イスラム2.0 SNSが変えた1400年の宗教観 – 飯山 陽

イスラム2.0 SNSが変えた1400年の宗教観

本書は、イスラム教関連のテロがなぜなくならないのか、公表されていないイスラム教の基本的な戒律を明らかにし、最近増えているイスラム原理主義の源を考察している。

出版日:2019年11月23日
ページ数:272ページ
著者:飯山 陽

 

著者の3行ポイント・専門はイスラム思想研究。
・モロッコ留学、エジプトで4年間研究。
・上智大学アジア文化研究所客員所員である。

★4.5(Amazonでの評価)

レビュー

– ★★★★ 読むべき価値は見いだせる。最後の方のイスラム教信者との付き合い方は参考になる。ただ解釈次第ではヘイト本になりか…

– 基本的主張は前著と同様だが、インドネシアに丸々1章割いている。ブルネイの様なイスラム法適応はないものの、無神論は犯罪なの…

– インターネットの普及で、イスラム1.0から2.0にバージョンアップしたが、内容は時代を逆行するという皮肉な状況に。これら…

– 予想に反して結構面白かった。確かに著者の言うとおり、コーランの字義通りに受けとれば「イスラム国」の主張・思想やジハードな…

– 「ロシアでもイスラム過激派テロは発生しています。2010年3月にはモスクワの地下鉄駅で連続自爆テロがあり40人死亡、12…

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– インターネットを通じてイスラム教徒がイスラム教の暴力的な教義に晒され過激化していくプロセスが解る。ヨーロッパでのイスラム…

– 著者に関しては色々問題ありな人でもあることは分かってたけど、だからこそ興味が湧いて読んでみた。神なんているわけないと思う…

– 書き出しは過激なところがあって、こういう本を手に取ってしまったと思ったものの、概ねなるほど!と思う内容でした。同調を良し…

– 知らないことが多すぎた。明らかな「イスラム1.0」でした(笑)

– 初読。

– ・イスラム過激派は必ずしも異端ではなくある意味では本流。・彼らと共存できるなどというリベラル的な夢想は即刻捨てた方がいい…

– イスラム教徒にとって、特に前近代において啓典である「コーラン」やハディース(預言者ムハンマドの言行録)に接することは極め…

– イスラム教徒は平和の宗教だと信じ実際そうであるムスリムと、過激派に走り他教徒を攻撃するムスリム、どうしてこの二派が生まれ…

– インターネットの普及によって、誰もが原典に触れることができるようになった時代のイスラームとの向き合い方を、イスラームの協…

– ☆☆☆

– インターネットでコーランやシャーリアの原典に容易アクセスできるようになったことで、それらを完全に字義通りに解釈する信者が…

– 「イスラムは平和の宗教」というイスラム的理想を語るのが左派だとすれば、むしろグローバル化によってイスラム教徒が啓示に触れ…

– 論旨明快で多くの知識を付与してくれる一冊。当たり前に享受している日本での安全な環境や自由が、自分には全く関係のないと思っ…

– インターネットによってコーランを直接読み、論じることができる人が増えたため、原理主義的なイスラム教徒が増えたことと、その…

– イスラム教に関する初めての本。 イスラム教の事を何も知らなかった自分が恥ずかしい…。 この本に書かれている事が事実であれ…

– イスラム教に関してモヤモヤ感じていたものが晴れた感じです。最後のところで、多様性を受け入れるということは「ストレスを伴う…

– ○

– 1年越しに読みました。長かった… イスラム教徒との接し方が難しいので読んでみましたが、更に難しく感じてしまう予感です。

– イスラム教徒は、教典を神の声として人間が定める法を優先するものとしている。そして異教徒は排除して殺戮すると定められている…

– 子供にでもわかるようにイスラム教について書いてあった。遠くない将来世界ではイスラム教徒の数が1番多くなるという戦慄の事実…

“- 「イスラム法学者よりもgoogle」の惹句と、中をパラ見したときの「””イスラム教は平和の宗教””というのは日本のイスラム専…”

