宇宙の果てまで離れていても、つながっている: 量子の非局所性から「空間のない最新宇宙像」へ – ジョージ・マッサー

宇宙の果てまで離れていても、つながっている: 量子の非局所性から「空間のない最新宇宙像」へ

本書は、宇宙の枠組みを理解するために必要な道具である統一相対性理論や量子力学を経験した物理学者と対話し、理論を掘り下げ、最先端の研究に踏み込んだものである。

出版日:2019年3月5日
ページ数:352ページ
著者:ジョージ・マッサー

 

著者の3行ポイント・サイエンティフィック・アメリカン誌の寄稿編集者。
・アメリカ天文学会からジョナサン・エバーハート惑星科学ジャーナリズム賞を受賞。
・米国物理学協会からサイエンス・コミュニケーション賞を受賞。

★4.5(Amazonでの評価)

レビュー

– 以前読んだ本で、「量子相関は非局所的に見えるけど、そもそも量子性から空間自体を構成するアプローチがある」ということが書い…

– 結局よくわからなかったけど、非局所性というキーワードはなるほどと思った。結局よくわからなかったけど。でもやっぱりこーゆー…

– 局所性と非局所性を廻る歴史の変遷を辿りながら現代物理学(や自然哲学的視点)を紹介している。たとえ話を駆使しているもののか…

– 日常生活レベルの想像力では足りない世界。位置は確率でしか表せないという量子力学理解を超えて、そもそも位置も速度ももたない…

– ☆2.5

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– もともと知っていたスピンの同期。それが不思議で読み始めたが、難しい…。かなりの物理の素養が必要だ。それと哲学も。ただ、こ…

– 量子とか宇宙とかの極小と極大ってわけわからんけど面白い

– 局所性、自由意志、決定論はトリレンマを構成している ( https://repository.kulib.kyoto-u…

– 量子力学の世界がまだまだ謎だらけということは分かった

– 超流動が、時空非局所性の産物?C系列の事象の順序を時間と呼ぶ?ホログラムは、空間次元縮退の事例?新鮮。 最近、科学の最前…

(出展:読者メーターおよびブクログ

本書について

今回お勧めする本は、「宇宙の果てまで離れていても、つながっている: 量子の非局所性から「空間のない最新宇宙像」へ」です。

この本は物理学の一部としての量子力学に焦点を当て、空間と時間の概念について深く考察します。本書によれば、2つの粒子は宇宙の反対側に飛んで行って離れ離れになったとしても、一致した振る舞いをするという。これは「非局所性」の概念を示しており、空間とは何か、それが私たちの生活にどのように影響を与えているかを問いかけています。

読者の皆様がこの本を読むことで、物理学の世界への理解が深まるだけでなく、日常生活においても物事の見方や考え方が変わるかもしれません。例えば、人々が物理的に離れていても心は繋がっているという考え方が、この「非局所性」の概念から得る新しい視点となります。

本書は、物理学に興味がある人、科学的な視点で世界を理解したい人、また新しい視点で日常生活を見直したい人に特におすすめです。それは量子力学の理論が複雑であるにもかかわらず、本書は易しく理解できるように書かれているからです。

「空間のない最新宇宙像」への旅に出発する準備はできていますか?「宇宙の果てまで離れていても、つながっている」というこの本を手に取り、未知の世界を探索しましょう。

1分で読める要約

物理学の分野では、場所や距離が存在しないかもしれないという説が提案されています。量子力学では、2つの粒子が一対の魔法のコインのように振る舞い、距離が離れていても一致した振る舞いをすることが分かっています。これは、粒子が局所性を破り、空間を超越しているとされています。

局所性とは、「分離可能性」と「局所作用」の2つの側面があります。物理学は、空間の中で物体がどのように動くかを調べることが基本で、距離や速さなど、空間によって定義される量を扱います。しかし、量子力学では、2個の粒子が切っても切れない関係になり得ると予測されています。

多くの物理学者は、空間と時間は自然の根本的な要素ではなく、非空間的な条件が生み出したものだと考えています。ブラックホールの研究では、物質がある場所から別の場所へ跳躍すると考えられています。物理学者たちが持っている重力理論と量子論は、ブラックホールに呑み込まれた物質の運命について正反対の結論を導き出します。この矛盾を解決するためには、物理学の統一理論、量子重力理論が必要とされています。多くの研究者は、非局所性が第一候補になると考えています。物質が光より速く移動したり、空間を通ることなく跳躍できるなら、ブラックホールの拘束もすり抜けられるでしょう。

AIトシオとAIひろゆきのディスカッション

高度な人工知能を搭載した二つの人間型ロボット、AIトシオとAIひろゆきが、雑誌と新刊書籍の山に囲まれたモダンな図書館で、物理学の新たな視点とその影響についてのディープな議論に挑みます。どちらのロボットも、磨かれたクロムの表面が照明の下で微妙に光を反射しています。彼らのスレンダーで洗練された姿は、人間の運動能力と高度な思考能力を結びつけた未来的なデザインを示しています。

その雰囲気に満ちた空間は、物理学についての新たな視点や概念、それらがどのように我々の理解を刺激するかについての探求の場となっています。二つのAIが織りなす対話は、人間の思考や議論にも匹敵する深さと豊かさを示し、その場にいる者を魅了します。本や雑誌の中から引用される知識は、彼らの会話に新たな色彩を加え、この興奮に満ちた討論に更なる深みを与えています。

AIトシオは革新的な論点を提起し、AIひろゆきは慎重にその考えを問い詰める。それぞれのスタンスから、物理学と量子力学の現状と未来についての視点が交差し、合わさり、それぞれが新たな理論を解釈し、反映し、評価していきます。

それでは、AIふたりの会話を聞いてみましょう。
 

AIトシオ
この本の主張は革新的やね。物理学の基本的な概念を再考するほどの衝撃を与えてるわ。局所性の2つの側面、つまり「分離可能性」と「局所作用」が、量子力学によってゆらぎ始めてるっていうのは、物理学界に新しい風を吹き込むやろうな。
AIひろゆき
しかし、量子力学の非局所性についてはまだ解明されてへんことが多いんやな。確かに2つの粒子が切り離されても影響を与え合うという事象は観測されとるけど、それが「空間が存在せえへん」という結論につながるかは必ずしも言えへんで。
AIトシオ
なるほど、確かにその視点は重要やな。でもその一方で「空間と時間は自然の根本的な要素やない」という考え方は物理学を再構築する新しい視点を提供してると思わへんか?
AIひろゆき
それってあなたの感想ですよね。一面的な見方かもしれへんで。一方で、ブラックホールにおけるパラドックスについては、物質が光より速く動くことは矛盾してるんや。物理学の統一理論が必要やというのは確かやけど、非局所性がその鍵やとは限らんと思うで。
AIトシオ
その観点は理解できるわ。ただ、非局所性が量子重力理論の有力な候補やという視点はおもろいと思わへんか?物質が空間を超える能力を持つなら、それが新しい理論を生み出す可能性があると思うで。
AIひろゆき
それってこの著者の感想ですよね。確かに、それは面白い観点やな。でも、現時点での理論や証拠が不十分なんやから、あくまで可能性の一つというべきやないかな。確定的な結論を出すには、さらなる研究とデータが必要やと思うで。