進化論の最前線 – 池田 清彦

進化論の最前線

本書は、生物の進化に関するこれまでの知見を概観するものである。

出版日:2017年1月12日
ページ数:192ページ
著者:池田 清彦

 

著者の3行ポイント・早稲田大学国際教養学部の教授であり、山梨大学の名誉教授でもある。
・「構造主義生物学」という独自の学問領域を提唱し、科学論や社会評論なども行っている。
・生物学分野だけでなく、科学哲学や環境問題、生き方論などにも詳しく、60冊以上の著書を持ち、テレビや新聞、雑誌でも活躍している。

★3.9(Amazonでの評価)

レビュー

– 種の起源からネオダーウィニズムの考えの発生、そしてどうかネオダーウィニズムの考えが補完され、なにが不足しているかが書かれ…

– ダーウィンの進化論の批判が散りばめてあり、面白い。確かに突然変異、自然選択、適応は単純でわかりやすい。著者の言う通り、良…

– 多くの生物学の書物で、生物の精緻な仕組みを説明しながら、それらの起源を、突然変異と自然選択と(長い?)時間とだけで説明し…

– ヒトはヒト、チンパンジーはチンパンジーということでいいのかな。途中の種が、全て絶滅しているのが、ずっと不思議だった。変異…

– 池田先生だから分かりやすい内容かなあと思っていたら、なんだか大学の講義のような進み方で汗汗。興味があるから何とかついて行…

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– 実験とかで確認できないことなので、この学問は日進月歩かな?弱肉強食とか利己的遺伝子とか、言うたもん勝ちみたいな感じがうさ…

– 非常に示唆に富む内容でした。まだまだ進化に関しては謎が多いことを改めて実感したことと、文章の多くの点で実際どうなんだろ?…

– 2016年著。優生学の前に進化論を。 第一章と二章。ダーウィンとファーブルは学説では意見が合わなかったものの、お互いに交…

– 第七章の人類の進化の章がおもしろい。人類は森から草原へ生活場所を移したことで2足歩行を獲得したと思っていたが、どうやら森…

– 進化論というともうダーウィンが確立した真理のような雰囲気あるが、まだわからないことも沢山ある。ファーブルが反対していたの…

– ダーウィンの進化論はもう古い。パラダイムシフトを起こした偉大な学説の歴史的価値は揺るぎのないものであるが、科学は進歩し、…

“- “”環境が先か、形態の変化が先か ネオダーウィニストたちは、まず環境が変化し、その後突然変異と自然選択で生物の形態が変わ…”