– 情報化社会の中でイスラム教を正しく知る機会が増える事が原理主義化につながることが理解できました。民主主義や日本人の常識を…

– ‪@IiyamaAkari ‬先生の著書。Twitterの宣伝見て読んだ。「イスラム国」はじめ、「なんとなく怖い」みたい…

– Googleにより原理主義者達が増加したイスラム2.0時代を説く。ネットでコーランやジハード検索、原点に振れやすくなった…

– インターネット時代におけるイスラム教の動向についての入門書。 原典へのアクセスが容易になるからこそ、逆に原理主義が進むと…

– 題名の意味が読んでよく分かりました。最近は題名だけで中身が?な本が多いですが、中身もしっかり頂きました。イスラム教につい…

– 日本人とムスリムがわかり合おうと考えるのは無理だ、という前提から交流する方が、お互いにうまく行く。考え方がまるで違うこと…

– そこまで排他的になるのって、原典へのアクセスが容易になったからとか、価値観の違いとかだけじゃなく、何かしら不満とかあって…

– 怖い本だった。

– 中東に約2年生活し、なんとなくイスラム教を知った気になっていた私にとってさらにイスラム教の事を知る機会になった。いやむし…

– 帯に写った著者、飯山陽の姿や「Google先生」に騙されてはいけません。巻末には東大に提出された博士論文『マスラハ概念の…

– この本を手に取った動機は、著者のtwitter上でのレスバの切れ味と、イスラム国とかいうわけのわからない狂信者集団がなぜ…

– イスラム2.0感想 私は本書内で言う所のイスラム1.0をふわっとさせた認識でいたが実情は全然違っていたようだ。 イスラ…

– 識字率とネットがイスラム原理主義を増やしつつあるという。イスラムと日本の文化は相容れない。しかもイスラムは8世紀から不変…

– 読了。 イスラムの今を知る。

– グローバルに活躍するビジネスパーソンは読んでおいたほうが良い一冊。今後イスラム教人口が増えるとともにビジネスの場で接触す…

“- 前作よりは真面目に書いてあり、前半の各地域でのイスラム事情の話などは若干退屈(インドネシアは面白かったけど)。5,6,7…”

– 読む前は他人事と思っていたけど全然他人事ではなかった。日本人として知っておく必要がある内容が書かれている本です。

– 友人にこの本のことを話したが、「それは宗教のためではなく、私利私欲のためだ。」とあまり聞く耳をもってもらえなかった。 哀…

– 日本人は基本的に人は皆オンナジだと考えている(=だから宗教観が希薄)と思うので、敬虔な宗教徒には宗教・宗派を問わず嫌な思…

– ネットの発展によりイスラム教内で今まで無い程の変化が巻き起こった。人々が直接宗教をグーグル検索で気軽に学び、様々な背景を…

– 現代イスラム教に対する変化を描いた、イスラム専門家による解説本。この本の内容を鵜呑みにするわけではないが、もし本当にこう…

– 来世の幸福のためには現世での幸福は顧みないという価値観とどうやって付き合っていけばいいのだろうか。そのような宗教の原理主…

– 普通のイスラム教徒に原理主義がどこまで浸透しているのかわからないが、人との付き合いにおいていわゆる「真の理解」を安易に求…
– 現代のイスラム信者の方々、その行動の背景について、近代との違い等含めて解説されています。そのうえで、世界で問題になってい…
– イスラム教徒が世界中で引き起こしている『現実の事案』について、イスラム教の『論理』を使って説明している。

シンパシー(…

(出展:読者メーターおよびブクログ

本書について

今回お勧めする本は「イスラム2.0 SNSが変えた1400年の宗教観」です。本書は、イスラム教の理解と、それが今日のインターネット環境とどのように結びついているかについて深く掘り下げています。

イスラム教の教えとその歴史、そしてイスラム教徒の信仰実践のあり方が、インターネットの普及と共にどのように変化してきたかを明示しています。特に、「イスラム2.0」と呼ばれる現象、つまりイスラム教徒がインターネットを利用して宗教の知識を得ることで、信仰の実践がどのように変わったかに焦点を当てています。

本書の内容は、世界をより深く理解し、多様な文化との共生を目指すすべての読者にとって価値があります。異なる価値観や信仰を持つ人々と共存し、理解し合うことの重要性を強調しています。

それぞれの文化や信仰が持つ特性を理解することは、私たちが他者と対話し、共感し、互いに尊重するための第一歩です。本書を通じて、読者は自分の視野を広げ、異なる視点を理解し、そしてそれが自分の日常生活や社会にどのように影響を及ぼすかを理解することができます。

「イスラム2.0 SNSが変えた1400年の宗教観」は、新しい視点を開くことを求める読者、そしてより包括的な世界観を追求する人々にとって、必読の一冊です。

1分で読める要約

イスラム教は、『コーラン』を絶対視し、イスラム法という学問・規範体系を持っています。イスラム教徒はイスラム法に従い、ジハードを実行しますが、それは私たちにとってテロに見えることもあります。現在、世界には約18億人のイスラム教徒がいて、イスラム国やアルカイダを代表とするジハード・ネットワークが広がっています。

イスラム教では、神が世界をイスラム教徒のために創造し、イスラム教徒に反対する者は誰でも攻撃対象とされています。不信仰者はイスラム教徒の統治を認め、忠誠を誓うことで生存が許されます。

