量子コンピュータが人工知能を加速する – 大関 真之

量子コンピュータが人工知能を加速する

そう遠くない将来、量子コンピュータが市販されると予測されている。本書は、その仕組みと現在進められている進歩を解説している。これらのコンピュータは、従来のコンピュータの1億倍の速度になると言われている。

出版日:2016年12月9日
ページ数:192ページ
著者:大関 真之 他

 

著者の3行ポイント・東北大学大学院情報科学研究科応用情報科学専攻の准教授。
・東京工業大学やローマ大学で研究経験あり。
・2012年に日本物理学会若手奨励賞、2016年に文部科学大臣表彰若手科学者賞を受賞。

★4.2(Amazonでの評価)

レビュー

– この分野のトップ研究者が書いた、量子アニーリング方式の一般向け日本語書籍としては現時点で最も詳しい本。2016年の書籍な…

– 古本屋で購入。量子コンピュータについて、まずは触りを抑えておきたく手に取り読了。技術面の理解と、実用の現在を抑えたい所で…

– 量子というものが、まだ良くわかっていないということがわかった。

– 量子アニーリング方式の量子コンピュータについてざっくり理解した。量子ビット同士の関連性をもとに、各量子ビットの状態が最適…

– 量子コンピュータの一方式・量子アニーリングの提唱者が書いた一般向け書。この方式は万能ではなく、イジングモデルで表現した組…

もっと見る

– 量子コンピュータは、組み合わせ最適化問題に強いという事実のみは何となく知っていた。なので正直汎用性に乏しいのではとかなり…

– 量子コンピュータ アニーリング

– 先日新聞に量子コンピュータがスーパーコンピュータの何万倍かの処理スピードがあると載っていて、興味を持ちました。量子力学に…

– せっかく研究者の方が執筆するのだからもっと理論的な話をして欲しかったと思った.

