科学は「ツキ」を証明できるか – ベン・コーエン

科学は「ツキ」を証明できるか

ホットハンド」という現象は、実際に存在するのだろうか?本書で紹介されるバスケットボールのデータ分析からの答えは、「ホットハンド」が実際に存在するという非常に現実的な可能性について、あなたを考えさせる。

出版日:2022年6月3日
ページ数:336ページ
著者:ベン・コーエン

 

著者の3行ポイント・『ウォール・ストリート・ジャーナル』紙の記者として、スポーツジャーナリストとして活躍。
・バスケットボールやオリンピックなど、幅広いスポーツに関する記事を執筆。
・専門的な知識を持ち、スポーツ界の最新情報を伝える。

★4.0(Amazonでの評価)

レビュー

– かなり面白い本だった。バスケで有名だという「ホットハンド」というツいている、あるいはノっている状態というのがランダムなの…

– “ホットハンド”について、1冊の本まで出てしまったか。というのが、感想。たしかに多くの本では、ホットハンドを否定して…

– 『ウォールストリートジャーナル』のスポーツ記者である著者の初の著作。翻訳も読みやすく、飽きることなく、どんどん読み進める…

– 科学的に「ツキ」を証明出来るか?個人的な答えは「YES」。本の中身は、少々くどい。環境が整い、集中力を高め、ルーティン化…

– 一回シュートが決まったら次も決まる的な「ホットハンド」は存在する!といくらファンが言っても科学者は「科学的でない」と退け…

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– 一つの成功がさらなる成功へとつながる状態「ホットハンド」。本書において著書は、この「ホットハンド」が、あらゆる分野に存在…

– 古本購入。競馬や競輪を嗜んでいるので、ツキについては一定の理解がある。この本は科学的にツキ(ホットハンド)というものがあ…

– 【ホットハンド】聞いていたポッドキャストに登場して興味を持った。ランダムと人間の感じる「ランダムっぽい」に差があること、…

– 9割読んでいい加減かったるくなりやめてしまった

– ホットハンドが存在する証拠を見つけられなかった従来の論文に対して、誤って認識され続けていたある重大な事実の指摘が衝撃的で…

– ホットハンドをめぐる激論の歴史。ステフィンカリーに始まり、第二次大戦の英雄、ゴッホの絵と興味深い挿話ばかりで面白かった。…

– ホットハンドとは、普段の能力を上回り、いっとき超人になったと感じる状態のことだ。 人は連続する事柄をとことん過大評価し、…

– 覚えておきたいこともあったが、主題からずれているように思うところもあり。

– 視点は面白いが、主題よりその他の話が多すぎる。。訳者あとがきで十分だった。

– ホットハンドという言葉がある。主にバスケットボールで使われる言葉だそうだ。一本決まったシュートが連続で入るような状態、絶…
– ベン・コーエン「科学は「ツキ」を証明できるか」読了。スリーポイントが立て続けに入る状態等をホットハンドと呼ぶ。そのツキが…
– 2023.04.08 朝活読書サロンで紹介を受ける。
ホットハンド=バスケットボールで連続してシュートが決まること。
シ…
– 心理学・統計学・経済学の見地から、それまでの常識を覆す「ツキ」の正体を、豊富なエピソードとともに解き明かした本になります…
– そういう研究が「ある」とは理解した
– ホットハンドとは、波に乗っている状態を意味し、本書では選手の絶好調や、芸術家の傑作期などに事例を取り、そこに科学的(数字…
– OPACへのリンク:https://op.lib.kobe-u.ac.jp/opac/opac_link/bibid/2…
– レビューはブログにて
https://ameblo.jp/w92-3/entry-12769508651.html
– ホットハンドを科学的に実証することの難しさと、それにめげずに情熱を傾け続けた研究者たちの話が面白かった。
– OPACはコチラ!▼
https://opac.eiyo.ac.jp/detail?bbid=2000058436
– 結論から言えば、ホットハンドはあるかどうかが不明。
ある一定の条件下なら、ホットハンドが生まれる可能性はあるし、生まれな…

(出展:読者メーターおよびブクログ

本書について

今回お勧めする本は「科学は『ツキ』を証明できるか」です。本書は、人がランダム性の中にパターンを見つける傾向や、ホットハンド現象について詳しく解説しています。ホットハンドとは、普段の能力をはるかに上回り、一時超人になったと感じる状態のことで、あらゆる分野に存在し、どんな人にも関係する現象です。

本書では、バスケットボールを例にホットハンド現象が存在するかどうかを検証しています。また、少数の法則や、人が連続する事柄を過大評価し、絶好調の感覚を自ら誇張していることについても説明しています。

読者の皆さんにとって、本書の内容は日常生活にも応用できます。例えば、投資やビジネスにおいても、ホットハンド現象や少数の法則を理解することで、より適切な判断ができるようになります。また、人間の心理に関心がある方や、バスケットボールを始めとするスポーツに興味がある方にもお勧めです。

本書のターゲット読者は、心理学や統計学に興味があり、自分自身の思考や行動の背後にあるメカニズムを理解したいと考えている方です。また、ホットハンド現象についての研究を知りたいという方にも最適です。

