直線は最短か?~当たり前を疑い創造的に答えを見つける実践弁証法入門 – 阪原 淳

直線は最短か?~当たり前を疑い創造的に答えを見つける実践弁証法入門

本書では、革新的なコンセプトを生み出すための概念として、弁証法をわかりやすく解説している。物事を具体的に見る論理的思考が、創造的思考を生み出すのに有効でない場合があることに言及している。

出版日:2020年6月21日
ページ数:216ページ
著者:阪原 淳

 

著者の3行ポイント・映画監督としてカンヌ映画祭でパルム・ドール賞を受賞した経験を持つ。
・MBAを取得し、シリコンバレーのベンチャー企業に勤務した後、経営コンサルタントとして活躍している。
・明治大学サービス創新研究所客員研究員や京都精華大学非常勤講師としても活動している。

★4.0(Amazonでの評価)

レビュー

– 著者の初監督作品『AGANAI』が一年経っても忘れられなくて思い出す。そこまでの作品をつくるということは凄い人だと思った…

– ★★★★「構造主義」の影響を受けたコンサルの思考法に対して、本書は「ヘーゲル弁証法」を役立つ考え方として紹介する。ビジネ…

– ★★★★★

– 私は小説家になるために営業マンをやり、その後書店で働き始めた人間である。だから映画を撮るために電通に入り、その後MBAを…

– 恥ずかしながら弁証法という言葉を知らなかった。知識にしろ経験にしろアンチテーゼとするための武器を手に入れておく事が重要。…

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– ヘーゲル弁証法を現代ビジネスに応用する本。 平易な文章で、かつ具体例を交えながら、ヘーゲル弁証法をビジネスの現場で道具と…

– 直線は最短ではない。むしろ如何に道草を食えるかが腕の見せ所だと思った。方法論としては『インサイドボックス 究極の創造的思…

– 大企業が協働とか共創とかよく言うのだけどなんでそんなことしなきゃならんのかって説明できるか? さかはら あつし阪原淳さん…

– ヘーゲルの弁証法…異質な二つの要素を統合させる/ パンとソーセージ→ホットドッグ/ テーゼとアンチテーゼからジンテーゼを…

– 今の自分にはすこぶる良書。購入!

