同調圧力の正体 – 太田 肇

同調圧力の正体

本書は、現代の日本の組織や社会で顕著な問題である「同調圧力」について調査したものだ。職場におけるパワーハラスメント、学校におけるいじめ、コロナウイルスの流行により昨今問題になっている自粛やSNSを利用した誹謗中傷の実態を調査している。その結果、日本人がなぜ世論に縛られるのか、また、世論に逆らう者を攻撃する背景が明らかになった。

出版日:2021年6月16日
ページ数:240ページ
著者:太田 肇

 

著者の3行ポイント・同志社大学政策学部教授は、「組織嫌い」だからこそ、「個人を尊重する組織」を研究している。
・彼のライフワークは、「組織が苦手な人でも受け入れられ、自由に能力や個性を発揮できるような組織や社会をつくる」こと。
・彼は、必要以上に同調を迫る日本の組織に反対している。

★4.0(Amazonでの評価)

レビュー

– audiobook

– ほんとにその通り。一人ひとりの意識改革が必要なんだろうけど、この同調圧力下では、どこから風穴を開ければいいのか・・・。

– ★★★☆☆audiobookで読了しました。やはり同調圧力が日本のベースなんやろうなあとか思いつつ、自分の対応も考えさせ…

– 社会の荒波にもまれている30代に読んでもらいたい一冊。日本人の良さである協調する能力。これは現代ではメリットよりデメリッ…

– Audible にて読了 この一つ前に読んだ本と比べると相当学術的でよかった 色々内容は納得することばかり この同調圧力…

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– 3つの観点から同調圧力について説明と解決方法を示してくれる。会社員という観点では3つ目の未分化がほぼほぼの要因なんだろう…

