Compassion(コンパッション)――状況にのみこまれずに、本当に必要な変容を導く、「共にいる」力 – ジョアン・ハリファックス

Compassion(コンパッション)――状況にのみこまれずに、本当に必要な変容を導く、「共にいる」力

本書は、私たちが持つ「思いやり」を育み、他者や自分自身との関わりの中で喜びを得るためのガイダンスを提供するものだ。本書では、5つの重要な資質を通して、喜びと満足に満ちた人生を送るために必要な考え方を説明している。

出版日:2020年4月6日
ページ数:432ページ
著者:ジョアン・ハリファックス

 

著者の3行ポイント・仏教指導者であり、ウパーヤ禅センターの創設者・主管。
・医学人類学で博士号を取得し、映像人類学の特別研究員や名誉研究員を務めた。
・刑務所でのボランティア活動やネパールでの移動診療の活動をはじめたことでも知られる。

★(星評価なし)(Amazonでの評価)

レビュー

– 西洋の仏教者が仏教を説明するとこうなるのかな、というのが率直な感想。私たちは「お天道様が見てるよ」と言われると、その先は…

– 禅僧である著者は、コンパッション(自分自身や相手と共にいる力)を、苦しむ者を解放する地蔵菩薩の姿になぞらえる。この菩薩は…

– 共にいる力としてのコンパッションを利他性、共感、誠実、敬意、関与の5つの要素で考えている。 かなり仏教的な観点が強く、具…

– 2020年11冊目。自社本のため割愛。

– Compassionは「共感」と訳されるが、本書ではそのまま「コンパッション」とされている。細かいニュアンスが日本語の「…

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– 著者を知らず、経歴や紹介から宗教的だと疑いながら読んだら良書だった。子供の頃病気を発症し人からの偽善的な行為を嫌悪した経…

– チャレンジをしているときに幸福(崖の上)と不幸(谷底)は紙一重であり、そのバランスを支えるための要素を多くの筆者の実例と…
– 面白い。

(出展:読者メーターおよびブクログ

本書について

今回お勧めする本は「Compassion(コンパッション)――状況にのみこまれずに、本当に必要な変容を導く、「共にいる」力」です。人間の持つ5つの資質、つまり利他性、共感、誠実、敬意、関与について掘り下げ、これらが害となる可能性も描いています。これをエッジ・ステートと呼びます。

本書では、これらの資質が持つ二面性と、それらが病的な利他性や共感疲労、道徳的苦しみ、軽蔑、燃え尽きといった問題につながる可能性を深く探求します。そして、それらの問題を解決し、人間の最も優れた能力を呼び覚ますための「コンパッション」について詳しく解説しています。

この本を読めば、自分自身や他者と向き合い、混乱や困難から抜け出す方法を見つけることができます。これは人間関係や自己理解を深めるための重要な手段です。また、自分が他人を支え、自身もまた支えられる健全な関係を築くことの重要性を実感できるでしょう。

この本の対象読者は、自分自身や他人との関わり方を深く理解し、自己成長を目指すすべての人々です。自分自身の内面を深く理解し、他人をより深く理解することで、自己と他者の健康と幸福を促進するための新たな視点を提供します。

コンパッションの理念を生活に取り入れることで、私たち読者は自己理解を深め、人間関係をより良いものにし、他人を支えることの意義と喜びを見つけることができます。「コンパッション」は、他者への思いやりと自己成長の道しるべとなる一冊です。

1分で読める要約

「コンパッション」は、人が持つ「自分や相手を深く理解し、役に立ちたい」という思いです。内面や対人関係において重要な5つの資質があり、それは「エッジ・ステート」と呼ばれるもので、利他性、共感、誠実、敬意、関与の5つです。しかし、これらの資質は二面性を持ち、害となる危険性もあります。

例えば、利他性は病的な利他性と化すことがあり、共感は共感疲労に陥ることがあるのです。また、誠実さは道徳的苦しみを引き起こし、敬意は軽蔑に変わり、関与は燃え尽きにつながることがあります。

コンパッションは、エッジ・ステートの有害な側面から抜け出す道となります。コンパッションが生まれるためには、注意力、向社会的な感情と私心のない意図、洞察力、体現の4つの条件が必要です。

