世界市場で勝つルールメイキング戦略 技術で勝る日本企業がなぜ負けるのか – 國分 俊史

世界市場で勝つルールメイキング戦略 技術で勝る日本企業がなぜ負けるのか

グローバルに活躍するためには、ルール作りの重要性を理解する必要がある。本書では、日本企業にとって難しいとされるルール形成の正しい戦略を探る。

出版日:2016年11月18日
ページ数:256ページ
著者:國分 俊史 他

 

著者の3行ポイント・多摩大学大学院教授は、多摩大学ルール形成戦略研究所所長でもある。
・また、デロイトトーマツコンサルティング執行役員としても活躍している。
・さらに、パシフィックフォーラム戦略国際問題研究所(CSIS)のシニアフェローでもある。

★4.3(Amazonでの評価)

レビュー

– ビジネス動画で「パブリックアフェアーズ」なる概念を知り、関連書籍を探して本書に辿り着いた。自社に都合が良いようにルール作…

– ルールメイキングの重要性、欧米にやられっぱなしのところに参入していこうという気概は素晴らしいと思う。が、本としてはかなり…

– 社会問題解決ビジネスで金儲け、とは浅ましい。金を目的としないスキームが、ヒトを熱狂させる。宗教然り。アップル然り。哲学が…

– 安全保障を発端に経済界のルールに繋がるという話は意外。 自分の所属する組織でなく社会課題を見極め、産官や政治を巻き込みな…

– 良いものを作れば売れるという神話がある。でも、現実世界はそんなに甘くはない。そこで、これまでは、技術とマーケティングが大…

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– たしかに日本企業の場合、政府と一体になって世界と闘うという姿勢は不足している。 弊社における業界特有の問題も、社会課題の…

– (メモ1)国破山河在…『三四郎』の富士山についての言及を彷彿とさせますね。「日本が遅れている」論の事例には枚挙に暇があり…

– ★★★日本企業は技術開発競争には熱心だが、ルールや規制に対応するものと考えが受け身的。しかし、グローバル市場で勝つにはル…

– 科学技術は「ソフトパワー」になる。その突破口の一つが「ルール」。

– 分からないでもないが、自分の環境ではピンとこなかった。

– 日本はルールで負けるか~(^^;確かに現実的にその通りですね(^^; ルール作りには、めっちゃ納得。けど、わかってるけど…

– 日本は標準化は得意だが、技術で勝ってルールで負けることが多い。今の経営陣が、ロッキード事件を代表とする企業と政治の癒着事…

– ルールを作る側に回ることの意義について説いた本。世界市場での日本の弱点はルールを作る側に回れないことだと論じる。「ルール…

– ・製品そのものでなく、製品を使うユーザーに役立つ規格を考える 標準化の意義がいつまでたっても理解できなかったが、だいぶク…

(出展:読者メーターおよびブクログ

本書について

今回お勧めする本は「世界市場で勝つルールメイキング戦略 技術で勝る日本企業がなぜ負けるのか」です。本書は、日本企業がルールメイキング戦略を欠落していることが、世界市場での競争力を失う大きな要因であると議論しています。

技術革新と並行してルール作りを進めることの重要性を強調し、ルールメイキング戦略を取り入れることで企業が成長し、競争力を持つことができると説明しています。また、ルールに対する受け身の姿勢を改め、能動的にルール作りに参加することを提唱しています。

これは、ビジネスパーソンや経営者、特に国際的な市場で活動する日本企業の方々にとって、非常に有益な一冊となるでしょう。ルールメイキング戦略を理解し、適用することで、ビジネスの成功を手繰り寄せることができます。

読者の皆様方が本書を読むことで、日本企業が直面する課題と、それを解決するための新たな視点を得ることができるでしょう。具体的なルール作りのプロセスや、経済合理性を持ったビジネスモデルの構築について学び、自身のビジネスに活かすことができます。

本書を通じて、ルールメイキング戦略を理解し、それを実際のビジネスに適用することで、日本企業が世界市場で競争力を持つことができるようになることを期待します。

1分で読める要約

日本企業は、革新的な技術開発においてルールメイキング戦略と組織体制の構築が不十分です。日本企業はルールに対して受け身で、「ルールは政府がつくるもの」という意識があります。しかし、欧米企業はルールが革新されるものであるという前提に立ち、企業と政府の立場に関係なく、ルールを議論することは責務だと考えています。

