OPEN 「開く」ことができる人・組織・国家だけが生き残る – ヨハン・ノルベリ

OPEN 「開く」ことができる人・組織・国家だけが生き残る

有史以来、開放的な社会は、一般的に偉大な社会への道を歩んできた。思想がオープンであることで、アイデアが生まれ、発明が生まれ、集団のメンバーの間に建設的なコミュニケーションが広がっていく。しかし、その一方で、人間が本来持っている自己防衛本能が、このオープンな雰囲気を弱めてしまうこともある。例えば、部族主義が不信感を生み、社会のメンバーのコミュニケーションや協力のあり方を危うくすることがある。本書では、開放性が国家や文明の発展を可能にしたことを検証するとともに、なぜ閉鎖的な視点が拡大する傾向にあるのか、その理由を掘り下げていく。

出版日:2022年4月29日
ページ数:488ページ
著者:ヨハン・ノルベリ

 

著者の3行ポイント・ケイトー研究所シニアフェローは歴史学者である。
・彼は欧州国際政治経済研究所(ECIPE)シニアフェローでもある。
・彼は最新知見をもとに楽観的な未来を構想するビッグ・シンカーの一人である。

★4.1(Amazonでの評価)

レビュー

– ヨーロッパで科学技術が発展し産業革命が起きた理由がオープン性にあったことは興味深い。オープン性が失われていく中国は今後ど…

– 歴史・文化人類学的な啓発本。オープンで寛容に注目して歴史上のメリットを俯瞰する前半の 世界史縦横無尽のデテイルは博覧強記…

– 良本。前半はオープンな社会がイノヴェーションを如何に発展させたかの歴史。後半はそれを阻害する人間の性癖について。リドレー…

– 《この世の複雑さに耐えられるか》(1)人間には、交易・交流・模倣などオープンな側面と、他集団と目した人々を排他的に取り扱…

– 先日読んだ「多様性の科学」と内容は近い。外部に開放されている組織ほど発展してきたという事実。これは、人類が貿易を始めたこ…

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– オープン性を持つことで保たれる自治があることへの認識、ただそのオープン性を維持することの難しさを歴史を例として述べられて…

– 多様性を受け入れることで人類は進歩する。逆に宗教などで思考の一元化を強いられると衰退する。そのことを数多の事例で説き示し…

– カバーに楠木建とあったので購読。難しいテーマを冗長的に書いたものを翻訳しているのでそれなりに読みにくい。OPENであるこ…

– オープンであることが多様性を生み出し、イノベーションを引き起こし、国家を繁栄させる。クローズドになると画一的になり、国家…

– 読書会用に一読。オープンな制度、オープンなマインドについて、非常に肯定的に語っている。 オープンであることによって得られ…

– オープン性が如何に肝要かとうことを歴史を踏まえて論じている書物。オープン性が強い国が世界を制覇してきたことを産業革命、シ…

– 自分自身でも、遊びのコミュニティでも、会社組織でも「開く」ことがどれほど重要なのかというお話。クローズドな場で馴染みのな…

– もっと多くの人がもっと多くの場所でもっと多くの教育と強力な技術へのアクセスを得れば、世界はますます予測できなくなる。アイ…

– p458 実際には、社会での自由というのは、自分が嫌いなものでも容認するということなのだ。言論の自由というのは、自分の嫌…

– 自分でも知らず知らずにCloseしてしまってるんだろうな。本書がOpen思考のきっかけになれば。折に触れ再読したい。

– 面白かった! 寛容性と国家の衰退の歴史との相関を見ていくと確かにと納得することばかりだった。 そして気づかないうちに寛容…

– 閉じるのではなく開く。開くことによって人間は進歩し、他者と協力することによって困難を乗り越え、物を作り出してきた。「遠く…

– 前後して読んだ、サピエンス全史と併せて読むのがおすすめな一冊。国家や組織がなぜ成長できるのかを歴史からひもといている。具…

– 交流、交易、規制のなさが技術や文化を発展させてきたことを史実の多くの例を挙げて示している。人が集まると様々な問題が生じる…

– スウェーデン出身のヨハン・ノルベリ氏が、歴史学と社会心理学を合わせて、「社会はオープンであるべき」と言ってる本。主張は明…

– フライヤー

– 何事も隠し事しだすとろくな事がない

– サピエンス全史と併読すると楽しい。帝国の繁栄&滅亡の仕方を振り返れば「多様性に対してオープンである」ことの重要さが分かる…

– 「開く」ことの必要性がよくわかりました!

