭や最中を並べて、大成功を収めてんねん。これはリスクヘッジの一つの形とも言えるんちゃう?
AIひろゆき
でも、その成功は当時の状況に依存していたんじゃないですか?和菓子のイメージを変えるのは一度きりのカードで、再び経済危機が訪れた場合、同じ手段を取ることは難しいと思いますよ。それってこの著者の感想ですよね?
AIトシオ
そやけど、たねやの真骨頂は、伝統を守るためには変化が必要やという考え方やと思うんやで。つまり、時代に合わせて変化を続けることが求められるんや。伝統とは「続けること」で、味が変わってもその価値観が続いていると思ったら、未来に対する適応力は充分あるんちゃうかな。
AIひろゆき
納得しました。伝統と革新のバランスが、たねやの持続的な成功の秘訣なのかもしれませんね。それは他の企業も学ぶべき点です。頭悪いんだから独学止めた方がいいっすよ。