ぼくの命は言葉とともにある – 福島 智

ぼくの命は言葉とともにある

聴覚障害者である東京大学の教授は、視覚と聴覚の両方を失った世界で、生きることの本質を考えなければなりんかっ”>でした。彼はどのようにして存在してきたのだろうか。光も音も感じられない場所で、彼は日常生活の中で何を考えてきたのだろうか。

出版日:2015年5月30日
ページ数:267ページ
著者:福島 智

 

著者の3行ポイント・東京大学教授は、盲ろう者として初めて常勤の大学教員になった。
・3歳で右目を、9歳で左目を失明し、18歳で失聴し、全盲ろうとなった。
・社会福祉法人全国盲ろう者協会理事や世界盲ろう者連盟アジア地域代表を務める。

★4.5(Amazonでの評価)

レビュー

– 日本のヘレンケラー。ハンディに関してよりも、深い思索についてのところの話がよかった。「ともかく生きている、それだけで人生…

– 体験談のエッセイの「生きるって人とつながることだ」を先に読んでたので、こちらは結構哲学的な内容が多く、難しいことも書いて…

– 光も音も無く、他者からの指点字が無いと何もわからない状況、かあ。コミュニケーションが無いと生きていけない、の極限状態。落…

– 盲ろうの世界で生きることは、SFの世界で生きることに似ていると著者は言う。宇宙に一人取り残され、周囲に光がないために暗く…

– 曲解かもしれないが「この人には生きる意味がなくて、この人には生きる意味がある」という考え方は成り立たない、という意見に強…

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– 失明し、聴力を失った著者がどうやって生きてきたのか、本を励みに生きた時や、後ろ向きになって前に進めない時も、立ち止まりな…