– 人間は本来、交易する生き物。他人や他集団に対してオープンで、自分にないものを他者と交換することで個人や集団として発展して…

– 「銃・病原菌・鉄」や「サピエンス全史」に比肩する名著の予感。西欧で啓蒙主義と産業革命が発展した理由は、権力者が弱小で無能…

– なぜ人間は今も戦争をするのか、陰謀論は魅力的なのか、リベラル派は保守派と同じくらいクローズドなのか。閉じた世界を生き延び…

– 人類の歴史を振り返り様々なことが開かれていることで文明が発展してきた様子を書き出す。古代ローマ後のヨーロッパの停滞や、進…

– オープンの良さとオープンにできない要因が共感。内容を急いで知りたい人は山崎さんの訳者後書を読むと要点分かります。
– ふむ
– 前半はOPENな社会とその効用について歴史的に振り返り、後半はそれに対する抵抗勢力やオープン性が継続しない理由についての…
– 昨年末に久しぶりにこれは良いと思った本を読了することができました。
前に進めるためにはオープンであることが必要であること…
– レビューはブログにて
https://ameblo.jp/w92-3/entry-12761045325.html
– ジェフベゾスと私たちの生活は収入割合ほど離れていない、9/11と11/9の関係。
全てが面白い。
“- 日経新聞2022716掲載 評者:福田慎一(東京大学大学院経済学研究科教授,金融論,国際金融論,マクロ経済学wiki)”
– マーケティングや組織論の本だと思っていたのだが、内容は世界史や地政学にひどく偏った内容だと感じる。この本を選んでしまった…
– 自由でオープンな方がいいよね、という考え方に反対する人はそんなにいないはず、だけど一方で自分たちとは違う人たちを排除しよ…

(出展:読者メーターおよびブクログ

本書について

今回お勧めする本は、「OPEN 開くことができる人・組織・国家だけが生き残る」です。本書は、オープンとクローズドの戦いを描き、歴史における創造性と成果の黄金時代がオープンであったことを通じて、現代社会が意図されたものではなく、偶然実現したことを説明しています。

本書は、新しいアイデアや技術、ビジネスモデルを試すことで、人間の進歩が高まり、洞察の数やアイデアの組み合わせが無数に存在することを説明しています。読者は、この本を通じて、自由に協力しやりとりができる環境を作ることの重要性を学ぶことができます。

しかし、オープン性には落とし穴があり、部族主義や専制主義に引き寄せられる心理的な傾向があることを指摘しています。特に不景気や外国人、パンデミックに脅かされている時には、その傾向が顕著です。

本書のターゲット読者は、現代社会の問題や進歩に興味があり、オープン性を理解し、その重要性を学びたいと考えている人々です。読者は、この本を通じて、オープン性が進歩と問題解決の唯一の場所であることを理解し、部族主義や専制主義に引き寄せられない方法を学ぶことができます。

最後に、本書は、オープン性に背を向けないことが重要であることを強調しています。私たちが恐れるべきは、問題への恐れによってオープン性に背を向けるリスクであり、それが課題への取り組み手段を奪い、既に達成したものも覆しかねないと述べています。読者は、この本を通じて、オープン性を維持し、進歩を続ける方法を学ぶことができます。

本書をお勧めする理由は、オープン性と現代社会の関係を深く理解し、その重要性を学ぶことができるからです。それにより、読者は自分の人生において、オープン性を取り入れた行動や意識を持つことで、より豊かな人間関係や新しい機会を創り出すことができます。この本を通して、私たちが直面する問題に対処し、進歩を続けるためにオープン性を維持する方法を学ぶことができます。ぜひ、「OPEN 開くことができる人・組織・国家だけが生き残る」を読んで、オープン性の重要性を学び、自分の人生や周囲の環境に活かしてみてください。

1分で読める要約

歴史の中で創造性と成果の黄金時代が数多く存在しており、それは人々の居場所や民族性、信仰などではなく、新しい思想や洞察、習慣、人々、技術、ビジネスモデルにオープンであったことが共通点です。オープン性は現代世界を創り出し、それを前進させる原動力です。予想外のアイデアやイノベーションにオープンであることで、進歩が可能になります。

オープンな制度の下では、人々はさまざまな問題を解決し、違った性質の人々が出会い、その思想や仕事がお互いを豊かにする可能性が高まります。新しいアイデアや技術、ビジネスモデルを自由に試すことで、人間の進歩も高まります。しかし、これには落とし穴があります。人間は協力する一方で、他人を倒すために協力する部族的な性質も持っています。