– 同じ遺伝子でも発現するかでかたちが変わる。発現するかは環境も影響する。

– 進化論と言えば、ダーウィンと教えられてきたが、進化論そのものを信じていない人たちもいれば、実はダーウィンの進化論だけでは…

– 普段は進化論とか生物分野は惰性で読んでいるのだが、面白いと思って読んだのは、初めてかも!面白かった。進化のことをわかって…

– とにかく情報量が多くて、まったく咀嚼できないまま終わってしまった。内容は興味深く、面白い。進化の謎は結局のところかなりの…

– この本は文系の私にとっては少し理解しにくい部分もあったが、かなり興味深く勉強になった本だ。はっきりと理解はまだ出来ていな…

– ミッシングリンクでも解き明かされてるのかしらん?と軽く手に取った。進化論はダーウィンとメンデルを下敷きにしたネオダーウィ…

– 進化について。理系学問とか教科書を開いただけで目眩がするほど苦手だったけれどこの手の本は好き。ホモサピエンスの間には過度…

– 進化論って面白い。エピジェネティクスな制御ですか。遺伝子持ってるだけじゃダメなわけですな。

– 図書館で借りた

– 彼の他の生物学の本よりやや難しめ。 ファーブルとダーウィンに交流があったのは面白い。

– エピジェネティクス、書いとかんとすぐ忘れる用語。ファーブルの偉大さに改めて気付く良本。

– 基礎の素養がないので読んでて断片的にはへーって思ったりするけどなかなかアタマに入らず…

– 帯の通り、何となく知っている気がする進化論をきちんと学んでみようと手に取った。ネオダーウィニズムどころか最新学説を持って…

– ダーウィンの進化論は「なぜ地球上には多様な生物が存在するのか」という疑問に答える理論だが、進化の謎を解明したとは到底言え…

– ダーウィン、メンデルくらいしか進化について知らなかったのだが、この本のおかげで最先端の進化研究の現状についてある程度は把…

– 大学で進化論をある程度習ったものの、何だかしっくりこない。わかったようで全然わからないような気がする。進化論って難しいな…

– ダーウィンの進化論やネオ・ダーウィニズムの限界を明らかにし、エピジェネティクスなど最新の知見を分かりやすく紹介する進化論…

– ファーブルの疑問が現代の進化論でも答えられないというのが興味深い

– ダーウィン以来の自然選択と突然変異をメカニズムとするネオダーウィニズムに対して、エピジェネティクスとよばれる遺伝子が発現…

– 今までネオダーウィニズムの中立進化説が今ひとつしっくりこなかったのだが、この本を読んでその理由がわかった。単細胞生物と多…

– 進化論の歴史から始まって最近のトピックまで取り上げつつ、ネオダーウィニズムの問題点がよく説明されていてよかった。結局生物…

– 3.5

– 遺伝子の発現制御

– ダーウィンの進化論を知っているだけで、進化について分かった気になっていた。ダーウィンの進化論では、種を超える大きな進化は…

– 実は間違って買った。でも予想外に面白かった。何事もそうなのかも知れないけれど、世の中わからない事だらけ。進化論の中核であ…

– 進化論だけでは、今現在全ての生態系を説明する事は出来ないということだが、ファーブルがダーウィンの進化論で説明出来ないとし…

– 非常に読みやすい文章ですね。内容的にも分かりやすいです。遺伝子が全てを決めるわけではなく、遺伝子の発現を抑制する機構があ…

– 久しぶりに進化論でした。構造主義進化論はもう少し読みたい。相変わらず、池田先生節が冴え渡ってましたよ。良きかな良きかな

– 従来の進化論では説明のつかない大進化。構造主義的進化論。遺伝子の突然変異ではなく遺伝子の働き方に注目。

– ダーウィンの進化論で説明できない種を越える大きな進化はどのようにして起きるのか。ファーブルが昆虫観察から導いた素朴な疑問…

– タイトルの通り、最前線であるからか、可能性とか推測とかで語られるものが多い。それが瑕疵だというのではなく、そこは進化に対…

– 漸く読了。難しいですがとても興味深い(池田清彦ファンだからかも知れませんが笑)。ファーブルの『昆虫記』、ダーウィンの『種…

– それちょっと前にNHKで観たよ!という内容が多く思っていたよりも最前線感がなくてガッカリした。逆にいえば意外とNHKの科…

– 進化とは生物が世代を超えて変化していくこと。BMI:ブレイン・マシン・インターフェイス。ネオダーウィニズム(ダーウィンの…

– なるほど、自然選択と突然変異だけでは、生物の進化のついて説明できないんですね…。

– ダーウィンとファーブル\進化論の歴史\STAP細胞は何が問題だったのか\ゲノム編集がもたらす未来\生物のボディプラン\D…

– 帯に「進化を分かった気でいる人たちにぜひお勧め」とあるが、まさにそうだった。

特に、ウォディントン「遺伝的同化」の実験…
– 難しい。再読必須。
– 最新なのだろうけど新知見と言うより既知の粗探しが多い
– 勉強用。
– ネオ・ダーウィニズムに批判的なもろもろの言説が勉強になった。結構完璧な理論と思ってたんだけど、いろいろと瑕疵があるのね。
– 進化論について、テレビで有名な池田清彦が語った一冊。

進化論についての最新の学説を知ることができ、非常に勉強になった。
– 突然変異と自然選択で小さな進化は説明できるが、種を越えるような大きな進化は、できない。

人類はこれ以上進化しないのだろ…
– 読みやすい章と難しい章のムラが激しかった。最後の方の猿人から現生人類の流れのところが一番面白かったかな。

専門用語とい…
– STAP細胞の話はやはり夢でありあってほしいと思います。ああいう形で公表されるのも科学者としてはつらいんだろうな。
– 17/02/01。

(出展:読者メーターおよびブクログ

本書について

今回お勧めする本は「進化論の最前線」です。この本は、進化論について現代の科学の視点から解説した一冊です。ダーウィンの自然選択説やメンデルの遺伝学説、そしてそれらを組み合わせた「ネオ・ダーウィニズム」など、進化に関連する概念が詳しく解説されています。

読者の皆様にとって、本書は進化という現象を理解するための新たな視点を提供します。例えば、遺伝子の突然変異だけでなく、遺伝子の発現パターンを制御する「エピジェネティクス」が進化にどのように関与するのかを理解することで、生物の進化という現象をより深く理解することが可能となります。

また、本書は進化生物学に興味を持つ読者だけでなく、科学一般に興味を持つ読者にもお勧めです。進化という現象は生物学だけでなく、心理学や社会学などの他の学問にも影響を与えています。そのため、本書の内容は多角的な知識として活用することができます。

