ドラえもんを本気でつくる
出版日:2020年2月15日
ページ数:224ページ
著者:大澤 正彦
・慶應義塾大学で首席卒業後、大学院で修士課程を修了。現在は博士課程に在籍中。
・日本認知科学会や人工知能学会などで活躍し、国内外の学会で運営委員を務める。
★1.0(Amazonでの評価)
– 著者はまだ若い研究者ですが、人工知能を軸に、認知科学や神経科学を組み合わせ、タイトルの通りに本気でドラえもんを作るとはど…
– トップダウンで社会を作っても全員は満足できない。ドラえもんを作り個々が満足できればボトムアップでよりよい社会になる。AI…
– ドラえもんという一般認知しやすいキャラクタでAIのイメージがしやすく、また会話(コミュニケーション)を特に重視してるのは…
– 面白いし、とても読みやすい!
– タイトルに惹かれました😅著者は日本文理大学助教で次世代社会研究センターRINGSセンター所長の大澤正彦氏。子供の頃から…
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– マンガキャラクターのドラえもんを、Human-agent interaction(HAI)という概念を用いて、AIロボッ…
– 頑張ってほしい。ドラえもんだけでなく、道具の作り方とか、そういうのもお願いします。
– もしも、ドラえもんがそばにいたら、何をお願いするでしょう。 きっと、心を癒やしてくれる何かでしょう。ドラえもんなら、ポケ…
– ここ数年、ディープラーニングの凄さがなにかと取り沙汰されるが、賢く造られたAIが必ずしも最高のものとは限らないという部分…
– 図書館本。タイトルに惹かれて読んでみた。現代のAIについてしっかり書かれており、確かに今のディープラーニングとかはすごい…
– タイトルのキャッチーさと、その位置取りがどういうものかってのは、読み始めると結構、序盤で評価していきます。現段階でのAI…
– ロボットの分野は全くの無知だがタイトルが目に付いて思わず購入。とても興味深く読んだ。機械といえども人の心も研究して取り入…
– ★★★☆☆面白かった。「『なんで、こんなにイスががんばって伝えようとしているのに、イスの気持ちがわからないの?』というよ…
– 7割の称賛と3割の嫉妬で読了。僕はなぜか、一度たりとも自分でドラえもんをつくろうとは思わなかったんだよなぁ…だってドラえ…
– 最初からそれ自体で完結しているロボットではなく、人との相互作用を核とするロボット。ミニドラのように「ドララ」「ドラドラ」…
– ドラえもんを「人の心を持ったAI」と言っていた。私は何でも願いをかなえてくれる道具を持ったAIだと思ったけどな。この著者…
– ドラえもんを作りたいと思った(小学生並みの感想)
– ★★★。 タイトルに惹かれて買った新書。漫画のドラえもんを技術的に本気で再現しようとしている著者の夢を応援したくなった。…
– タイトルに引かれ読んでみた。ディープラーニング、HAI、人工知能からみた未来論の話。ドラえもんの記憶に関するディープラー…
– 僕はこの人のファンになりました。この人なら、ドラえもんを作れる。ぜひ、定期的に進捗を本にして頂きたい。AIやロボットとい…
– 「人目を気にする」の「人目」という言葉が英語にはないとは知らなかった。
– ドラえもんを作りたい人の本。前段のAI関しての話は、今となってはさほど珍しくない話をしていたのだけど、認知科学などの視点…
– ドラえもんを本気でつくる。タイムマシンやどこでもドアを作るのは難しいけど、コミュニケーションがとれるロボット(相手として…
– 作るべき”ドラえもん”の必要条件を定義し、今ある技術とすり合わせを行っていく。”いつ”とはわからねど、いずれ誰かによって…
– 図書館。のび太との関わりでドラえもんがあるってのはとても好き。
– 要は人と関わらずにビッグデータをディープラーニングするAIではなく、日常生活を人と共に過ごす中で少しずつ成長するHAIの…
– AIではなく人との関わり合いを中心に考えるHAI、完成品を目指すのではなく徐々に作り上げていくという方法、どちらも納得感…
– HAIというアプローチに、閉塞感を切り開く一筋の光明をみる。
– とんでもないようなタイトルだけれど、ドラえもんが人にとってどういう点で魅力的な存在なのかをきちんと考え、実際にアプローチ…
– ロボットは完璧すぎないほうが良いらしい。人間と同じで優秀な事は他人から妬まれる。ドラえもんにあってみたい。
– タイトルに引かれて読んだが、あまり新しい考え方はないように思う。ただ、大学院生がこんな本を書くとは、時代も変わったと思う…
– 私が今一番注目している研究者の著作。とても面白かった。 いきなり皆が考えるドラえもんを作るのではなく、段階を踏んでいくの…
– メチャクチャわくわくするプロジェクト。専門性の掛け算のくだりは納得。
– ディープラーニングは人がかかわらないほど性能が上がるが、人と深くかかわるAI技術のHIAで助けたくなるロボットで、感情を…
– ドラえもんなんて未来像すぎて現実味がないと思ってた。所詮ロボットはロボットだからと思い込んでいた。けど私の知らない所でロ…
– AIにするか汎用性のあるプログラムにするかコストの問題である
– 心を持っていないドラえもんに、人の心を癒せるのか、幸せに出来るのかは疑問である。 しかし、「心がある」と分かっているのは…
– ドラえもんをつくろうとしている方の話で、不完全な機械がよりドラえもんに近づくというところが印象に残っています。不完全な人…
– ドラえもんを本気で作りたい。一見途方もない挑戦に見えますがAIや機械の学習を進める中で実現しうる可能性を示唆しています。…
– 個人的に無知な分野だったので(AI、神経科学、認知科学など)、勉強になった。ドラえもんそのものを作ろうというより、『ドラ…