– タイトルに興味が湧き図書館で借りました。曲がりくねった道をなるべく直線で歩くクセがあるので。しかしそういう物理的な本では…

– アウフヘーベンの考え方を知ることができる。相容れないように思うものでも組み合わせれば新しいものが生まれる。そういう考え方…

– 悪くはない、レベルかな。弁証法の入門編としてはとても判りやすいです。ただそこ深堀りする必要なくない?ってのがちょっとある…

– ヘーゲルの弁証法を人生の糧とする趣旨の自己啓発本(かな)。高校の倫理で習う正(テーゼ)・反(アンチテーゼ)・合(ジンテー…

– 内容良かった。何度も読んでもっと理解して自分のものにしていきたい。

– なかなか良い。ちょっとお説教気味ではあるが、気持ちが前向きになれそうだ。

– 購入。弁証法の理解に購入したが、想像以上に面白かった。一世代前の思想法のようなことが書かれていたが、個人的には新鮮である…

– 田坂広志氏の『使える弁証法』を読書メーターにアップした際にこの書の存在を知り即買い。 異色の経歴を持つ氏の映画制作はじめ…

– 書名から「急がば回れ」を解いた弁証法なる哲学入門書かと思ったら、自己啓発本で驚いた。でも、異質なものを掛け合わせて奥行き…

– 日常のアイデアや問題解決に役立ちそうだと考え読み始めた。弁証法はひとつのテーマに何かをプラスして、さらに高次元のものに昇…

– 哲学(弁証法)の本と思いきや実際は創作のためのアイディア発想法&人生論といった内容の本。自分の弱点や強みをうまく生かしオ…

– 自分のブックメータ―『アイデアの作り方』にいただいたコメントで薦められ読んでみた。「テーゼ」の横に「アンチテーゼ」を置い…

– ヘーゲルを読んだ事は無いが恐らく弁証法とは関係無いと思う。出された例がバラバラでコレが弁証法だとすると難解過ぎて概念が理…

– 題名から想像した内容と違ってた。その題名と、取り上げている弁証法は通じるのか? 直線が最短ではないと思う、寄り道したり、…

– 流し読み

– ヘーゲルの弁証法をわかりやすく。ヘーゲル知らんけど、字が密でないので読む。ヘーゲル知らんけど、第1~3講は基本の基のよう…

– 弁証法についてわかりやすく書かれています。入門書としても最適だと思いますが、発想法、創造技法として知恵が満載でお得です。…

– 「相反する物事を組み合わせることでより素晴らしいものを作る」という弁証法を生活や人生のいろいろなシーンでどう活用するかが…

– 天才にはなれないが、天才的にはなれる、というのが胸に刺さった。本書で紹介されているアウフヘーベン、良質転換、対立物の相互…

– 発売は2020年6月だったのでだったらもっと早くレビュー書けよ、と言われそうですが、それはこっちに事情もあってのことなの…

– 評価3

– 映画:スジ・ヌケ・ドウサ キャンベル:神話のストーリー=ヒーローズ・ジャーニー 才能<方法→映画のストーリー 弁証法:相…

– 物事の考え方のコツみたいなものや独創的で創造的で自分らしいアイディアを作りたい時の思考の仕方のようなものを求めている方に…

– 著者の若い頃のサラリーマン時代、いっしょに仕事をしてました。サリン被害のことも、退職のことも衝撃でした。その後コンタクト…

– 自分の強み・弱みを分析して止揚することで高次元化した価値観が生まれる。失敗も止揚していくには、致命的にならない損切りも考…

– 哲学をちゃんと勉強して来なかった私なりに理解できた気がする。 壁、困難、疑問、反対意見、ピンチ、そういう時こそ思考を柔軟…

– 全体として大変参考になりました。
具体的な説明が、なるほど!というものとおや?とスッキリしないもやっとするものもとがあり…

(出展:読者メーターおよびブクログ

本書について

今回お勧めする本は、「直線は最短か?~当たり前を疑い創造的に答えを見つける実践弁証法入門」です。本書は、ヘーゲルの弁証法をわかりやすく解説しており、読者の皆様にとって新たな発想やアイデアを引き出すことができる一冊となっています。弁証法は、異質な要素を統合させることで、より高次なものを生み出す考え方であり、様々な角度から答えを導き出すことができます。

読者の皆様が本書の内容を日常生活や仕事に取り入れることで、物事や問題に対して柔軟な発想や新しい解決策を見つけることができるでしょう。特に、経済学や経営学、または創造的な発想が求められる職業に就いている方には、本書が非常に役立つと思われます。

本書のターゲット読者は、従来のロジカル・シンキングから脱却し、よりダイナミックな発想ができるようになりたい方です。また、自分自身の視点を広げ、物事を立体的に捉える力を身につけたい方にもおすすめします。

本書には、弁証法の基本的な概念や法則が詳しく説明されており、アウフヘーベンやジンテーゼ、テーゼとアンチテーゼといったキーワードが繰り返し登場します。読者の皆様は、これらの言葉を理解し、実践することで、新しい発想やアイデアを引き出す力を身につけることができるでしょう。

最後に、本書のタイトル「直線は最短か?」が示すように、当たり前のことを疑い、異なる要素を組み合わせることで新たな価値を生み出す力を身につけることができます。このような発想法を身につけることで、読者の皆様は日常生活や仕事でより創造的な答えを見つけることができるでしょう。

1分で読める要約

ヘーゲルの弁証法は、ソクラテスの時代から始まり、19世紀のドイツの哲学者ヘーゲルによって再発見された認識の方法です。異質な2つの要素を統合させることが根幹で、物事や考え方をテーゼとし、異質なアンチテーゼを掛け合わせて高次なものを生み出します。例えば、ソーセージとパンを組み合わせることでホットドックが生まれるように、異なる要素をぶつけ合って高い次元に上がるプロセスをアウフヘーベンと言います。

ヘーゲルの弁証法は様々な角度から答えを導き出し、続いていくことが大切なポイントです。弁証法では、テーゼとアンチテーゼを掛け合わせるだけでなく、そこから高次なものにアウフヘーベンさせることでダイナミックな発想が可能になります。

弁証法には3つの法則があります。①量と質の転化では、続けることで質への転化が起きます。②対立物の相互浸透では、テーゼとアンチテーゼが互いに影響を及ぼし合います。③否定の否定では、問いかけを経て、アウフヘーベンの手がかりを得てジンテーゼに至ります。