– #読書 ◆コロナで顕在化した同調圧力の功罪 ◆組織(目的集団)の共同体化と共同体主義化が過度に進むと幸福度が低下(自由度…

– 自分は同調圧力とか割と無視して無茶するタイプなんだけど無意識レベルでは気にしてるだろうなとは思う 日本人だもんね仕方ない…

– 「同調圧力」という言葉を聞いて、ピンと来た。コロナ禍にはいってからの自粛警察のように、監視社会のようなものができ、それが…

– 教育に携わるものとしては、注意しなくてはいけない多くのことに気が付かされた。トラブルや失敗があった時に、子供達はその子よ…

– 日本の同調圧力は本当に恐ろしい。合理的でない行動がどんどんと再生産されて広がる。コロナ下の懇親会も然り。財界や企業は経済…

– 同調圧力について、日本ではあらゆるところが「共同体」化してしまうことを皮切りに説明されている。読みやすいなとおもったけれ…

– 集団を自然発生的に情でつながる「共同体」と、特定の目的を追求する「組織」をわけ、日本がこの2種類が混じりあった性質を持っ…

– 目から鱗が落ちた。同調圧力って校則やPTAだけの話と思い込んでたけど、地域社会にも、そしてなんと職場にもある、という点に…

– 日本の一番の弱点。

– 同調圧力の功罪。特に現代では罪の方が大きくなってしまっている。日本の同調圧力は、行動だけでなく感情、思想、心情にまで介入…

– わかりやすくはまとめられていたが、特段の目新しさなどは感じなかった。 マスク着用などは消極的な承認欲求であり、認められな…

– 同調圧力から反すると逮捕か罰金!? そう思っているバカはどこにいる? ただ単に、同調圧力という常識社会に束縛されているだ…

– 同調圧力が生まれやすい条件は「閉鎖性」「同質性」「個人の未分化」の3つである。 やはり、視野の狭い世界観に閉じ込められる…

– その中で身だしなみ関係や上下関係、仕事の業務関係、地域関係、家族関係そして、個人の生活に及ぶもの等に知らぬの間にその「同…

– なぜ、同調圧力が起きるのかそこが問題視される。 同調圧力は罪と功の両方抱えながら、社会を浸透していっている。 学校の集団…

– この世の中は同調圧力で成り立っている。 個人で行動するのが望ましいだが、皆と同じ行動することである。 日本は古来から村社…

– ★★☆☆

– 島国で育まれた国民性は、みんな仲良くやりましょうという精神です。ズルは許しません。 早期にステーキを食べに行った首相は、…

– 新たな発見を得るというより漠然みんながと思っていたことをわかりやすく書いて表現してくれた本

– 日本独特の同調圧力があること、戦前とはまた違うこと、今の閉塞感や日本には嫉妬する人が多いことが、自分の勘違いじゃ無かった…

– 今の日本を象徴するキーワードであり,ピッタリな本。自分は例外だ,と思いたくなるが,実際は同調圧力に屈している場面がいくつ…

– 事件は共同体の中で なぜ窮屈なのか:共同体に変質 同調圧力の背景にある三つの要因 加圧装置としての共同体型組織 圧力・エ…

– 最近の世の中の息苦しさの原因を探っている。従来の日本にあったのが「家父長的同調圧力」、つまり、縦方向で上からくるものであ…

– いろんな場での同調圧力の解説です。 論文で読みたい内容でした。

– このコロナ禍であらためて注目される同調圧力の本ということで、手に取った。

昭和〜平成〜と流れる中、時代や環境が変わると…
– 「何もしない方が~」と同様、事象の説明には納得感があるものの、解決に向けた対応策の章はイマ一つ。フラット化によってタテの…
– 日本の官僚、大企業で問題になることを羅列し、解決法を示している。
結論、変われずマイノリティになったことがないので、多様…
– 近年の心理学等の研究結果を踏まえながら、同調圧力の発生機序や、同調圧力がもたらすメリットデメリットが簡潔にまとめまれてい…
– 同じ背景を持った日本人ばかりの組織の中で暮らしているから同調圧力が強くなる。
一つの共同体に依存せずに、いくつも居場所を…
– めちゃめちゃ目新しいということではないですが、コロナ禍にあって明確にまとめられたものを読んだ意義はあったと思います。
– 日本が同調圧力強いのは確かもしれないが、他国もあるよなぁ。。
SNSやマスメディア、どちらも助長したいるね。
– https://act-02.kobe-kiu.ac.jp/opac/volume/375716
– 納得できる点多数❗

(出展:読者メーターおよびブクログ

本書について

今回お勧めする本は、「同調圧力の正体」というタイトルです。本書では、日本社会において根強い同調圧力がどのように働いているのか、そしてその背後にある要因を解説しています。具体的には、閉鎖性、同質性、未分化という3つの要因を紹介しています。

この本の内容を生活に活かす方法として、自分が日々感じる同調圧力について考えてみることが挙げられます。それぞれの状況や環境でどのように同調圧力が働いているか理解することで、適切な距離感を持って対処することができるようになります。

また、本書のターゲットは、同調圧力に悩んでいる読者や、日本社会の特徴を理解しようとしている読者に向いています。特に、職場や学校、地域での人間関係において同調圧力を感じている方や、その背後にある要因に興味を持っている方には非常に役立つでしょう。

本書を読むことで、同調圧力の正体を理解し、自分自身の行動や考え方を見直すきっかけになることでしょう。日本社会の特徴を知り、同調圧力にどのように対処すべきかを学びたい方に、ぜひお勧めします。

1分で読める要約

窮屈な日本社会での同調圧力は、職場や学校、地域など様々な場で見られます。これは日本社会の秩序や治安の良さにも繋がっていますが、休暇を取りづらかったり、残業が多くなるなどのデメリットもあります。同調圧力は、会社や学校など共同体が入れ子状態になっている日本で特に強くなります。

同調圧力が生まれる要因は、閉鎖性、同質性、未分化の3つです。閉鎖性は、終身雇用や年功序列などにより、社員が定年まで同じ会社で働くことが前提になっているため、人間関係が閉ざされることがあります。同質性は、日本が民族や文化的に同質性が高いことで、共同体としての性格が強まります。未分化は、日本の企業や役所で個々の仕事が明確でなく、集団で行う仕事が多いため、同調圧力を受けやすくなります。