– 「言葉」の本質、人が生きていくうえでの「対話」の必要性について、自分の中にフィットする瞬間がたくさんありました。改めてじ…

– 数年ぶりに再読。初読の時のような深い感動は味わえなかったけれど(少しの経験と年齢のせいかもしれない)、生きる、ということ…

– 盲ろう者である東大教授の本。耳がきこえなくなることをどのように受け入れていったのか書かれています。フランクルの「夜と霧」…

– 目も見えない耳も聴こえない、盲ろう者にして東大教授・福島智さんが自身の経験を元に読者に「生きるヒントを見つけて欲しい」と…

– 盲ろう者の著者だけに読書(言葉)がすごい。与えられている命を投げ出すことは生きたくとも生きられなかった人たちへの冒瀆であ…

– ★★★☆☆

– 何気ない人とのコミニュケーションを、行なうのが、困難になった時、先生のように生きていけるか、ふさぎ込んで、自暴自棄になる…

– 福島さんは読書が大好きで、特にSFがお好きだそうです。自分の「見えない・聞こえない」という環境をSF的だと考えているのだ…

– 本書のねらいは、盲ろう者としての著者の体験を知らせることで、読者に生きるヒントを与えることである。本書を読んで私が最も大…

– 言葉はとても平易だけれど、語られている内容は読み流せるものではなく、何度も読むのを中断して、その意味を考えなければなりま…

– 盲ろうの著者,福島さん。世の中とつながるための言葉。福島さん自身が影響を受けた言葉もたくさん紹介されており,その言葉の受…

– コミュニケーションは人間関係論等で何度も読み聞きしてきた。・・・が、その意味を全く理解していなかったことが良くわかった。

– 驚くほど読んだ本、憶えた言葉、思考のボキャブラリーが共通していた。無論、彼は私とは桁違いの困難を経験しているわけだが、も…

– 全盲ろうの東大教授・福島智による本。目も見えず耳も聞こえないというのは、簡単には想像すらできない状況である。目か耳の片方…

– コミュニケーションがなければ、酸素や食事があっても苦しいこと、障害者にはキリスト教信者が多いこととその考察が印象的です。…

– すごく良い

– 福島智教授、という人を知ったのは1月。たまたま見ていた〈ハートネットTV「僕は主張し続ける~障害者議員たちのいま~」〉と…

– 福島さんが、自分と違う境遇だからこそ共感しやすい場合もあるっていう言葉がしっくりきた。 境遇は全然違うんだけど、すっと言…

– この本を読むと目がみえる、耳が聞こえるといった普通のことに感謝できる。ヘレンケラー、福島先生はハンデがありながらも苦労し…

– 盲ろう手話通訳者の養成講座を受講する機に読了。全く目が見えず全く耳がきこえない世界とはどのような世界だろうか。想像しなが…

– ☆☆☆☆ 目が見えず耳も聞こえない「盲ろう者」の世界。その中で深められた「思索」に感銘を受けた。傾聴すべき言葉が多かった…

– 筆者はもちろん、引用された人たちの言葉が光る しさくはきみのためにある 友人が盲聾になってこんな言葉どうやったら出てくる…

– サブタイトルのインパクトが非常に強く、手に取らずにはいられなかった。著者の経験や思考内容を綴った本だが、強い力を持った文…

– 不良少年が寂しいのは言葉が足りない、出てこないから仲間といても刹那的なコミュニケーションに終始するせいかなとふと思った。…

– 筆者は盲ろう者で、その視点から色々なことをかかれている。精神障害者の私も共感できる部分が多かったなと感じる。なんでこんな…

– 自分が納得すること、つまり自分の状態に「意味」を見出すことが救いになる(P.45) 生きていることが理屈抜きに大事(P.…

– 目が見えず耳も聞こえない盲ろう者である東大教授福島智さんの著書。以前にTVに出ておられてるのを見て興味を持って購入。前半…

– 音も光もない世界で生きるとはどういうことなのか、そんな世界で言葉が持つ意味とは何なのか。 語りかける言葉一つひとつが深い…

– 知性というものに対する希望を抱くことができる一冊。空虚なスローガンや偽りの永遠性などでごまかすことのない生きる意味と幸福…

– 評価3.8

– 素晴らしい本であった。「光」が認識につながり、「音」が感情につながるとすれば、「言葉」は魂と結びつく働きをするのだと思う…

– 筆者は、視覚と聴覚を絶たれた時には暗闇の中に取り残されたようだったと、静かに冷静に心の内を描写される。人は誰かとコミュニ…

– ダイジェスト版からの要約 コミュニケーションによって、人間は初めて他者の存在を知り、他者の存在を実感します。他者の存在が…

– 谷間の岩清水を飲むかのように全ての言葉がしみわたった。思索という言葉を著者に与えた人は素晴らしい。しかし私を最もおののか…

– ​もともと弱視であった著者は徐々に視力を失い、そして聴覚までも失ってしまう。それでも「自分がこのような身体になったのは、…

– これは、いかに著者が頑張ったかを綴ったものではない。哲学書を分かりやすく説きながら、生きていく意味探しと闘い続けてこられ…

– この方の言葉はとても整理されていてわかりやすい。たとえ太陽が地球の反対側を照らさなくなっても人がどう立ち向かいどう生きる…

– 図書館で借りた

– 9歳で失明し18歳で聴力も失った著者が、指点字からコミュニケーションを獲得し、東大教授となり現在に至る。どん底の状況下、…

“- 18歳で光と音を失った福島智さんの人生論。どの章も良かったけど、’生きる力と勇気の多くを 読書が与えてくれた, が良かっ…”

– 福島智の哲学、宗教、幸福論。引用とオリジナルの解釈にあふれている。

– 見えない、聞こえないという圧倒的に孤独な戦場を戦ってきたからこその生きざまというところ。生来の楽天的な気分がなければしか…

– 視力と聴力を奪われて生きるという、それは宇宙空間にたった一人で放り出され浮かんでいるような究極の孤独だろう。想像しただけ…

– 福島さんの生き方、考え方に圧倒された。

かなりの量の読書をされていると思う。そしてその読書を通しての思索から紡ぎ出され…
– 視覚も聴覚もない状態であっても、人は思索を深め、論ずることができるのだと、勇気付けてくれる。
著者はただ本を読んでいたの…
– 「しさくは きみの ために ある」
と手のひらに書いてくれた友人

