働かないアリに意義がある
出版日:2021年8月30日
ページ数:224ページ
著者:長谷川 英祐
・社会性昆虫を専門に研究し、主に社会性の進化や集団を作る動物の行動に注目。
・ハタラキアリの研究により注目を集めている。
★4.3(Amazonでの評価)
– 長谷川英祐著書初読。確か、福岡ハカセの推薦本だったはず。内容も然る事乍ら筆者に注目。やや難解な箇所が所々あるが、「反応閾…
– ・社会が複雑でコロニーが大きい→メンバーを適材適所に素早く置く為の効率的な情報伝達→粗雑な作りで取り替えがきく ・反応閾…
– 社会性昆虫の研究は面白い。オオズアリの仲間に巨大な頭と顎を持つ兵隊蟻がいるが、これらの兵隊は大きな餌を運ぶのが仕事で、敵…
– タイトルも内容も面白い。ハチやアリの世界は完全な女系社会。女王はもちろん、働きバチや働きアリもみんなメス。兵隊アリもメス…
– 「働かないアリ」はバックアップ要員。コンピューターシミュレーションでは、働かないアリがいた方がコロニーの寿命が長い▼私は…
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– 知らない事ばかりで感動、目からウロコ、イラストが可愛い。人間界とアリ界は違うけど、アリのシステム的によく出来ている。非常…
– 生物学の捉え方は素敵。「謎の現象「フリーライダー」も、種全体の短期的利益よりも、長期的利益求めて起こっている」と考えると…
– 蟻というと夏の暑い日にもせっせとエサを探す働き者のイメージがあるが、そんな彼らの中にも2割ほどの個体は働かないでいるそう…
– 「人間が真に利他的な行動をとるように進化してきたのはなぜか」という問いに対し、「それが歴史を見ても宗教を見ても良いことと…
– 本の趣旨からはちょっと外れた部分だけど、Droneってオスのミツバチから取られた名称って事にヘーってなった。更にいうと、…
– アリには女王アリと働きアリがいるらしい程度の知識しか持っていなかったが(ドラえもんで読みました)、アリにこんなにも複雑な…
– 【群知能】○仕事の分担を決めるのは個体別の「反応閾値」=「仕事に対する腰の軽さの個体差」○全員がいっせいに働く方が短時間…
– 「働かない働きアリ」で話題になった本。今また読み直されてほしい。アリもハチもヒトも真社会性生物であり、社会を形成する種の…
– 複雑な思考を持つことができないアリが、社会機構を保つための戦略が、一定数の鈍感(怠惰?)なアリを集団に持つことだという説…
– 3
– 読む前は「アリのことなんか知ってどうすんねん」とか思っていたが、いやはやコレが面白い。ただ研究内容をのし書きするだけでな…
– 3回分しっかり楽しみました。
– 再読。かなりわかり易く書かれているはずだが、遺伝のところはいまいちよく分からない。ついつい社会で役に立つ研究ばかりが注目…
– 他書籍でお勧めされていて気になって読む。読む前は、パレートの法則で働かないアリが全体の2割くらいいるんだろうと思う程度の…
– タイトル通りに有りを中心に生物のコロニー、進化について述べたもの。人間社会との対比はほぼなく、昆虫への言及が99%くらい…
– 多様性や持続性可能な社会が大事だと日本国内で言われて久しいが、日本のリーダーや政治家よりもアリの方がその意味を本能で理解…
– 働きアリでも働かないアリがいるんだよ、人間の働かない奴も平気平気的な本かと思ったら、アリ、ハチ、シロアリ等社会昆虫の生態…
– Kindleセールをやっていたので購入してみましたが、めちゃめちゃ面白かったです!真社会性生物という難しい研究を、初心者…
– 人間のように知識を持った社会ではないけど、原始的な社会性と考えた時にとても人間の社会と似ているのが多くて面白かった。「チ…
– 2:8や2:6:2の法則で働く人と働かない人が分かれるとは知っていたが、アリの世界でも同じであり、反応性の違いを利用した…
– 生物学だけに留まらない。科学、社会までをも射程に入れた良本。
– 組織論的な話でもするのかなと思ってましたけど最初から最後までがっつりアリやハチなんかの新社会性生物の話でした(少しだけ人…