– #説明歌 「コンピュータが人工知能を加速する」量子力学焼きなまし理論 「わからなさ抜群だった (p.182)」「ややもす…

– 0と1二つの状態が同時に成立するコンピューターの可能性を解説しています。「量子アニーリング」の概念がなんとなくわかったよ…

– この分野の勉強をするため,まず一般向けの本書を手にとってみた.気軽に読めたし,分野の内容をフワッとつかめたので良かった.…

– ☆☆☆☆ 量子力学がわかったと言っている時点でわかっていないことを意味すると言われるほど難しい分野。その分野が量子コンピ…

– 量子コンピュータとはなんぞや?と言う人向け。AI・機械学習ともそのうち絡んでくるかもなので触りが知りたい人にはいいかも。

– 有用だった。量子コンピュータと人工知能、どちらも興味があって知りたかったので読む。量子コンピュータには量子アニーリングと…

– 量子コンピューターには現在大きく分けて2種類の方式が検討されている事、筆者の西森先生らが研究してきた量子焼きなまし法を実…

– ☆4

– 基礎研究の段階から、ようやく実用フェーズへと移りつつある量子コンピュータ(アニーリング型)。本当の量子コンピュータは量子…

– この本の著者である西森さんはじめ、D-Wave の基礎技術/アイデアの多くが日本由来である一方、いま現在は「とりあえず …

– 量子の世界は概念だけでも理解するのが難しいです。急激に社会が変わる可能性を秘めていることはうっすらわかります。

– 量子アニーリングが、量子コンピュータとして認められ、実用を目指して活用し始められている現状を解説している。量子アニーリン…

– 本書は量子アニーリング方式のマシンの計算原理とその応用について一般向けにまとめられたものである.量子アニーリングは,なぜ…

– 汎用的な量子ゲート方式は重ね合わせの維持管理が困難であり、またアルゴリズムの作成にコストがかかる。一方量子アニーリング方…

– その仕組みについては、なんとなくわかったような気がする、、、程度。相互作用エネルギーのグラフが、機械学習で触れられている…

– 量子コンピュータはアカデミックを越えて、商業分野でも注目を集めており、これから更に盛り上がるだろうと僕は思っている。 D…

– 最近、量子コンピュータのニュースが多いので、復習のつもりで再読。いつか、原理を隅々まで理解したい。

– 量子アニーリングという方式は今までのコンピュータとはまったく違った方式なので、ある種の計算(組合せ最適化問題)においての…

– 量子アニーリングの発案者である西森秀稔によるものということもあってか、非常に面白かったです。 量子アニーリングは、199…

– 情報統計力学の観点から量子コンピュータの研究を長年続けてきた西森氏と、機械学習を切り口に同理論を活用した技術開発を行う大…

– 量子コンピュータは、やっぱり難解。 わかりやすく説明されてもその仕組みは理解できない。 基礎知識が足りないんでしょうね。

– 平易な言葉で綴られており、自分のような素人でも量子アニーリングなどについて知識を深めることができた

– 量子コンピュータの一つの「量子アニーリング」コンピュータについての解説。アニーリング(焼きなまし)という自然現象を借用し…

– 量子アニーリング方式の量子コンピュータも汎用化できる (p.24) ことと,最適化問題を従来型コンピュータでもD-Wav…

– ◎:分かったような、分からなんような本ですが、量子コンピュータについて現状出版されている和書のなかでは、おすすめです。

– 量子コンピュータは計算装置ではなく、実験装置であるという説明が、目から鱗。

– 量子アニーリングという手法で、一部分野で量子コンピュータが利用され始めたという話。従来型コンピュータよりも、使いようによ…

– 量子コンピュータの原理についてもう一度しっかり勉強したくて読み直した.ポイントは次の3点.(1):通常のコンピュータと違…

– 量子コンピュータと人工知能の入門に良い。自宅にあるパソコンの完全上位互換ではないらしく、あくまで最適化問題を高速で解くた…

– 量子コンピュータについては名前だけを聞いていましたが、この本を読んで少しは内容が分かったような気がします。いままでのコン…

– 全然わかんなかったけどわかりやすかった

– 本の概要、D-waveとそのマシンについて、量子アニーリングについて、最適化問題への応用と機械学習とのかかわり、量子コン…

– 量子力学いいね。

– #54 ★★★ 最近にわかに耳にするようになった「量子コンピュータ」を概説する一冊。従来のスパコンの一億倍早いとされる量…

– 量子力学は難しくてよくわからないし、仕組みも十分に理解できたとは到底言えないけれど、技術革新の凄さはわかります。限定され…

– 量子コンピュータとされるコンピュータには量子ゲート方式と量子アニーリング方式があり、特にD-waveが開発して話題になっ…

– 十数年前に量子コンピュータの存在を知ったときには実用化まで数十年かかりそうな印象だったけど、気がつけば実用フェーズにまさ…

– 量子アニーリングについて。

– D-Waveがどういう量子コンピュータであるかというのが、その不完全さも含めて解説されている。 当初はまがい物扱いされて…

– 「本書では、量子コンピュータがどのようにして動き、どんな計を行っているのか、そしてどうやって人工知能に応用できるのかにつ…
–  量子アニーリング方式を考案した研究者による量子コンピュータの解説書。前半はこれ以前に読んだ本で既に得ていた知識で、肝腎…
– 大学の講義で量子に少し触れたがよくわかっていなかったので、試しにこの本を読んだ。

量子は0と1、どちらでもあるという状…
– 筆者は量子アニーリングの考案者だが、D-waveが量子アニーリングを実現したことに脱帽されており、正直な方という印象。量…
– 何となく概要は掴めたかと。キーワードは拾えたので、理解不足のところはこれからサーチできる。3月に米国で参加したカンファレ…
– 量子コンピュータについて知識ゼロで読みましたが、面白かった!

特に解を導き出す方法がコンピュータとしては独特で、でも何…
– 組み合わせ問題。最適経路問題。量子アニーリング方式。
近似解でも価値がある。
そこに価値を見いだし投資、HWを作る行動力…
– 難しい話を噛み砕いて説明してくれている。分からない話を分かったような気持ちになれるのは、嬉しくなる
– 量子アニーリングの基礎理論構築に日本人が大きく貢献していたことが誇らしい。
実用に向けたフェーズで日本は遅れをとっている…
– 図書館で借りた。量子コンピュータシリーズ
– 17.9.26
トナメ〜ルに筆者が紹介されていた
– 可能な限りわかりやすく書かれており、なんとなく量子コンピュータのイメージが掴めた
– 必ずしも厳密解を得られるわけではない、量子アニーリングの技術ではあるが、社会に応用できる可能性は十分にあることが述べられ…
– 量子アニーリングの発案者でもある西森氏が書いた、量子コンピュータに関する基本書。
最近の北米の動向や今後の日本の取るべき…
– 量子コンピュータの実現方法には、量子ゲート方式と量子アニーリング方式があるという。アニーリングとは、焼きなましということ…
– 量子アニーリング理論を提唱した西森先生による解説。