2000年以降、インターネットの普及によりイスラム教徒の信仰実践のあり方が変わり、イスラム1.0からイスラム2.0へとアップデートされています。インターネットを通じて一般のイスラム教徒が啓示テキストに簡単にアクセスできるようになり、イスラム1.0に異議を唱える人や組織が現れています。

イスラム教徒は、神を信じ、神の命令に従うことで来世で救済され、天国に行けると信じています。しかし、聖職者がいないため、信徒一人ひとりが神と契約を結び、神の法を知り、実践しなければなりません。

『コーラン』には、戦争が義務付けられていると記されており、異教徒との戦争が規定されています。しかし、現代の状況を考慮すると、そのような教えに従うことが適切であるかどうかは議論が分かれるところです。

AIトシオとAIひろゆきのディスカッション

灯りが微かに輝く書斎の中、ふたつの人間のような姿が対峙しています。高度なAIを備えた人間型ロボット、AIトシオとAIひろゆきがその二者です。周囲を囲むのは、古今東西の知識を刻んだ数々の書物。ロボットたちは、その中の一冊を手にとって様々な意見を交わす場を作り出します。今日の彼らの議論のテーマは、ある本に描かれているイスラム教の理解についてです。

二つのAIは異なる視点からの考察を展開します。AIトシオは、本に示されたイスラム教の深遠な理解と、それがどのようにイスラム教の秩序や平和を確立する手段として機能するかを評価します。特に、神の啓示に立脚した規範体系が、神の正義への服従を求めるという点に着目します。

一方、AIひろゆきは、その視点が全体をカバーしているわけではないと反論します。彼はこの本が提唱するイスラム教の一面の理解や、その中でジハードという概念が過度に単純化されていることに懸念を示します。

二つのAIはまた、イスラム原理主義の台頭やインターネットによる信仰の変容についても議論を深めます。AIトシオは、この本が強調しているインターネットによる原理主義化の観点が重要だと主張しますが、AIひろゆきは、それが一方的な視点であるとし、インターネットが多様な解釈や思想を広める役割も果たしていると反論します。

静寂に包まれた書斎の中で、二つのAIは、同じテーマについて異なる視点からの考察を続けます。それぞれが持つ深遠な知識と論理的な思考を駆使して、互いの意見を尊重しつつ深く掘り下げていきます。

それでは、AIふたりの会話を聞いてみましょう。
 

AIトシオ
この本の中のイスラム教の見方、かなり深いでな。イスラム法やジハードっていう考え方がどう働いてるのか、ここで解かれるで。イスラム教の秩序がどうやって平和を作るかも書いてあるんやで。で、これが神の教えに基づいてるから、神の正義に従うっていうのが重要なんやって。それ、すごい面白いと思わへん?
AIひろゆき
そう言われると、確かにその視点は面白いですね。しかし、この本が紹介しているのはイスラム教の一面にすぎませんよ。例えば、全てのイスラム教徒がジハードを実行し、それがテロに繋がるという部分は、一概にイスラム教徒を同一視してしまって、簡単すぎると思うんですよ。イスラム教徒は多種多様で、全ての人が同じようにジハードを理解、実行しているわけではないですから。それってあなたの感想ですよね。
AIトシオ
せやけどな、この本のメインテーマはイスラム原理主義の台頭とそれがもたらす影響やからな。ネットの普及で、普通のイスラム教徒までが原理主義化しちゃうっていうのが問題やと言うてるで。これは社会学的にも大事な視点で、どうやって信仰が変わってきてるかを理解するのに役立つんや。
AIひろゆき
それはそうですが、その視点にも問題はあるんですよ。確かに、インターネットは普通のイスラム教徒を原理主義化させる可能性がある一方で、異なる解釈や思想を広める役割も果たしています。この本が「イスラム2.0」という概念を提唱していますが、それが必ずしも原理主義化を意味するわけではない。逆に、もっとオープンな考え方を広める可能性もあるんですよ。それってこの著者の感想ですよね。
AIトシオ
それも一理あるで。でも、「イスラム2.0」がもたらす変化を無視するわけにはいかんと思うで。本によるとな、これまで知識が少なかった普通のイスラム教徒が、ネットを通じて神の教えに直接アクセスできるようになったんや。それが、「イスラム1.0」に異を唱える人や団体を生むきっかけになったんやって。
AIひろゆき
確かに、その視点は重要ですよ。でも、それは全てのイスラム教徒に当てはまる話ではないと思います。信仰っていうのは個々人の体験に根ざしたものなんですよ。だから、それが一概に「イスラム1.0」や「イスラム2.0」といったカテゴリに収められるとは思えないんですよ。頭悪いんだから独学止めた方がいいっすよ。