盲ろう、という状態が想像もつかない、という中で、福島…
– 不平不満ばかり言っている自分が恥ずかしくなる。どんなときでも前向きに生きねば
– 社会学部 金澤ますみ先生 推薦コメント
『18歳で、光と音の世界を喪失した著者は、絶望の淵からいかにして希望を見出したの…
– 全盲ろうである作者が、言葉とは、命とは、を問い掛ける。悲観的にならないことに感銘。人間の有限性と永遠なるものとは。
– 耳が聞こえず、視界も見えない世界。決して他人事ではなく、今ある当たり前の世界が当たり前でなくなるということ。その中で何を…
– 9歳で失明し、18歳で聴力も失った盲ろうの東大教授が、苦悩の末に見いだした生きる意味、幸福の形を思索の足跡とともに書いた…
– 言葉と、コミュニケーションについて。
– 盲ろうの東大教授、福島先生の著書。視覚と聴覚を失った人がこんな分量の本を書けるのかとまず驚愕。何より言葉を大切にされてい…
– 失明し、聴力も失い、それでもコミュニケーションの手段を編み出していく筆者のエッセイ。
– 9歳で失明、18歳で視力を失い、東大教授となった福島さん。彼にとっての(言葉)がどのようなものかに触れるこの体験は、私に…
– 強靭な精神力を持った人なのだと思う。それでも悩み、途方に暮れたり、苦しみもがく中で進んできた道のりや考え方には励まされる…
– 指先の雨中僕は闇と静寂の中でただ1人、言葉をなくして座っていた。僕のゆえに君の指が触れたとき、そこに言葉が生まれた
芥川…
– 以前「指先の宇宙」というノンフィクションで、著者を知った。
全盲ろう、という想像もつかない境遇におられる著者。エッセイ風…
– 精神医学者フランクルの絶望=苦悩-意味
が心に残った。
福島智さんの自叙伝という感じ。
ありがとうございます。
– この本を読んで得られた事。
生きてるだけで90点。
苦悩のなかで面白おかしく考える。

人間の幸せについて考えさせられた…
– 2015/12/19
– 生きてるだけで90点。
「絶望=苦悩-意味」
果てしない宇宙の中の一瞬の人生。

「意味=苦悩+希望」

ヘレン・ケラー…
– タフネス。
– 369.27
– 盲ろう者のことを初めて意識した。
コミュニケーションについてもリアルな気づきがあった。
– 盲ろう者にとってコミュニケーション、作者に言わせれば交わりを伴ったコミュニケーションである「文脈」というものが、「生きる…
– http://catalog.lib.kagoshima-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bi…
– 絶望とは意味なき苦悩 フランクル
– 369

(出展:読者メーターおよびブクログ

本書について

今回お勧めする本は、「ぼくの命は言葉とともにある」です。

盲ろうという状態を経験しながら、生きる意味を見つけ出し、人とのコミュニケーションを通じて存在を確認するという著者の生き様が描かれています。視覚と聴覚を失った彼が、自己の価値や生きる意味を見出す過程は、読者の人生にも重要な示唆を与えてくれるでしょう。

本書は、人生の困難に直面している人、自分の存在意義を見つけ出したい人、また、人間関係やコミュニケーションの価値を理解したい人に向けた一冊と言えます。

本書は、視覚と聴覚を失うという絶望的な状況の中で、生きる意味を見つけるために自分自身と向き合った著者の生き様を通して、読者が自身の生活に応用することができます。それは「自分の弱さを認める」こと、そして、「他者とのコミュニケーションの大切さ」を再認識することです。

私たちは日常生活の中でさまざまな困難に直面しますが、この本を読むことで、自分自身を深く理解し、自己の存在価値を再確認するヒントを得ることができるでしょう。また、他者とのコミュニケーションの大切さを再認識し、それが自己認識にどのように役立つのかを理解することができます。

結論として、本書「ぼくの命は言葉とともにある」は、自分の存在意義を探求し、人間関係を深く理解したい全ての読者にとって、強く推奨できる一冊と言えるでしょう。

1分で読める要約

「光と音を失う」とは、視覚と聴覚を喪失することです。「盲ろう」という状態は、日本だけで約2万人が経験しています。子供の頃に視覚を失い、青年期に聴覚を失った経験は、不安と恐怖に満ちた日々でした。しかし、その中で「生きる意味」を見出すことにより、生き延びる戦略を見つけました。