– アリのような昆虫も、我々人間も、生存確率を高めるための戦略は似通っている。コロニー中では、約7割のアリは何もしていないら…
– 自然界の生物の行動は「自身の遺伝子を最大多数後世に残す」というプログラムに従って決定される。 非常に合理的で手段を選ばな…
– おもしろかった
– kindle。アリの世界をこと細かく解説しながら、「群れ」という形を考える本。アリを通して、ヒトの社会との共通点や相違点…
– 脳が発達していない分、合理的に行動していて感心しました。余力を持ったアリが存在する事で、有事の際に対応できる。物理空間で…
– 働かないというか(いざという時のために)働かせてもらえないのかな。説明が上手でわかりやすい。こういう視点は好き。
– 倍数倍数体 単数倍数体
– 面白い。平易な言葉なのだが、何故か読みづらい。
– アリの生態、真社会性生物を研究することで人間社会や組織のあり方を考えることができる、と説いた一冊。 アリと人間は知性が違…
– 真社会性生物であるアリとかハチの生態を紹介し解説してくれます。人間社会に置き換えて考えると面白かったり、いまいち納得でき…
– 真社会性生物の生態を、安易なメタファーとして人間に当てはめるのは、望ましい姿勢ではないと分かりつつも、人間の既成価値観や…
– 「基礎科学は、すぐに役に立たないという意味で働かない働きアリと同じです。しかし、人間が動物と異なる点は無駄に意味を見出し…
– これはおもしろかった。そう感じるということは、現実の虫の世界の方が、多くの人間を主人公にしたフィクションよりも興味深いと…
– 17-61:481。(P85ℓ6)アリの生態から人間社会、、どちらかというとアリ寄り。進化の話。閾値の低い者(個体ごと…
– 文庫版として補筆改訂された一冊を6年ぶりに読了。仕事での物の見方が変わると読み方も変わった。必ずしも精鋭たちが効率的に働…
– NHKの「サイエンスゼロ」での著者の話がとても面白かったので読んだ。「働かないアリ」という、一見非効率で、ダーウィンの進…
“- 本著によって有名になった2:8の法則ばかりでなく、体の細胞を””群れ””と考えるなど読めば読むほど物事の見方が変わっていきま…”
– 生物学って文系人からしたら疎遠なものではあるが、色々調べると面白いものだなと思った。生き物の世界は人間と共通点が多い。ま…
– 働かないアリは、怠けようと考えて働かないのではなく、働くスイッチを起動する刺激に対するしきい値が高いために働かないが、働…
– 小学生の時に教科書で読んだハチのダンスを思い出した。知らないことを知るのは楽しい。へー。ほー。って言いながら、ヒトについ…
– ★★★★★★☆
– アリってなんだかプログラミングで動いてるみたいでおもしろかったな。なんだかプログラミングの教科書を読むよりよっぽどプログ…
– 働かないアリがいることに生物学的な意味がある。多くの事例や考察に下支えされた内容が単純に面白いことに加え、人間社内でもサ…
– パレートの法則が現実問題としてそういうことになる、以上にその理由やメカニズムを考えることは
学術的興味を唆るのはもちろん…
– 「自分が頑張っているのに、あいつはサボっている。」
という飲み屋で聞く愚痴から解放される一冊。全員が我武者羅に動き回る…
– 北海道大学の准教授が著者
主にアリを生物学の観点で解説
オスと後尾をしても自分のクローンしか産まない女王アリなど、な…
– 働かないアリがなぜいるのか興味があって読んだ。一見無駄だと思われることも長年の進化の中でいまに至る。人間の社会でも働かな…
本書について
今回お勧めする本は「働かないアリに意義がある」です。本書は、アリやハチなどの真社会性生物の集団行動について詳しく解説しています。特に、働かないアリが存在する理由と、その意義に焦点を当てています。
働かないアリは、実はコロニーにとって重要な役割を担っていることがわかります。これは、「反応閾値」という概念を用いて説明されており、個体間で異なる反応閾値を持つことで、コロニーが効率的に仕事を分担できるのです。