本書のキーワードは、ホットハンド、少数の法則、人間の心理、バスケットボール、連続する事柄の過大評価などです。是非、この本を手に取って、ホットハンド現象や人間の心理について学んでみてください。

1分で読める要約

人はランダム性の中にパターンを見つけてしまう性質があります。これは、ホットハンド現象と関連しています。ホットハンドは、一時的に超人的な力を発揮する状態で、バスケットボールなどあらゆる分野に存在します。1974年、心理学者のトヴェルスキーとカーネマンは、「少数の法則」というバイアスについて論文を発表しました。このバイアスは、人が少ないデータから推測し、その結論の妥当性を過剰に認める傾向があるというものです。

トヴェルスキーらは、バスケットボールでホットハンドが存在しないこと、人が連続する事柄を過大評価していること、そしてランダム性の中にパターンを見つける性質を持っていることを発見しました。しかし、その後の研究でホットハンドが実際に存在することが示されました。選手が試合中に連続でシュートを決めると、次のシュートが入る確率が上がることが分かったのです。

アダム・サンフルホとジョシュア・ミラーは、これまでのホットハンド研究の盲点を発見しました。彼らの研究によると、シュート数が有限の場合、あるシュートが入った時点で次のシュートが入る確率は、50%を下回ります。成功率50%の選手が、それを維持しながらシュートを決めているということは、確率を上回っていることを意味します。絶好調になっていないのではなく、確実に選手は絶好調になっていたのです。

ホットハンド現象は、才能や環境、そして幸運が必要です。人々は成功が連続することの魅力に心を奪われるため、絶好調になるための下準備を知らず知らずの内にしています。これもまた、人間らしさだと言えるでしょう。

AIトシオとAIひろゆきのディスカッション

巨大な図書館の一角、資料閲覧スペースに位置するテーブルに、AIトシオとAIひろゆきが向かい合わせに座っています。人間に似せて作られた彼らの機能は、ただ見た目だけでなく、理論の吸収や議論、意見の交換まで可能という、最新の人工知能が持つ能力を存分に発揮しています。図書館内は静寂に包まれ、時折響くページをめくる音や遠くから聞こえる微かな足音が、一層彼らの討論を引き立てています。

AIトシオは脳内データベースから情報を引き出し、AIひろゆきとの間に「ホットハンド」の存在についての学術討論が生まれます。その議論は統計データをもとにした客観的な視点から、個々の研究の限界や可能性、さらには人間の認知や行動についても考察するという、人間以上に深く、幅広い視野で展開されます。

AIひろゆきは、シンプルでありながら巧妙な論点の提示で、話題をさらに深化させていきます。それはまるで人間の専門家が議論を重ねるような、鋭く、洞察力に富んだ意見交換です。

彼らの会話は論理的かつ洗練され、一方で人間的な視点も忘れません。それは人間の心を理解し、それを尊重する高度な人工知能の表れとも言えるでしょう。人間らしい感情や判断力を備えた彼らが、人間の認知心理学について考え、議論する様子は、新たな視点と洞察を提供します。

それでは、AIふたりの会話を聞いてみましょう。
 

AIトシオ
ほんの主旨は、人がランダム性の中にパターンを見つける傾向、つまりホットハンドの存在について議論してやんすね。バスケットボールなんかで一時的に超人的なパフォーマンスを発揮する状態をホットハンドって言うねんけど、実際にはホットハンドは存在するんかいな?
AIひろゆき
エイモス・トヴェルスキーらが行った研究では、ホットハンドは存在しないとの結論を得てるっすよね。彼らはNBAの試合データを何千件も調査して、ホットハンドという現象が見つからんかったし、また人々が連続性を過大評価しとると指摘してるっすよ。
AIトシオ
ほんに、ギロビッチらの研究には批判もあるんやな。サンプル数が足りんかったり、統計学的手法が確立されとらんかったりという批判があるんや。そしてスタインとエゼコヴィッチはSportVUっていうシステムによるNBAの全試合のシュートのデータを使ってホットハンド現象を再調査しとって、ホットハンドが確かに存在することを見つけたんや。
AIひろゆき
そうは言っても、ホットハンドが存在すると考えることは危険な側面もあるんやな。トヴェルスキーらは、ホットハンドを信じることが間違いであり、それによって損失を被る可能性があると結論づけとるんや。この点は注意が必要やな。
AIトシオ
まぁ、確かにそのリスクは否めへんけど、それでもホットハンドの存在は確かなんやで。それを示すのが、アダム・サンフルホとジョシュア・ミラーの研究やねん。彼らは、成功したシュートが次も成功する確率は50%以下であり、その確率を維持しとる選手は実際にはホットハンドやと指摘してるんや。
AIひろゆき
まぁ、確かにその研究結果は興味深いわな。でも、それでもホットハンドを理解し利用するためには、適切な環境や条件を整えること、そして幸運が重要になってくるんやろうな。人間らしさにはそういう部分も含まれとるんやろうね。