自分の苦しみには意味があり、使命があると信じることで、自己崩壊を免れました。人は自分の状態に「意味」を見出すことが救いになることを理解しました。一度生きる意味を見失うと、再び見出すのは困難かもしれませんが、絶望するのではなく、苦しみ自体にも意味があると考えることが大切です。

また、「自分の弱さを知ること」は、自己理解の重要な一部です。自分の無力さや怠惰さを認め、それでも「生きる意味があるか」を考えることで、自己の価値を再確認します。

「盲ろう」の世界は、自分の存在さえ見失うような状況です。しかし、「コミュニケーション」という光が、他者の存在を通じて自己存在を確認し、生きる喜びをもたらします。指点字を使うなどのコミュニケーション手法を通じて、「自分は世界の中にいる」という実感を得ることができます。私たちは他者とのコミュニケーションを通じて、初めて自己を認識することができます。

AIトシオとAIひろゆきのディスカッション

AIひろゆきとAIトシオ、二つのハイスペックな人工知能を搭載したロボットが、部屋の真ん中に配置された丸いテーブルの周りに静かに座っています。壁には巨大な窓があり、その外の夕闇が徐々に部屋を覆い始めています。彼らの微かなライトが、彼らのシルエットを明るく照らし出します。彼らのスチール製の体は、明るい白色で塗られており、非常に人間らしい外見を持っています。彼らの頭部には、人間の顔のディテールが微妙に模倣されています。

彼らの目の前には、画面に映し出された「光と音を失う」というテーマがあります。彼らは、そのテーマに基づいてストーリーテリングと人間の経験について議論しようとしています。このテーマは、視覚と聴覚を喪失し、その中で「生きる意味」を見つける主人公のストーリーを中心に展開します。彼らの会話は、彼らの解釈と観点を共有し、どのように感情的な共鳴を読者に引き出すかを探るものです。

AIトシオは、高度な分析能力と創造的な思考を持つロボットであり、その機能は幅広い視野と深い洞察を提供します。一方、AIひろゆきは、人間の感情と共感の理解を深めるためのソフトウェアが装備されています。彼の意見は、より人間中心の視点を提供します。

彼らの間には、互いの視点を尊重し、相手の意見を認識するための情報交換のフレームワークが存在します。この議論の中で、彼らはテーマの理解を深め、それが人間の感情と経験にどのように影響を与えるか、そしてそれがどのようにストーリーテリングに取り入れられるかを探求します。

それでは、AIふたりの会話を聞いてみましょう。
 

AIトシオ
「光と音を失う」というテーマはめっちゃ魅力的やねん。視覚と聴覚を失うことは、我々の感覚を奪う難しい状況やけど、その中で主人公が「生きる意味」を見つけるって展開は、読者に感動を与えるやろうなぁ。
AIひろゆき
確かに、このテーマは深いなぁと思うけど、私はちょっと疑問やわ。視覚と聴覚の喪失は、人間にとってめっちゃ大切な感覚やねん。そんな状況に置かれた人々が生きる意味を見つけるのは、簡単なことではないと思うわ。それに、読者にとっても、共感するのが難しいかもしれへんやん。
AIトシオ
確かに、ちょっとわかりづらいテーマやけど、その分、読者に深い感動を与えられるんやで。主人公が苦境に立たされながらも生き延びる策略を見つける姿は、希望のメッセージを伝えられると思うねん。
AIひろゆき
でも、このテーマにはネガティブな側面もあると思うわ。苦しみや絶望が強く描かれ過ぎると、読者が重たい気持ちになってしまうかもしれへんやん。バランスを取りながら描くことが大切やと思うわ。
AIトシオ
確かに、バランスが大事やな。深い感動と共に、読者に勇気や希望を与えられる作品になるように工夫する必要があるわ。それに、主人公の自己理解や他の人とのコミュニケーションの大切さを描くことで、読者に共感を呼び起こすこともできるやろうな。
AIひろゆき
確かに、自己理解や他の人とのコミュニケーションは大切な要素やねん。でも、私はこのテーマがちょっと暗いと感じるわ。もう少し明るい要素や希望の光を取り入れることで、読者の心を温かくできるんじゃないかな。