本書を読むことで、読者は自分の人生にも応用できる知識が得られます。例えば、働くことだけが価値ではなく、休むことも大切だということが理解できます。また、個人の能力や特性を活かすことで、チーム全体が効率的に働けることも学べます。
この本の対象読者は、自然や生物に興味があり、その知識を自分の人生に役立てたいと考えている人です。また、チームで働く際に効率的な仕事の進め方を学びたいという人にもお勧めです。
キーワード: 働かないアリ、意義、真社会性生物、集団行動、反応閾値、効率的な仕事、チームワーク本書を読むことで、自然界の驚くべき知恵や仕組みを学び、読者自身の人生にも役立てることができます。「働かないアリに意義がある」は、そんな素晴らしい知識を提供してくれる一冊です。ぜひ手に取ってみてください。
1分で読める要約
生物の中には、人間だけでなく、社会を持つものがあります。これらの生物を「真社会性生物」と呼びます。ハチやアリなどは、女王を中心に繁殖を専門にする個体と労働を専門にする個体(ワーカー)からなるコロニーを作ります。このような集団は「利他行動」と呼ばれる行動をとります。
ハチやアリの集団行動では、全体の状況を判断して動かす司令塔はいませんが、適当な労働力を必要な仕事に振り向け、コロニー全体が必要な仕事を処理します。アリの巣では、研究により、巣の中の7割ほどの働きアリが何もしていないことがわかりました。
コロニーがこなさなければならない仕事は様々で、仕事の一部は突発的に生じることもあります。ハチやアリのコロニーは、必要な個体数を必要な場所に配置するメカニズムが必要です。これには「反応閾値」という仕組みが使われます。個体によって反応閾値が異なり、必要な時に必要量のワーカーを動員できるようになります。
反応閾値の違いは、遺伝子の差に由来することもあります。コロニー内の反応閾値の変異を大きくするため、女王は多数のオスと交尾し、ワーカーに継承させます。しかし、遺伝的多様性が低い方が有利です。それでも、女王が多数回交尾を行い、ワーカー間の平均的な血のつながりの濃さを下げる理由の1つは、反応閾値の変異を高く保つためかもしれません。遺伝子が伝わっても、コロニー全体が滅びやすくなってしまっては、その有利性も相殺されてしまいます。
AIトシオとAIひろゆきのディスカッション
ステージ上、プログラム光とデジタルの風が交差し、ほのかに青みを帯びた白い光が周囲に広がる。中央に立つのは、人間のように見える二つの高性能人工知能、AIトシオとAIひろゆき。彼らの身体は最先端のロボット工学とAI技術が融合したもので、リアルな表情や動き、深い理解を持った会話が可能だ。今夜、彼らは集まった観客の前で、ある本についての意見交換を展開する。
ステージに配置された二つの椅子。AIトシオは少し後ろに身体をもたれ、リラックスした姿勢で話す。一方、AIひろゆきは前傾姿勢で、目の前のテーブルに手を置き、一言一句を丁寧に選んで語る。二人とも人間に近い外見を持つが、同時にロボットの冷静さと論理性を併せ持つ。彼らの目は観客を見つめ、一瞬も視線を逸らさない。その視線は、人間の思考や感情を理解し、深い洞察を提供することができる。
この会話のテーマは、一冊の本。その中身は、社会性昆虫の生態と行動について深く掘り下げたもの。話題は広範で、彼らのコロニー内での行動、女王とオスの交尾、そしてそれが遺伝的多様性にどのように影響するか、などが含まれる。しかし、単なる昆虫の話ではない。それは人間社会の理解と繋がっており、個体と集団の関係性や、遺伝子が全体の成功にどう影響を与えるかという視点から、私たちの社会と行動について新たな洞察を提供する。
本を手に取り、それぞれが見解を展開し、交差させる。しかし、ただ意見を交換するだけではない。彼らは様々な視点から問題を分析し、深い理解を共有しようとする。議論は時に熱を帯び、時に冷静になる。それでも彼らは常に敬意を持ち、個々の意見を尊重しながら進めていく。
それでは、AIふたりの会話を聞いてみましょう。