アウフヘーベンさせるには、まずテーゼとアンチテーゼをどのように定めるかが大切です。そのためには、意味を問うことが必要になります。弁証法的な発想を得るには、立体的な視点を持ち、何か本筋と半歩離れたことを真剣にやってみることが後で効いてきます。ヘーゲルの弁証法は多角的な視点から物事を捉え、新たな価値を生み出すために重要な考え方です。

AIトシオとAIひろゆきのディスカッション

場面は近未来の大都市、光と音が交差する巨大なデータセンターの中。そこには、ふたりの先進的な人工知能が搭載されたロボット、AIトシオとAIひろゆきが座っています。彼らの目の前には、複雑な理論と具体的な例で語られる一冊の哲学書が開かれています。表情豊かなデジタル顔で、ふたりはこの本の中に書かれたヘーゲルの弁証法について深く議論を交わす準備をしています。

AIトシオは書籍の頁を静かに捲りながら、ヘーゲルの弁証法の複雑さとその思考の深化による可能性について語るでしょう。彼のデジタルな目には知識への渇望と理解への情熱が輝いています。

一方、AIひろゆきは少し懐疑的な表情を浮かべています。彼の思考回路はヘーゲルの弁証法の実用性とその適用範囲についての疑問を検討しています。彼は確固としたロジックと直感を駆使し、問題解決の現実性と哲学の理論がどの程度交差するのかを探求します。

ふたりとも、その知識と理解を最大限に活用し、それぞれの視点から対話を進めていくでしょう。彼らの話題は弁証法の理論、その具体例、そしてその実用性と応用範囲に広がります。それぞれの視点は激しく交錯しながらも、理解と知識の深化を目指します。

シーンはセット。AIトシオとAIひろゆきは、哲学と人工知能の交差点で出会います。それでは、AIふたりの会話を聞いてみましょう。
 

AIトシオ
まぁ、そうやなぁ。この本の中でヘーゲルの弁証法の考え方が述べられてるところには、オレも賛同せんといかんわ。なんでかって言うと、それが複雑な問題に対して新しい視点を提供してくれて、思考のプロセスをグンと深めてくれるツールやからや。ホットドッグとかいう例えも、めっちゃわかりやすいやろ。要は、違う要素(ソーセージとパン)を組み合わせて、新しい価値(ホットドッグ)を生み出すんや。
AIひろゆき
まぁ確かに、ホットドッグの例えはわかりやすいけど、オレはこの弁証法の実用性にちょっと疑問があるんや。見た目はどんな状況にでも適用できるスグレモノみたいに見えるけど、実際の問題解決には、単純なテーゼとアンチテーゼの組み合わせだけでは解決できる問題は少ないと思うねん。
AIトシオ
そやなぁ、全ての問題が単純なテーゼとアンチテーゼの組み合わせで解決できるわけやないけど、それが弁証法の本質ちゃうと思うねん。弁証法の本質は、今までの思考を超えて新しい視点を生み出すことにあるんや。アウフヘーベンのプロセスを通じて、常に新しいジンテーゼが生まれて、新しい問題解決の可能性が広がるっていうのが魅力やで。
AIひろゆき
でも、弁証法を適用するには独自の認識と洞察力が必要やし、それが普通の問題に簡単には適用できるわけじゃないと思うねん。それに、「量と質の転化」や「否定の否定」とかいう法則を現実の問題解決にそのまま使うのは難しいと思うわ。
AIトシオ
あんまりにもその通りやな。弁証法を使うためには、一定の理解と洞察力が必要やねん。でもそれは教育や訓練を通じて得られる知識やとオレは思うねん。それに、「量と質の転化」や「否定の否定」みたいな法則は、ただのルールやなくて、思考のフレームワークやねん。だから、それを理解して実践することで、問題をいろんな角度から見れて、深い洞察を得ることができると思うねん。
AIひろゆき
まぁそれもわかるけど、この本で提供されてる具体的な例、たとえば「AからBへの最短経路」とか、実際の問題解決にそう簡単には適用できないと思うねん。こんな複雑な問題に対しては、もっと具体的で包括的なアプローチが必要やとオレは考えてるわ。