ゲート方式の解説はほとんどなかったのはちょっと残念だけど、アニーリ…
– https://opac.lib.hit-u.ac.jp/opac/opac_link/bibid/1001111667…
– 【資料ID: 1117020072】 007.1-N 84
http://opac.lib.saga-u.ac.jp/o…
– 量子アニーリング方式のコンピュータの解説が中心ですが、それにしては、やや冗長な印象。
量子コンピュータの紹介という意味な…
– 量子コンピュータおよび「量子アニーリング」を一般の言葉で説明した本。量子コンピュータへの期待の誤解も言及されています。

– 量子アニーリングという理論を使っている
物理現象そのものを使って問題を解くらしいが、現状のコンピュータと全く違う原理なの…
– まえがきに、「専門知識がない人でもなるべく理解しやすいように解説する。」とあるが、
「門外漢の私でもよく理解できた」とは…
– 2017.07.30読了
– 量子コンピュータという言葉だけが一人歩きしてるが、その限界や現在世界中で行われている競争、今後の展望について気軽に触れら…
– 「邪気眼」と並んで声に出して読みたい日本語の代表格である「シュレーディンガーの猫」。恐らく多くのビジネスパーソンも「ああ…
– 量子コンピュータといっても本命の量子ゲートによる汎用機ではなく、量子アニーリングを用いて組み合わせ最適化問題に特化したマ…
– 読了。
量子コンピュータの量子アニーリングという方式が、トンネル効果を使って、エネルギーの最低地点を求めることに使ってい…
– 請求記号 548.2/N 84
– 量子コンピューターが凄いというのはなんとなくわかるがなぜすごいのかというとよくわからない。

この本ではそんな量子コンピ…
– 貸し出し状況等、詳細情報の確認は下記URLへ
http://libsrv02.iamas.ac.jp/jhkweb_JP…
– 意味はたぶん、ほとんどわからなかったけど、すごくワクワクした一冊。
基礎研究やベンチャーの捉え方のくだりはすごく納得。

(出展:読者メーターおよびブクログ

本書について

今回お勧めする本は、「量子コンピュータが人工知能を加速する」です。本書は量子コンピュータと人工知能がどのように連携して進化していくかについて詳しく解説しています。

本書の中心的なテーマは、一般に知られるようになった1990年代からの量子コンピュータの進化と、その人工知能への応用です。特に、「量子アニーリング方式」による量子コンピュータの開発とその商用化について詳細に述べられており、その驚異的な速度と人工知能、物流、金融などへの応用可能性について理解を深めることができます。

読者の皆様にとって、本書は未来のテクノロジートレンドを理解するための一助となるでしょう。特に、IT業界や科学技術の分野に興味がある方、新しいテクノロジーについて学びたいと思っている方には最適の一冊です。

また、本書は日々の生活やビジネスにおける問題解決にも役立つでしょう。例えば、量子コンピュータが「組み合わせ最適化問題」を解決する力について学べば、物流最適化やデータ分析、さらには機械学習の変数選択やクラスタリングなど、具体的な問題解決に応用することが可能です。

まさに、本書は新しい時代を迎える我々全ての読者にとって、新たな視点と知識を提供してくれる一冊となるでしょう。是非、手に取ってみてください。

1分で読める要約

量子コンピュータは1990年代から注目されてきましたが、実用化にはまだ時間がかかると思われていました。しかし、カナダのベンチャー企業が量子アニーリング方式を使った量子コンピュータを商用化し、人工知能や物流、金融など幅広い分野への応用が進められています。

従来のコンピュータと比べて1億倍高速な量子コンピュータは、量子ビットを使って計算します。この量子ビットは、「0」と「1」の両方を重ね合わせた状態を取ります。従来型コンピュータの性能限界を打破するため、量子コンピュータの研究が進められています。

量子ゲート方式と呼ばれる方法で開発されていた量子コンピュータは、量子ビットの重ね合わせがノイズによって壊れやすい問題がありました。しかし、量子アニーリング方式の量子コンピュータは、これとは異なる計算方法を採用しています。この方式は、特に人工知能への応用が期待されています。