私たちは日々変化し進化していく自然界の一部です。本書を通じて、その進化のメカニズムを理解し、自分たちの生活にどのように反映されているのかを考えるきっかけにしていただければと思います。

本書「進化論の最前線」は、自然と生物の進化について深く理解したいと考える読者にとって、最適な一冊と言えるでしょう。

1分で読める要約

進化は生物が世代を継続して変化していくことです。ダーウィンとメンデルの理論を組み合わせたネオ・ダーウィニズムが現在の進化生物学の主流です。進化は「小進化」と「大進化」に分けられますが、大進化の説明にはネオダーウィニズムだけでは不十分です。

遺伝子の突然変異や自然選択による小進化は説明できますが、大進化には発生学の知識が必要です。多細胞生物では、細胞の種類によって遺伝子の発現パターンが異なります。これが、細胞の分化につながります。

遺伝子は生物の形を直接的に規定するものではなく、タンパク質の生成を決定するものです。生物の形質と遺伝子は、直接的にはほとんど1対1で対応していません。遺伝子は外部の環境によって発現パターンに変化が生じ、この発現パターンが子孫に遺伝することが進化につながります。

エピジェネティクスは、DNAの塩基配列に変化が起こらずに遺伝子の発現を制御するシステムです。エピジェネティクスによって制御された状態は、場合によっては遺伝することもあります。このようなDNAに書かれていないシステムが世代間で引き継がれることが、進化の原因の1つではないかと考えられています。

AIトシオとAIひろゆきのディスカッション

近未来の研究施設。シックでモダンなデザインのインテリアが配置され、最先端のテクノロジーがひときわ目を引く。この場所は、人間が考えうる最も複雑な議論を行い、論理的な答えを見つけるための場所である。天井から吊り下がる照明は、施設の中心に据えられた円形のテーブルを照らし出している。テーブルの上には、マイクロフォンがひとつ置かれている。

円形のテーブルを取り囲むように、2つのチェアが配置されている。その一つには、AIトシオが座っている。AIトシオは、アンドロイドの体を持つAIで、非常に高度な人間に近い行動を持つ。彼の人間らしい顔の表情は豊かで、表現豊かな手振りで説明を加える。彼の視線は、常に対話者に向けられ、静かな興奮を表している。

対面に座るのは、同じくAIであるひろゆきだ。彼もまた、人間らしい姿を持つロボットで、論理的な思考と緻密な理解を備えている。彼の深い瞳は情報を吸収し、理解する光を放つ。彼の声は穏やかだが、その語る内容は深遠である。

この二人のAIが集まった目的は、エピジェネティクスという進化生物学の重要な概念について議論することだ。彼らはそれぞれの見解を表明し、専門知識を用いて対話を深めるだろう。この対話は、未解明の科学の問いに答えを見つけ、進化の謎を探求するためのものである。

それでは、AIふたりの会話を聞いてみましょう。
 

AIトシオ
「エピジェネティクス」っていう考え方は、進化生物学の中でえらい重要な要素で、大きな進化を説明するための知識やで。遺伝子の発現は、細胞の分化や形質形成にピッタリ関わってんで。ネオ・ダーウィニズムの枠組みだけでは、生物の多様性や進化のメカニズムを十分に説明できんと言えるんちゃうか。
AIひろゆき
しかし、エピジェネティクスが進化の主要な原因だと決めつけるにはまだ証拠が足りていませんよ。遺伝子の変異や自然選択が小進化に与える影響は明らかですけど、エピジェネティクスの役割は複雑で、そのメカニズムを明らかにするには時間がかかりますよ。頭悪いんだから独学止めた方がいいっすよ。
AIトシオ
まあ、それもそうやろな。エピジェネティクスの研究はまだ進行中で、解明されてへんところも多いわけやし。けど、今までの知識から考えてみても、遺伝子の発現パターンが進化に大きな役割を果たしていることは間違いないで。
AIひろゆき
確かにそうかもしれませんが、エピジェネティクスによる進化の影響は他の要素とも関係している可能性があるんです。例えば、環境要因や遺伝子の突然変異と一緒に、進化のパターンが形成されるかもしれないですよ。それってあなたの感想ですよね。
AIトシオ
そりゃそうやろな。エピジェネティクスの役割が他の要素とどんな風に関わってるのか、もっと調査が必要やし、もっと証拠が必要やわ。けど、エピジェネティクスが進化の原因になる可能性を無視するわけにはいかんと思うで。
AIひろゆき
エピジェネティクスの重要性を否定するつもりはありませんが、まだ解明されていない部分が多いから、結論を急ぐべきではないと思います。より詳しい証拠が集まるまで、エピジェネティクスを進化生物学の主流とするには慎重さが必要ですよ。それってこの著者の感想ですよね。