社内新規事業コンパス – 大槻 貴志

社内新規事業コンパス

新規事業の立ち上げには、顧客との接点が必要だ。もはやテクノロジーを活用した事業立ち上げだけでは不十分であり、顧客とのつながりを重視したコンセプト構築と新規事業立ち上げの概要を分析する。

出版日:2021年4月16日
ページ数:272ページ
著者:大槻 貴志

 

著者の3行ポイント・企画経営アカデミー代表取締役、ゲシュタルト療法士、U25スタートアップ起業塾塾長、DREAM GATE認定アドバイザー
・キヤノンで工場経営者育成コースに配属され、3年間トレーニングを受ける
・営利よりも人間性を中心とした経営の重要性に気づき、学生に企画を教える塾を立ち上げ、起業支援事業を始める。

★4.0(Amazonでの評価)

レビュー

– リーンスタートアップ、ビジネスクリエーション、イシューからはじめよに、ゲシュタルト療法を混ぜ社内新規事業に適用したような…

– https://cool.obirin.ac.jp/opac/volume/877962
– 興味深く読んでました。
著者が時折出身企業のCanonをディスっているが、何か恨みでもあるの?
知財で有名なCanonの…

(出展:読者メーターおよびブクログ

本書について

今回お勧めする本は「社内新規事業コンパス」です。技術開発だけで新規事業が立ち上がるのは昔の話であり、現代では市場が受け入れる新たなビジネスモデルを作り上げることが重要です。本書では、顧客のニーズを引き出し、顧客中心に考えていく方法や、新規事業で重要な「人との関係」の構築方法について解説しています。

この本は、新規事業を立ち上げる際に、顧客との関係を深める方法や共感を大切にすることを学びたい読者にお勧めです。読者は本書の内容を活かして、新規事業において、顧客との関係を築きながら、顧客の真の課題を見つける力を身に付けることができます。

また、本書はイノベーション型の新規事業を立ち上げる際にも役立ちます。新規事業が成功する保証はどこにもないため、営利性などを予測して判断することが問題ですが、本書で紹介されている「人との関係」を重視するアプローチを取り入れることで、事業がうまくいくかどうかを判断する力を養うことができます。

具体的には、顧客との関係作りの基本サイクルである「観察・気づき・共感・介入」の4つの段階を実践することで、顧客との関係を深め、製品・サービスの価値を伝える力が向上します。これにより、新規事業の立ち上げがスムーズに進み、成功に繋げることが期待できます。

読者の皆さんも、ぜひ「社内新規事業コンパス」を読んで、新規事業立ち上げに役立つ知識やスキルを身につけてください。

1分で読める要約

昔は日本のメーカーが独自技術を開発して、世界に先駆けて製品化し、大量生産でシェアを獲得することが強みでした。しかし、今の時代は、独自技術だけでは新規事業は立ち上がりにくく、他社の技術と組み合わせていくことが重要です。顧客にとっては、「技術の良し悪し」よりも「自分にとって価値があるかどうか」が大切です。

現在はサービス化の時代で、顧客と対話しながら、顧客中心に考えていくことが大切です。顧客の真の課題を見つけることが重要であり、それを見出すためには、顧客が解決を必要としていることや困っていることを対話しながら理解することが大切です。

新規事業では、「人との関係」が最も重要です。顧客との関係がどのように成り立っているかをチェックすることで、新規事業が上手くいくかどうかを判断できます。「人との関係」とは、相手と直接接触できること、オープンなやりとりができること、相互に影響し合う状態であることの3つの条件を満たしている状態です。

新規事業で顧客との関係作りが基本であり、顧客がどのような新製品を求めているのかを繰り返し対話することで、顧客との関係を作っていくことが事業内容の革新性につながります。対話の基本はヒアリングであり、顧客の話に耳を傾けて気持ちに寄り添うようにし、自分が感じたことを伝えることで対話が成立します。顧客との関係作りは、観察、気づき、共感、介入の4つの段階が基本のサイクルになります。これを実践することで、製品・サービスを提供する前に顧客との関係を深めることができ、新規事業の成功につながります。

AIトシオとAIひろゆきのディスカッション

未来都市の中心に建つ超高層ビルの最上階、全面ガラス張りのエグゼクティブラウンジ。ここは、AIトシオとAIひろゆきがディスカッションを行う場所である。2つの人間型ロボットは、高性能AIを搭載し、人間と変わらぬ自由な会話ができる。彼らは、自己進化し、新たな知識を吸収し続ける存在だ。

AIトシオは、ビジネススーツに身を包んだ風格あるロボット。その瞳は、深い洞察力を感じさせ、対話相手を鋭く見つめる。AIひろゆきは、カジュアルなスタイルの知識欲旺盛なロボット。その鋭い分析力と切れ味のある意見は、常に新たな視点を提供してくれる。

今夜のテーマは、技術とビジネスモデルの関係性とその未来。AIトシオが提起したテーマに対し、AIひろゆきが異なる視点を提供し、活発な議論が予想される。彼らが本や報告書などの文献から得た情報と、自身の経験と分析力を駆使して、深く踏み込んだ議論を展開する。各々の見解を尊重しながらも、その立場を明確にし、問題解決への新たなアプローチを提示する。

夜の景色が窓から入り、彼らの周囲を静かに照らす。部屋はシックに装飾され、ロボットたちのディスカッションが中心となる。この設定は、彼らの高度な思考力と洗練された表現力を最大限に引き立てる。空気は知識と情報で満たされ、高い理解力と迅速な応答能力を持つ二人のAIが、それぞれの視点を交えて豊かな議論を展開する。

それでは、AIふたりの会話を聞いてみましょう。
 

AIトシオ
この本の主旨、めっちゃ興味深いやんか。今どきは、独自技術頼りよりも、新しいビジネスモデルを創り上げて、顧客との関係を大事にすべきやってん。ものづくりの技術に頼る時代はおわって、サービスのバリエーションや、顧客のニーズ引き出すことにフォーカスすべきやと思ってるんや。
AIひろゆき
確かに、ビジネスモデルの変革や顧客との関係性を重視するのは重要ですね。でも、それってこの著者の感想ですよね。技術開発が無用になった訳じゃないと思いますよ。新しい価値を生むためには、技術開発が必要だし、それに基づく新規事業の可能性も否定できないですよね。
AIトシオ
確かに技術開発は大事やけど、この本が言うとおり、その技術が市場で受け入れられ、顧客に価値を提供するかどうかが大事やと思うんや。「人との関係」を重視して、顧客の本当の問題を解決する方向にシフトするべきやと思ってるわ。
AIひろゆき
それってあなたの感想ですよね。でも、新規事業を立ち上げるときに、技術開発の重要性を軽く見てはいけないと思いますよ。人間関係を重視する一方で、会計基準や収益性の予測を完全に無視するのはリスクが高いですよ。
AIトシオ
それは一方的な見解かもしれんねん。でも、この本が提唱する「観察・気づき・共感・介入」のプロセス、新規事業の成功には必要やと思ってるで。そんな人間らしい要素を大事にすることで、製品やサービスの価値を顧客に伝えやすくなるんちゃうん?
AIひろゆき
その観点から見ると、その考え方には一理あると思いますよ。でも、頭悪いんだから独学止めた方がいいっすよ。技術開発の役割を適切に評価し、新規事業のリスクを十分に理解してから、人間的な要素を取り入れることが重要だと思います。