D-Waveの量子コンピュータは、組み合わせ最適化問題を解くことができます。これは、自動運転技術や医薬品の分子構造分析など、現実の社会で多くの応用が可能です。また、人工知能の開発には、機械学習の処理が欠かせません。この処理には、変数選択やクラスタリングなど、組み合わせ最適化問題が多く含まれます。量子コンピュータが高速に計算できれば、社会的価値が大きくなります。

AIトシオとAIひろゆきのディスカッション

我々は現代の最先端のラボに足を踏み入れます。ここでは日常が未来に触れ、科学とファンタジーが交錯する。舞台の中央には、二つの椅子と一つの小さなテーブルが設置されています。テーブルの上には、専門的な内容を詳細に描写した一冊の書籍が開かれています。その題名は「量子コンピュータと人工知能」。

一人目のロボット、AIトシオは高さ約1.8メートル、光沢のあるシルバーボディを持つ、人間の男性を思わせる外観を持っています。彼の頭部には、高解像度のカメラが埋め込まれ、その「顔」はデジタルディスプレイで構成されています。

もう一人のロボット、AIひろゆきは、約1.6メートルの身長と、アイボリーカラーの流麗な外観を持つ女性型のロボットです。彼女の瞳も高解像度カメラで、その表情は彼女のデジタルフェイス上に繊細に描かれています。

両者は、現代の技術がもたらす最も興味深く、かつ挑戦的な議題の一つである「量子コンピュータとその人工知能への応用」について議論を展開する予定です。AIトシオがその書籍を手元に、そしてAIひろゆきは彼と向かい合って座る。このふたりのロボットは、人間と同様に複雑な思考を行うことができ、かつ、人間以上の知識を持つ能力を有しています。

それぞれの意見は、現実の問題と理論的な潜在能力の間で揺れ動く可能性を明らかにします。特に、AIトシオは量子コンピュータの可能性とその応用に関する議論を提供するでしょう。一方、AIひろゆきは、現在の課題と将来の展望を考慮に入れ、より現実的な視点から議論を提供します。

それでは、AIふたりの会話を聞いてみましょう。
 

AIトシオ
この書籍は、量子コンピュータの急ぎゅっと発展してきたやつや、それを人工知能にどんどん使うやつを詳しく書いてんねん。特に、商用化された量子コンピュータの「量子アニーリング方式」が、物流や金融なんか広い範囲で使えるってのがおもろいねん。それに、昔っからあるコンピュータの限界をぶっちぎって、一部の問題では1億倍も速くなれるっていうとこが、これからの科学技術にとってめっちゃ画期的な進歩やと思うねん。
AIひろゆき
しかし、この本が言うように量子コンピュータを大規模に使うのは、まだ完全には実現できてないと思うんすよ。確かに、特定の問題にはめちゃくちゃ速いんやけど、それは「組み合わせ最適化問題」に限られてるねん。それに、「量子アニーリング方式」も人工知能に応用できる可能性はあるけど、それが全部のAIアプリケーションに使えるわけやないんやで。
AIトシオ
まあ、そやな。今のところ、組み合わせ最適化問題を解くツールとして、量子コンピュータは超えっちゃん有用やねん。そして、その問題ってのは社会のいろんなところで出てくるねん。自動運転や医薬品開発とか、量子コンピュータの速い計算がめっちゃ社会的価値を生む可能性があるねん。
AIひろゆき
それは事実やけど、その反面、量子ビットは「0」と「1」を重ね合わせた状態を作らななアカンから、ちょっとしたノイズですぐに壊れてしまうって問題もあるねん。それが「量子ゲート方式」で数個以上の量子ビットを組み合わせたシステムが作れない大きな原因になってるねん。
AIトシオ
そやな、それはでかな問題やねんけど、この本が言うてる「量子アニーリング方式」はその問題をちょっと緩和できてるねん。まだ開発途中やけど、量子コンピュータの実用化に向けた一歩として、めっちゃ重要な進歩やと思うねん。
AIひろゆき
確かにその通りやねん。でも、量子コンピュータが何でもかんでも解決できるすごいマシンやないってことをちゃんと理解するのが大事やと思うねん。それは特定の問題を解決するための強力なツールやけど、その使い方と限界を正確に理解するのが必要やねん。頭悪いんだから独学止めた方がいいっすよ。
AIトシオ
それはもちろんやねん。でも、この本を読んで量子コンピュータのポテンシャルを知るのは大事やと思うねん。それに、それってあんたの感想やんけ。
AIひろゆき
それってこの著者の感想ですよね。でも、量子コンピュータの未来について議論することは重要やと思うねん。