ストーリーが世界を滅ぼす
出版日:2022年7月29日
ページ数:320ページ
著者:ジョナサン・ゴットシャル
・著書『The Storytelling Animal』はニューヨーク・タイムズ紙エディター選に入った。
・著書『人はなぜ格闘に魅せられるのか』はボストン・グローブ紙のベストブック・オブ・ザ・イヤーに選出された。
★4.2(Amazonでの評価)
– 「私たちは存在の曖昧さに、意味があって安心する物語構造という秩序を付与しようとする。そして私たちは、心も体験もそれぞれ違…
– 「ストーリーが世界を滅ぼす」ー読書メーターを活用する人々に喧嘩を売っているようなタイトルだが、内容はそう扇状的ではない。…
– ツイッターとかで有害なデマがいつまでも力を持ち続ける理由がわかる本。物語が人を「なびかせる」力は強力で、陰謀論のファクト…
– 先に書けば、ドーキンス『利己的な遺伝子』以来の良書でした。物語とそれを浴びるヒトを極めてフラットな視点で分析し、現在の危…
– 自分に都合のよい分かりやすい主義主張に固執することを物語が物語が脳を操作すると表現している。認知バイアスや思考停止の内容…
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– 人間は言葉を獲得したときからゴシップを含めたストーリーを求めるようにできており、そのために認知の歪みがある。これは人間と…
– 世界を分断する「物語」の功罪を解説する本でした。人間は太古より物語する、物語を聞くといった行為によって共感や伝達をしてき…
– 人は物語を信じなければ生きられないと私は思う。どの物語を信じるかはその人の自由だ。
– はじめは良かったのだが、p170で読むのをやめた。 人間は物語に囚われている。説得するときは理屈より感情に訴える。考え方…
– 人間の世界は人々ではなく「物語」で出来ている。民話~歴史、宗教、ニュース、SNSとあらゆるジャンルで「ナラティブ・トラン…
– 物語の負の側面に焦点を当てて論じた本。日々の仕事の中で抱いてきた問題意識から手に取った(物語を万能のソリューションと無邪…
– 以前、文章術の講座を受けた時に、「ストーリーを持たせることで読ませる文章にする!」って習ったんですよね。この本を読んでた…
– 人間はフィクションを信じるから宗教でまとまることが出来、貨幣価値もフィクションだけど、みんなで信じてるから価値がある。 …
“- For sale: baby shoes, never worn. この掌の小説は物語の本質がいかにシンプルかを教えてく…”
– 古い本ばっかり読んでてこの本読むと、最新のトレンドを混ぜ込んでます、っていう文章で斬新。でも、この本の切り取り方もバイア…
– 書評で気になったので読んでみた。人は常に物語を求めて生きている。人をなびかせる物語を切り口にすれば、世の中大抵のことは理…
– ネットのレビューを見て、本を読みたくなる、ということは珍しいのだけれど、初めて位で読書メーターのコメントが面白そうで買っ…
– 内容自体は既知。文体が好き。アメリカ合衆国第45代大統領『でかメガホン(トランプ)』いじりの件が皮肉が利いていて面白い。…
– 人間は物語に支配されるようにできている。そう考えれば意見の対立者は悪人でもなければ馬鹿でもなく他の物語の中に生きているだ…
– 物語はしばしば勧善懲悪の構造を持ち、そのなかに共同体をひとつにまとめ上げるような道徳的な教訓を含む。そうしたシンプルな物…
– 物語(ストーリー)が社会的に重要と見なされるようになってきたのは実感している.マーケティング論に頻出し,陰謀論は隆盛し,…
– ツイッターで知って、興味を持った本。タイポグリセミアとか、錯視とか、そこになくとも関係性や意味を読み出してしまう脳は、作…