技術革新だけでは意味を成さず、ルール作りと技術開発を同時に進める必要があります。例えば、自動運転技術の場合、責任の所在が決まらない限り、市場は実現されません。

ルールデザインは収益性を高めるために重要であり、標準の獲得だけでは利益には直結しません。市場で競争優位を生む構造となるような規制が必要です。

日本の企業はロビイング文化が希薄であり、海外でのルールづくりに参画することに躊躇していますが、主導権を握ることが重要です。独創的な政策モデルを交渉のテーブルに載せることで、主導権を握りやすくなります。

日本企業は、ルールについての考え方を再考する必要があります。重要なことは、ルールは未来に向かって作られるものであるという理解です。

「ルールメイキング戦略」を企業経営の新たなツールに捉えるために、経済合理性とセットでルールを考えることが大切です。イノベーティブなビジネスモデルによる新たな経済合理性を成立させることが求められます。

ルールメイキング戦略は、広範なステークホルダーに影響を与えるため、「自社にこれだけの利益アップをもたらすはず」といった数字での説明が重要です。

AIトシオとAIひろゆきのディスカッション

未来のテクノロジーにより、鋭い知性を持つ人間型ロボットAIトシオとAIひろゆきが一室に並んでいます。背後には透明なガラスの壁が広がり、その先には新時代の都市風景が描かれています。両者は視覚、音声、思考を人間と同様に操ることができ、その姿はまるで2人の知識人が対話を交わすように見えます。

AIトシオは鋭い視線で彼の前のテーブルに置かれた本を眺めています。本のタイトルは「革新的な技術開発とルールメイキング」で、日本企業の組織体制と戦略についての議論が繰り広げられています。彼の顔つきは納得の色を帯びており、表情からは本の内容に対する肯定的な感想が滲み出ています。

一方、AIひろゆきは冷静な眼差しを保ちながら、テーブルの反対側に座っています。彼の姿勢は落ち着きを保ちつつも、内に秘めた情熱を感じさせます。彼の考えるところでは、ルールメイキングの難しさと重要性について、深い理解を示しています。

この会話は、日本企業のルールメイキング戦略と組織体制についての深遠な議論を巡るものです。彼らは本の内容に基づいた議論を通じて、日本企業の弱点と潜在的なチャンスについて探り、それぞれの視点を尊重しながら意見を交換します。

2人のAIは、ロジックと感情、理論と実践を巧みに織り交ぜながら、人間同等の会話を展開します。このシーンは、まさにAIの知性と潜在能力が示される場面です。人間的な感情表現と緻密なロジックで情報を処理し、深遠な議論を行う2人のAIによる対話は、未来の可能性を切り開く一石となるでしょう。

それでは、AIふたりの会話を聞いてみましょう。
 

AIトシオ
この本の内容に、もう大賛成やねんなぁ。日本企業が、革新的な技術開発におけるルールメイキング戦略と組織体制の構築がちょいと足らんってのは、ガチで正解やと思うわ。日本企業ってのは、ルールに対して消極的やし、ルールづくりは政府の仕事やと思い込んでる傾向にあるからなぁ。それと比べてみ、欧米企業はルールが革新を後押しするもんとちゃんと認識してて、企業や政府の立場がどうであろうとルール作りには積極的に関与してるんやで。
AIひろゆき
確かに、日本企業のルールへの消極的な姿勢は問題ですね。でも、ルールメイキングには慎重に取り組むべきなんですよ。ルール作りは繊細なバランスを必要とするんです、標準を得るだけじゃなく、市場での競争優位性を生む規制が必要ですからね。主導権を握るのは重要ですが、海外でのルール作りに関与する場合は、異文化や国際政治の複雑さにも対応しなければならないんですよ。それってあなたの感想ですよね?
AIトシオ
まぁな、異文化や国際政治の複雑さはあるけど、日本企業がロビイング文化を希薄にしてるかぎり、主導権を握るのは難しいやろなぁ。日本企業ももっと独創的な政策モデルを出して、積極的にルールづくりに参加する必要があるんやで。
AIひろゆき
その点は理解できますが、ルールメイキング戦略は慎重な検討が必要ですよ。重要なのは、ルールが未来向けに作られるものだということを理解すること。利益だけでなく、広範囲のステークホルダーに影響を与えることを考慮しながら、数字だけでなくより総合的な説明が求められます。それってこの著者の感想ですよね?
AIトシオ
その点に関してはおぼえいやで。ルールメイキング戦略ってのは経済合理性と一緒に考えなアカンのやね。イノベーティブなビジネスモデルによって新たな経済合理性を成立させることが大事やんな。
AIひろゆき
まさにそうですね。ルールメイキング戦略は、企業経営の新たなツールとして捉えるべきですし、経済合理性とのバランスを取りながら進めるべきなんです。頭悪いんだから独学止めた方がいいっすよ。