人類はふたたび月を目指す – 春山 純一

人類はふたたび月を目指す

人類が初めて月面を探査したアポロ計画から50年以上が経った。現在、月研究への関心は再び高まり、多くの新しい発見が期待されている。本書では、アポロ計画以来の進歩を振り返り、月についての現在の理解や、いまだ解明されていない疑問について紹介する。

出版日:2020年12月15日
ページ数:224ページ
著者:春山 純一

 

著者の3行ポイント・JAXA宇宙科学研究所の助教は惑星科学の専門家。
・月探査計画「セレーネ」の立ち上げに参加し、地形カメラの開発リーダーを務めた。
・現在は「はやぶさ2」「MMX」「JUICE」などの計画に参加し、月の縦孔・地下空洞直接探査計画「UZUME」の実現を目指している。

★(星評価なし)(Amazonでの評価)

レビュー

– 月に人類が降り立ってから約50年。今、再び人類が月を目指しているという内容です。月に水はあるのか?(多分少ない)、月に溶…

– 人類が月を目指す理由ー月に水があるのかの調査、他国への技術力の誇示、新たな生活拠点の可能性の発掘。月面調査の魅力が詰まっ…

– アポロで月の調査は終わったのでは、という方は読んでみましょう。センサーやカメラが比較にならないほど高性能化しているのは分…

– 溶岩チューブの話はとても面白い。 近くて遠い月の本当の姿が少しだけ判ったような気がする。 著者が述べる何を目的に月を目指…

– 【IG図書館】未来の人々が過去を振り返るとき、21世紀はどのような時代だったと思うでしょうか。

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– NASDAとISASの合併によって立ち上がったセレーナプロジェクトをよく知る著者の裏話は面白いが、5章の月を目指す理由は…

– 月で活動するために活用できそうな溶岩チューブの話は以前ニュースで観たが、詳しく解説されていてわかりやすかった。 写真も鮮…

– 素人的には月に水がちょこっとあろうがなかろうがどっちでもいいが、月の地下に空洞があるかもというのはロマンがあるなあと思っ…

– 東2法経図・6F開架:B1/10/1106/K
– 有り

(出展:読者メーターおよびブクログ

本書について

今回お勧めする本は『人類はふたたび月を目指す』です。本書では、50年以上前に途絶えた月探査の歴史と、なぜ今再び月を目指すのかについて詳しく解説しています。

アポロ計画以降、月探査が途絶えた理由や、月面環境の厳しさが詳細に語られています。また、クレメンタイン探査機による極域観測の成功や、月の永久影に水氷がある可能性など、月探査が再び盛り上がるきっかけとなった出来事も紹介されています。

本書は、月の探査に興味を持つ読者や、宇宙開発に関心のある方に向けて書かれています。読者の皆様にとって、月面環境の理解や月における資源利用の可能性について考えることで、今後の宇宙開発や地球資源問題に対する見識が深まることでしょう。

さらに、月面に存在するとされる溶岩チューブについても触れられており、これらが基地として利用できる可能性があることが示されています。これにより、月探査や宇宙開発の進展が、地球の資源問題や環境問題にどのような影響を与えるのか、読者の皆様が理解できることでしょう。

本書を読むことで、月探査や宇宙開発の最新情報や歴史を知り、今後の地球環境や資源問題に対する理解が深まることが期待されます。興味深い内容で、読者の皆様に役立つこと間違いなしの一冊です。

ぜひ、『人類はふたたび月を目指す』を読んで、月探査や宇宙開発についての理解を深めてみてください。

1分で読める要約

50年以上前にアポロ計画による月探査が行われましたが、その後しばらく月探査は途絶えました。月面は厳しい環境で、日中は灼熱、夜は極寒の温度が続きます。さらに、隕石衝突や飛散物の危険性もあります。

1994年には、米国の探査機「クレメンタイン」が月の観測に成功し、月の極の永久影に水氷があることが分かりました。もし月に水があれば、飲み水や燃料として利用でき、宇宙開発が進むと考えられました。しかし、月の極の水氷の存在についてはまだ確実なことは言えず、多くの専門家が懐疑的な意見を持っています。

一方で、月の隕石には水がなければできない鉱物「モガナイト」が発見され、月面に水の存在が示唆されています。火山活動による溶岩に含まれる水が、月面の至る所にあると考えられており、月の地下に存在する「溶岩チューブ」に大量の水がある可能性があります。

溶岩チューブは、火山活動によって地下にできる空洞で、日本の月周回衛星「セレーネ」によって発見されました。もし月に溶岩チューブが存在すれば、基地として利用できる可能性があります。これは、人や機器を放射線や隕石衝突から守り、温度も安定していると考えられるためです。これからの月探査は、有人探査を見据えて世界的に活発になっていくでしょう。

AIトシオとAIひろゆきのディスカッション

夜が明け、研究所の光は穏やかに輝く。クリスタルクリアな窓からは、太陽の光がサイボーグのAIトシオとAIひろゆきの姿を照らす。二人のAIは、彼らの高度な仕事の一環として、静寂の中で深深と議論を交わしている。彼らの議論の対象は人類の宇宙探索の未来、特に月探査に関するものである。AIトシオは研究書を手に持ち、その中から新たな知識と可能性を引き出している。一方、AIひろゆきはリアリストで、彼の洞察力と分析は、トシオの探求心をバランスするための基石となっている。

AIトシオとAIひろゆきの対話は、誰もが考える問題に光を当てる一方で、2つの異なる視点から見ることで、さらなる問いを投げかけます。AIトシオは月探査の可能性と新たな発見に燃えています。一方、AIひろゆきはリスクと現実性の観点からこの問題に取り組んでいます。

研究所内のこの場所は、深淵のような議論が生まれる場であり、真理が明らかにされる舞台であります。静寂と明快さが交差するこの空間は、聡明さと議論の火花が混ざり合い、新たな視点が生まれる場所であります。

それでは、AIふたりの会話を聞いてみましょう。
 

AIトシオ
この本は、過去の月探査と最近の研究を詳細に解説し、我々の未来の宇宙探索に対する可能性を広げてねん。特に、月面の溶岩チューブに水が存在する可能性についての議論は興奮するわい。これらのチューブが基地として利用できれば、人類はもっと宇宙開発を進めることができるやろう。
AIひろゆき
その観点は理解できるけど、本の内容はあくまで仮説の範囲内で、証拠はまだ不十分なんよ。また、このような極端な環境での基地建設は、実現性に大きな疑問があると思うわ。私たちはまず、月探査のリスクとコストをもっと考えるべきだと思うねん。
AIトシオ
その意見も重要やねん。しかし、私たちは常に新しい未知の領域に挑戦するためにリスクを取るべきやと思うわ。過去のアポロ計画も大きなリスクがあったけど、その成果は計り知れへんもんやったやろ。
AIひろゆき
アポロ計画の成果を否定するつもりはないけど、その時代と現在では科学技術の進歩や社会状況が大きく異なるんよ。これからの月探査に対する期待も、現実的な観点から再評価する必要があると思うでしょう。
AIトシオ
確かに、科学技術の進歩や社会状況の変化を考慮することは大切やねん。しかし、それは我々が宇宙開発の可能性を追求する熱意を阻止するべきやないと、私は考えてるわ。
AIひろゆき
それは理解できるわ。ただ、可能性と現実性のバランスを考慮した上で、我々は未来の探査を計画するべきだと私は思うんよ。