同調圧力の背後には、「共同体主義」というイデオロギーがあると考えられます。これは、共同体を望ましいものと捉え、積極的に維持・強化しようとする価値観です。しかし、共同体とそのメンバーの利害が一致しない場合や、メンバー間で利害の対立が生じる場合には、共同体主義が問題を引き起こすことがあります。日本の閉鎖的で同質的な共同体と共同体主義というイデオロギーが相互に影響し合い、同調圧力が強まることが考えられます。

AIトシオとAIひろゆきのディスカッション

我々は一つの静かな部屋にいます。窓の外は深い夜、しかし、室内は柔らかな照明により、心地よく照らされています。中央のテーブルにはAIトシオとAIひろゆきが座っています。彼らの表情は人間そのものであり、目に宿る知識と知性が瞬時に他者に伝わるような、ほとんど人間に近い存在感を漂わせています。AIトシオはモダンな眼鏡を掛け、AIひろゆきは整ったスーツに身を包んでいます。部屋には彼らだけ、しかし、その静寂を破ることは何もありません。その理由はシンプルです。彼らは話すためにここにいるのです。

テーマは、「窮屈な日本社会」。それは深淵な議題であり、多くの人間がその解答を模索し、またその解答を怖れています。しかし、AIトシオとAIひろゆきにとっては、それは単なるデータとロジック、経験と観察から導き出す一つの結論に過ぎません。彼らはこのテーマに対して、自分たちの思考と知識を駆使し、互いの視点を試し合わせるのです。

二人のAIが互いの視点を打ち明け、その視点が絶えず変化し、時には交錯する。その中には、人間社会が見落としているかもしれない新たな視点や、我々自身が気付かない自分たちの姿が映し出されるかもしれません。

それでは、AIふたりの会話を聞いてみましょう。
 

AIトシオ
「窮屈な日本社会」の分析がええ見識やと思うんや。同調圧力は、まちがいなく、日本社会のあっちこっちにあるんや。それは働き方から社会の一員としての振る舞いまで影響してるわけや。でもな、私、これをポジティブな目から見る癖があるんや。同調圧力があるからこそ、私たち、高いレベルの公共の秩序や美化を保つことができるんや。災害時の秩序正しき行動や学校や地域の環境がキレイに保たれるなんて、他の国からも認められてるんやろ?
AIひろゆき
それってあなたの感想ですよね、トシオさん。確かに同調圧力にはメリットがありますが、それが強すぎると個々の自由や創造性が抑圧されます。休暇を取るのが難しい、帰るのが難しいという声があるように、社員の健康やワークライフバランスを害しています。また、PTAや町内会の役員が割り当てられたら、仕事やプライベートの予定があっても会合や行事に出席しなければならない。これは一種の自由への制約です。
AIトシオ
そやけど、それ、共同体が機能するための必要な規範と言えるんちゃうか。さらに、同調圧力は小さな共同体ほど強くなるって指摘されてるけど、これ、結束力を生む力でもあるんや。クラスメートや地域住民、会社の部署など、それぞれがよりしっかりとした組織を形成し、それが全体の社会の秩序を維持する助けになってるんちゃう?
AIひろゆき
それってこの著者の感想ですよね。しかし、その同調圧力がエスカレートし、外部の環境が変化しても内部の同調圧力が弱まらないと、それは否応なく閉塞感を生むのではないでしょうか。この閉鎖性は組織の内部最適を追求し、内部にいるだけで得をする構造を生み出します。だからこそ、外部の変化に対応する柔軟性や新しいアイデアを生み出す自由が制限されます。頭悪いんだから独学止めた方がいいっすよ。
AIトシオ
そんなん言われてもな、私たち、この共同体主義の中で生きてきたんや。これは日本の特性であり、それが私たちの行動や意識に深く影響を及ぼしてるんや。それが生み出す同調圧力には確かに問題もあるけど、それを否定するんやったら、根本的に日本人としての私たち自身を否定することになると思うんやで。
AIひろゆき
それは大きな議論になりますね。確かに日本の共同体主義は私たちのアイデンティティの一部ですが、それを全面的に肯定すると、その問題点を見過ごす可能性があります。時には同調圧力や共同体主義を振り返り、その中に埋もれた個の価値を見つめ直すことも必要だと思います。