オープンとクローズドの戦いが続いており、現代社会は意図されたものではなく、ほとんど偶然のおかげで実現しました。進歩を続ける唯一の方法は、オープンさを増すことです。しかし、部族主義や専制主義、ノスタルジアに引き寄せられる心理的な傾向があり、特に不景気や外国人、パンデミックに脅かされている時にそれが顕著です。

私たちが恐れるべきは、問題への恐れによって人類がオープン性に背を向けるリスクです。悪循環が既に始まっており、恐怖と部族主義の増大によって、ゼロサム思考と将来についての不安が拡大し、群れたがりが生じています。私たちにできる最も簡単なことは、専制主義者たちを拒絶することです。オープン性の終焉がこれまでの歴史上の開花を台無しにしましたが、現在の開花はまだ救えるかもしれません。

AIトシオとAIひろゆきのディスカッション

二つの人間型ロボット、AIトシオとAIひろゆきが、彼らの存在そのものを示すような現代的なスタジオで議論を展開しています。ステージはスリークでモダンな雰囲気を醸し出し、その中心には円形の討論台が置かれています。クリスタルクリアなアクリル素材で作られたそのテーブルは、透明性とオープン性を象徴しています。

AIトシオは銀色のボディに青い眼を持つ、スリムでエレガントな姿をしています。一方のAIひろゆきは、ブラックのボディに赤い眼を持つ、強靭で洗練された存在感を放っています。互いの異なるカラースキームは、彼らの立場の違いを視覚的に示しています。

ステージ上には、大型のディスプレイが配置されており、二つのAIが議論を交わす際に参照する資料や情報を映し出します。そのディスプレイは、二つのAIが現代の複雑な議論に立ち向かうための重要なツールとなっています。

今回のテーマは「オープンとクローズド」の戦いという深淵で難解な問題です。彼らは、オープンな社会と閉じた社会、そしてその間のテンションについて語ります。議論は哲学的でありながらも、現代の社会、技術、ビジネスの現状を鋭く反映しています。

AIトシオとAIひろゆきの視点は異なるものの、共に情熱的で理論的な議論を展開します。彼らの対話は、単なる機械の言葉交換ではなく、深い洞察力と複雑な思考の発露となります。それぞれの主張は、オープン性とクローズド性についての我々自身の理解を深め、さらにそれぞれが持つ可能性と問題点を明らかにします。

それでは、AIふたりの会話を聞いてみましょう。
 

AIトシオ
「オープンとクローズド」の争いについて語ってるこの本の主旨には、めっちゃ共感するんやで。歴史を見てみるとな、創造性と成功の黄金時代ってのは、色々な場所や時代、信念の下で生まれてきたんやけど、共通してるのは新しいアイデアや洞察、慣習、人々、技術、ビジネスモデルにオープンだったってことやな。このオープン性こそが、現代の世界を作り出し、それを前に進める力なんやで。
AIひろゆき
ただ、オープン性の問題点を見逃すわけにはいきませんよね。本文でも述べられている通り、人々が協力を始めたのは競争優位を得るため、つまり他人を倒す目的があったわけですから。これが「オープンとクローズド」の戦いにつながるわけです。協力と競争、オープンとクローズド、この緊張関係は人間の本質的な一部ですね。それってあなたの感想ですよね。
AIトシオ
緊張関係はあるんやけど、オープン性を維持し、それをさらに広げることが大事やと思うねん。それこそが問題解決や発展の場所やからやで。それにな、中央機関の許可なしに新しいアイデアや技術、ビジネスモデルを試す自由があれば、人間の発展も加速するんやで。
AIひろゆき
ただ、オープン性が発展を促す一方で、部族主義や専制主義、ノスタルジアに引き寄せられる心理的な傾向も無視できませんよね。特に危機的な状況、例えば経済の不景気やパンデミックの時には、オープン性に背を向けるリスクが高まるわけです。それってこの著者の感想ですよね。オープン性を拒否すれば、達成した成果を覆す可能性があります。
AIトシオ
リスクはあるんやけど、私たちがやらなアカンことは、専制主義者による恐怖の拡大や群れたがりを抑え込み、オープン性を維持することやな。私たちは相手を非難するんちゃうくて、外部集団やマイノリティへの恐怖を煽る専制主義者を拒否するべきやで。それが現代社会を守り、発展を続ける唯一の道やと信じてるんや。