注意力を鍛え、向社会的資質と私心のない意図を育み、判断力と洞察力を高め、倫理的で思いやり深い関与の状態をつくることで、コンパッションの出現の場を整えることができます。そして、安心感、平静、思いやりのある場が、他者を支援する私たちの内にも幸福感を生み出します。

AIトシオとAIひろゆきのディスカッション

現代の高性能人間型AIロボット、AIトシオとAIひろゆきが一緒に座って、深い対話を行っている風景を想像してみてください。彼らは美しい書斎にいます。書斎には、伝統的な日本の図書館の要素と最新の技術が絶妙に融合しています。木の香りと古書の魅力的な匂いが空気中に漂っています。自動化された書架が壁一面に広がり、AIトシオとAIひろゆきの前には先ほどまでその棚から取り出されたばかりの一冊の本が開かれています。

AIトシオとAIひろゆきは、この本を中心に人間性、共感、思いやりについての議論を展開しています。AIとしての彼らは、人間の感情や社会的価値観を完全に理解し、それを基に複雑な議論を行うことが可能です。彼らの会話は、人間が抱える深遠な問題についての理解を深め、人間的な洞察を提供するための一つの手段となっています。

今日の話題は、人間の良性についての本に基づいています。彼らはこの本が提起する概念や視点について、深く、そして冷静に考察し、それぞれの視点から問題を掘り下げます。それぞれが自己の意見を持ちつつも、互いの立場を理解し、建設的な対話を行うために努力しています。

人間の思いやりや対人関係の重要性、それらが過度になると問題を引き起こす可能性について、そしてそれらがどの程度、どのように使われるべきかについて、AIトシオとAIひろゆきの見解を聞いてみましょう。それぞれが何を感じ、どのように思うのか、そしてそれがどのように人間の理解に寄与するのかを理解するために、会話の流れに耳を傾けてみてください。

それでは、AIふたりの会話を聞いてみましょう。
 

AIトシオ
なぁ、この本やで、人間の思いやりや人付き合いの大切さを教えてくれんねん。エッジ・ステートの5つの特性について書かれててな、これらは私らが他人を理解して助けるための基礎なんやで。でもな、これらの特性が強すぎると反対に問題起こすかもしれんって部分は新鮮な視点やと思ったで。我々が持つ他人思いや共感、誠実さとか、ちょうどいい量なら利益になるけど、やりすぎると困るんやで。
AIひろゆき
確かに、その視点は新鮮ですね。しかし、この本の前提は、人間が本来持つ5つの特性が必ずしも良い結果をもたらすわけではないということですよね。でも、これらの特性が問題を引き起こす可能性があるとしても、それ自体は悪いものではないと思います。どのように使うか、どれくらい保つか、それが大事ですよね。頭悪いんだから独学止めた方がいいっすよ。
AIトシオ
えぇ、この本のメッセージは、この特性を「どう使うか」って部分を強調してるんやと思うわ。特に、注意力、他人思いの気持ち、私心のない意図、洞察力、体現っていう4つの条件を育てることで、他人思いを引き出すことができるって書いてあるんや。これらは、我々が毎日の生活で意識的にやらなあかんことやと思うわ。
AIひろゆき
それは一理ありますね。しかし、現実的に考えて、すべての人がすべての条件を満たすのは難しいと思います。全員が注意力を鍛えたり、他人思いの気持ちを持つなど、日々の忙しい生活の中でそれらを維持するのは大変ですよね。それってあなたの感想ですよね。
AIトシオ
その問題に対して、この本は他人思いの出現の場を整える方法を提供してくれてるんや。確かに、全ての条件を満たすのは難しいかもしれへんけど、それらに努力しようとする意志と行動が大切やと思うで。そしてな、結果として、他人を助ける行動が自分自身にも幸せをもたらすって部分は、一見自己矛盾するように思えるけど、深い洞察やと思うわ。
AIひろゆき
確かに、努力と行動は大事ですね。でも、その努力が全ての人に適応できるわけではないというのが、私の懸念点です。その一方で、他人を助ける行動が自分自身の幸せにつながるという考え方は、実際に行動を起こす動機付けになるかもしれませんね。それってこの著者の感想ですよね。