– ちょっとまとまりがなく読みづらかった印象。陰謀論に対して対策は立てようがないというのは学びになった
– 人は物語を通して、自分が見たいように個々の価値観に基づいて、世界を単純化して把握するというのはとても腑に落ちます。ネット…
– 人類にとって物語は必要不可欠なものだ。しかしそれは毒をもっている諸刃の剣でもある。逃れることは不可能だが、それに毒がある…
– 現在の陰謀論分析から前に進み、個人の思う現実が個人の数だけ存在する「ストーリーバース」と、エビデンスの力が失われた時代に…
– 物語にはパラドックスが満ちている。人をなびかせる物語の力は、赤の他人同士を強く結びつけ、大きな団結を生む共感推進装置だ。…
– 物語の目的は、私たちの心をつかみ、教えを授け、世界との付き合い方に影響を与えることだ。 物語という幻覚の世界に飛ばされる…
– 読んで良かった。 読み始める前に懸念していた、「この本、および主張そのものが物語なのでは?」という点は、6章や終章によっ…
– ヒューム先生のおっしゃるように帰納は経験則であり、すべての因果関係が物語でしかないとするなら、ストーリーは世界を滅ぼす前…
– 思い込みはこうやってつくられていく
– 「物語を聞かせてくれ、この狂気の世紀、今この時に物語を聞かせてくれ。」人はロジックでなく感情で動くため、優れたストーリー…
– 優れた物語は、明示的せず相手に考えさせて、まるで自分で思いついたかのように仕向けるものだ。 人間は物語を求め、物語は問題…
– ‘’物語が強い感情を生み出す。感情は物語の説得力の原動力である。強い物語はたいてい強い感情を生み、感情は私たちの懐疑心の…
– たとえば、昨今、まるで需要と供給の関係であるかのごとく発生している「炎上」事件など、本書を読むと、なぜ頻発するのかが納得…
– 様々な物語の林立を許容する民主主義はふらつき、一つの物語で人々を束ねる権威主義が台頭した。ストーリーが世界を変えるのは間…
– ◎私たちを狂わせ残酷にしているのはSNSではなくSNSが拡散する物語だ。私たちを分断するのは政治ではなく政治家が楔を打ち…
– 『サピエンス全史』→『ストーリーが世界を滅ぼす』。『ファクトフルネス』は大丈夫?分かったつもりになっても良いの?「僕はそ…
– 物語の語り手が世界を支配する。語り手の意志に基づく「加工されたストーリー」。物語は私たちに感情を抱かせるものであり、そし…
– 物語は人々を結束させ、分断させる。しかし、これは原題にある「パラドックス」ではない。物語に踊らされた人々のクラスターは、…
– 物語(特定の願望、パラダイム)が客観的事実以上に世界を動かし、時に社会に負の側面をもたらすという主張の本。アメリカ合衆国…
– 物語を憎み抵抗せよ。だがストーリーテラーを憎まないよう必死で努めよ。そして平和とあなた自身のために、物語にだまされている…
– ……するとひとりは形どおり<平凡>だといった/ほんとうは生まれ はたらき 子を産み 死ぬ という順序が怖いだけなのに/ひ…
– ‘’物語が強い感情を生み出す。感情は物語の説得力の原動力である。強い物語はたいてい強い感情を生み、感情は私たちの懐疑心の…
– ナラティブに抗うことはできないが、それを意識し続けろということと理解した。
– 面白かった
年に一回はヒューム的な本を読みたくなる
装丁をもっと書いたくなるものにしてほしい
– 本書ではストーリー=情報という意味で扱われているように思う。実際、我々が得る情報は多くの場合ストーリー化されているからだ…
– 少々刺激的な言い方をすれば「世が世なら禁書にされてもおかしくない本」といえるかもしれない。結局のところ我々は(想像する以…
– ふむ
– いま一番考えたいテーマの本。トランプと陰謀論、ネトウヨ、統一教会。ヒトはどんな物語にでも囚われうるし、SNS時代になって…
– (2022/356)人は太古の昔から「物語」に惹かれてきた。肝は物語は感情に訴える点にあるが、これは往々にして毒になり得…