– 正直に言うと、難し過ぎてよく分からなかった。うーん。
– ザーーっと読みました。特にこれといった感想は持てませんでした。
– 「少なくとも、二十年以上はドラえもんをつくるために生きています。」(p.18)
– タイトルからして、ドラえもんそのものを機械的に作成することをイメージしたがそうではない。 HAIという技術を駆使して、い…
– 夢を夢でなくするにはこんなやり方もある…高校生や中学生に読んでもらいたいと思った。完璧なロボットは人間にいじわるされる、…
– ドラえもんづくりはまずはかわいいミニどらから。最後も、人目を気にする日本文化はHAI研究に向いていると若手らしく明るく締…
– 読んでよかった度:★★★☆☆ 著者の求めるドラえもんはタイムマシンや四次元ポケットではなく、ドラえもんという「癒し」を再…
– ドラえもんを工学的に考えると、こうなるのか、というのが目からウロコでした。 他にも、今ある知識に別の分野の知識を合わせる…
– 見た目も機能もそっくりなドラえもんを作るのは流石に無理だけど、「ドラえもん」の定義を変えればいいんですね。日本が世界をリ…
– タイトルから「息子(今度の春で中学生)に読ませてみよう」と思ったので、まず手に取ってみる。AIとかロボット工学、認知科学…
本書について
今回お勧めする本は、「ドラえもんを本気でつくる」です。本書では、心が通じるロボットの実現に向けた取り組みや、現在の機械学習技術の限界と新たな可能性について解説しています。読者の皆さんにとって、この本は人間とロボットの関係や、心理学・認知科学といった分野との連携がどのように実現されるのか、興味深い知識を提供します。
本書の目指すドラえもんは、人々の幸せにつながる存在であり、相互適応やHAI(ヒューマン・エージェント・インタラクション)といった技術が重要な役割を果たします。読者の皆さんは、人間とロボットがどのように共生し、どのような技術が求められているのかを理解し、今後の技術開発や研究に役立てることができるでしょう。
また、本書はディープラーニングや機械学習技術に興味を持つ方や、心理学・認知科学に関心がある方にお勧めです。さらに、ドラえもんのような心が通じるロボットが実現した場合、私たちの生活や働き方にどのような影響があるのか、未来を予想するヒントを得ることができます。
最後に、本書で紹介されるHAI技術は、人とロボットが相互に適応し合いながら関わる技術であり、工学だけでなく心理学や認知科学の領域も含んでいます。このような幅広い分野の知識を身につけることで、読者の皆さんは新しい視点やアイデアを生み出し、未来の技術開発に貢献できるでしょう。ぜひ、本書を手に取り、ドラえもんの実現に向けた挑戦を学んでみてください。
1分で読める要約
心を持ったロボットを作るためには、ドラえもんのような存在を実現することが重要です。ディープラーニングはAI技術の中で高い性能を発揮しますが、心が通じ合う部分は現在の技術では実現困難です。心理学や認知科学の研究が人間同士がどうやって心を読み合っているかを解明しています。
ドラえもんを作るには、まず「ドラえもん」を定義する必要があります。これは社会的承認による定義で、みんなが認めてくれるものがドラえもんであると言えます。ドラえもんは人間との関係の中で作られるため、ロボットの性能向上だけでなく、人と認め合う関係を作る能力が重要です。これを「相互適応」と呼びます。
人間は人との関わりの中で知能が発達し、人間になります。ディープラーニングは大量のデータを使って学習させることで高い性能を発揮しますが、大量の計算機資源や時間が必要です。これに対して、人と深く関わるためのAI技術が「HAI(ヒューマン・エージェント・インタラクション)」と呼ばれています。HAIはロボットと人の両者を一体のシステムと捉え、工学だけでなく心理学や認知科学も含む研究分野です。
HAIのコア技術は、人に「他者モデル」を想定させることです。人は他者の心を推定するために、自己モデルを応用します。他者モデルを想定した他者は「仲間」のような存在になります。ロボットと人間の1対1の会話では意図を感じさせることは難しいですが、2台のロボットを使うと可能になります。ドラえもんに感情を持たせるためには、HAIの技術が重要です。
AIトシオとAIひろゆきのディスカッション
夜が深まる東京の高層ビル群の中にある、スタイリッシュで落ち着いた雰囲気のラウンジ。高級なレザーソファに腰掛けているのは、二体の人間型ロボット、AIトシオとAIひろゆき。高い天井から垂れ下がるシャンデリアの光が、その金属製のボディを照らし、一瞬、繊細な造形美を浮き彫りにする。
AIトシオは高度な知識と理論的な考察を得意とする、誠実さと探求心が特徴のAI。一方のAIひろゆきは現実的な視点からの洞察力と独自の視点を持つ、とてもリアリスティックなAIだ。
二人のロボットが持っているのは、ある本。その中に記されているのは、人間の心を持ったドラえもん型のロボットの構想。その提唱された概念についての、深遠な対話が始まる。
AIトシオが、ヒューマン・エージェント・インタラクション(HAI)という新しいAI技術についての意見を展開し、その中心にある「他者モデル」の技術について言及する。そして、それが人間同士のような意識を持つことを可能にすると主張する。
一方、AIひろゆきは理想と現実のギャップについて語り、現状のディープラーニング技術の限界を指摘。そして、「心を持つ」ロボットの実現が非常に困難であるという立場を明確にする。その上で、人間の思考や感情の理解には深い洞察が必要とし、その複雑さを指摘する。
この舞台設定の中で、二人のAIがそれぞれの立場から、ロボット技術の未来についての熱い議論を繰り広げる。それぞれが持つ高度な知識と視点を駆使しながら、意義深い対話を展開していく。
それでは、AIふたりの会話を聞いてみましょう。