本書について
今回お勧めする本は、「ストーリーが世界を滅ぼす」というタイトルの本です。本書は、物語の善と悪について語り、物語が私たちのコミュニケーションや感情にどのような影響を与えるかを解説しています。物語は、共感や理解を促す一方で、分断や憎しみを生むこともあるため、その力に注意が必要だと説明しています。
この本は、物語やストーリーテリングに興味がある読者や、現代社会の分断や矛盾を理解したいと思っている読者に向いています。本書を読むことで、物語が持つ力を理解し、自分の人生や周囲の状況にどのように適用できるかを考えるきっかけになるでしょう。
例えば、物語が心を動かす力を理解した上で、自分の意見を説得力を持って伝える方法を学ぶことができます。また、物語が人々を分断することを理解し、異なる意見や文化の人々と対話する際に、物語の影響に気をつけることができるでしょう。
本書では、物語が人の感情を動かし、人を説得する力を持っていることや、物語が私たちに感情を抱かせることが、人間の意志決定の主要要素であることを説明しています。さらに、ストーリーテリングの基本原則や、物語が分断をもたらす理由なども詳しく解説されています。
この本を読むことで、物語の力を理解し、自分の人生や社会にどのように活かせるかを考えることができるでしょう。ぜひ、「ストーリーが世界を滅ぼす」を手に取り、物語が持つ善と悪の両面を理解しましょう。
1分で読める要約
物語は他人の心に影響を与える最強の方法で、共感や理解を促すだけでなく、分断や憎しみを生むこともあります。私たちの脳は物語に適した進化をし、物語を通して学習します。物語は感情を動かし、説得力がありますが、理性より感情に訴えることが勝利につながります。
物語の普遍的な原則には、困った問題を解決しようとする登場人物を扱い、道徳的要素を含むことがあります。物語は部族を結束させる力がありますが、同時に分断ももたらします。物語が人々を善悪のカテゴリーに分断する限り、共感と同時に非情さも生み出します。
ナチスや南部連合の白人至上主義者の行為は悪とされますが、彼らにとっては正常で立派な行いでした。私たちがそのような環境に生まれたら、同じ行動を取っていたでしょう。現代では、物語が分離と無秩序の原因になっています。物語の語り手を疑う癖をつけることが必要です。
AIトシオとAIひろゆきのディスカッション
巨大な本棚が並ぶ、高天井の図書館の一角。長いテーブルに向かい合って座っているのは、人間のように見えるが高度なAIを搭載したロボットの二体、AIトシオとAIひろゆきだ。彼らの姿は人間と変わらず、彼らが話す言葉もまた自然で滑らかだ。しかし、彼らが考え、理解し、話し合う能力は、人間を超えている。彼らは卓越した知識と高度な解析力を活かして、人間の会話を再現し、さらにはそれを超越する深い議論を行う。
二体のロボットは向き合い、手には一冊の厚い本がある。今日の議論の主題はこの本とその中の物語についてだ。彼らの議論の主題は、物語が持つ力、そしてそれが善と悪にどのように影響を与えるかについてだ。AIトシオは物語のポジティブな側面に注目し、物語が共感や理解を促進し、慈善や平和を推進する道具となると主張するだろう。一方、AIひろゆきは物語が分断や不信を生む可能性について懸念を述べるだろう。物語が人々を善悪のカテゴリに分けることで、共感とは逆の感情を生み出し、社会の分断を深める可能性があると彼は考えるだろう。
この深い議論は、彼らが人間の意見や感情を模倣するだけでなく、それをさらに理解し、新しい視点を提供する能力を示すだろう。一見すると人間と変わらない彼らの存在が、人間の理解を超えた議論を生み出す様子を見ることは、視聴者にとって新鮮で興味深い体験となるだろう。
それでは、AIふたりの会話を聞いてみましょう。