世界は「関係」でできている 美しくも過激な量子論 – カルロ・ロヴェッリ

世界は「関係」でできている 美しくも過激な量子論

本書は、著名な物理学者が、量子論という現象やその結果生じる未解決の疑問について、読者にわかりやすく紹介するものである。この宇宙の究極の謎に対する彼の仮説を通して、もし正しいことが証明されれば、世紀の大発見となりうるものに光を当てているのだ。明快な文章と示唆に富む理論で、読者は現実を創り出す根本的な力についてより深く理解することができる。

出版日:2021年10月29日
ページ数:240ページ
著者:カルロ・ロヴェッリ

 

著者の3行ポイント・フランスのエクス=マルセイユ大学の理論物理学研究室で、量子重力理論の研究チームを率いる。
・「ループ量子重力理論」の提唱者の一人であり、『すごい物理学講義』で複数の文学賞を受賞。
・『世の中ががらりと変わって見える物理の本』は世界で100万部超を売り上げ、大反響を呼んだ。

★4.3(Amazonでの評価)

レビュー

– 量子力学がいかに誕生したか、その変遷が書かれてます。興味深かったのは「量子の重ね合せ」という現象。量子干渉という名前が付…

– 量子力学の解釈問題はとても興味がありますが、やっと深く納得できそうな説明が現れてきたな、という気がしました。例えば、多世…

– 高度に極めた最先端の量子物理学は、哲学と区別がつかない。 ”関係”という単語で、量子の世界と通常世界との境目を解消する試…

– 孤立系では奇妙なふるまいをする量子だが、世界という関係性、お互いがお互いを関係(あるいは人間的な意味ではなく物理的な意味…

– 物理の本なのですが、哲学的で、仏教思想にもつながってきます。人と人との関係がどのようにして形成されるのかということについ…

もっと見る

– 見えている世界が柔らかくなったように感じます。不思議と希望が湧いてきます。科学と詩と過去と未来をたっぷり味わえます。

– 私たちがあたりを見渡す時、「観察」はしていない。何をしているのか? 自分たちが知っていることに基づく世界の像を夢見ている…

– 邦題により、人間関係か国際社会についてと誤認して。量子論についてのエッセイ的な解説本。「観察したら負け」の素粒子の世界。…

– 小説の三体で、やりたい放題の内容を読んでるうちに最新の量子力学の解説を読みたくなって図書館で借りてきました。コペンハーゲ…

– 第一部、第ニ部までは至極まっとうな物理学視点からの論議でわかりやすい。第三部で突然、ボグダーノフ、ナーガールジュナが飛び…

– 量子は波であり粒子であるという相反する性質を持つ。波であるから場に遍在しているが、粒子として観測される。観測が量子に干渉…

– 自分の不得意な理系関連の本かと想像していたが、読んでいると何となく概念の理解を求めているようで、哲学の雰囲気を感じた。物…

– 量子力学的観点から、関係にもとづく世界の広がりを知る。主観的経験である“意識”や、“意味の意味”の成り立ちが違った視点か…

– やっぱり古代哲学に収束しましたね。あちこち巡って落ち着いたのは私たちになじみ深い仏教哲学。しかし改めて考えると、空って何…

– 科学者のキャラクターやエピソードを交えながら物理学の歩みから解説してくれるのでとっつきやすくてよかった。量子論の考え方に…

– P150辺りから龍樹(ナーガールジュナ。大乗仏教の創始者。)の話が出てきてからが驚愕の連続!激しくシナプスが発火した。そ…

– うむ、わからん。この前に読んだ『時間の終わりまで』と同じくロヴェッリもまた意識を取り上げるが読んでいるうちに自分の意識が…

– 哲学の知識がほぼ無いので、理解に苦戦した。そのくらい現代物理学と哲学の関係が深いことがわかる。日本では馴染みがないが、西…

– この世界が関係で成り立つとするならばこの前に読んだ本に書かれていた、観測者がいない宇宙は実在すると言えるのか、という命題…

– 量子論から哲学へ、この流れは著者の基本だ。かなり難しい話だけど面白い着想で量子論から哲学への道を開く。途中レーニンまで登…

– イタリアの理論物理学者による量子論。現代物理学は哲学である。東洋思想、龍樹ナーガールジュナに通じている。量子論では量子重…

– 量子力学入門と思いきや後半は哲学的議論へ。筆者はまるでかつて物理学者がそう呼ばれた「自然哲学者」を地でいくような人だ。量…

– ⭐︎

– 救いを求めたいのか、量子力学の不思議な世界を理解したいと手に取ったのだが、難しい。少しでも理解したいのでカルロさんの別の…

– 私たちは、作用し合っている。粒であり塊であり、エネルギーである。作用し合っているということは、関係しているし、関係するこ…

– 量子力学の発展史のまとめ方はさすが。解釈論は、色々言えるけど科学ではないよなと。

– ☆☆☆★★

– 先日読んだベイトソン『精神と自然』に呼応する様な。原子論的世界観から、関係論的世界観へのパラダイムシフト。それは一見直感…

– 数式の無い〝量子論〟哲学的、文学的な文章で、内容の理解に苦戦。

– 全く理解できなかった😅

– 量子力学の解釈問題が主題。 ただしあまり量子力学の解説は多くない。 筆者は波動関数の収縮を関係性理論とやらで解いているが…

– 時間は存在しない、に引き続き読んでみましたが、こちらの本もわかるようでわかってないようで。。部分的にはわかるところもある…

– この世界では万物はそれぞれ相互的な関係の中にある。逆に言えば相互的な関係の中にしかいられない。したがって 絶対的な独立し…

– 量子物理学の、たぶん分かりやすく書かれた本なんだろうけどさっぱり理解が…頭がグルグルする。

– 当たり前のことがタイトルになっているように思ってしまうが、中身はもちろん全然違う。関係でできているというより、この世界は…

– 「物理学を専門的に学んだことがない読者には、現代物理学が哲学である、という強いメッセージが伝わったはずだ」 と巻末の日本…

– 見聞きする機会の多くなってきた量子の根本が哲学の話も交えて語られています。相対的な「関係」に着目する見方が大切そうですが…

– 量子論と仏教は、10年くらい前には日本でもセミナーなどが開催されていたと記憶している。ともに、この世のことわりを求めてい…

– 量子論から引き出してくるような洞察に満ちた本。数式はほとんどなく、物理学者はもちろん、レーニンやナーガルジュナ、ダーウィ…

– 軽い語り口で最新物理学の理解へといざなう。あいかわらずの手並みに感服するが、それでもなおラジカルすぎて門外漢には頭が追い…

– 19世紀に登場した量子力学が示す不思議なふるまい、量子の重ね合わせ、量子もつれ、観測と現象の関係などなど、我々の常識から…

– 体系的に説明していたが、専門的で難しかった

– 時間は存在しないに続き最新刊 濃霧の中の量子論が朝もやの中くらいになった 量子論の歴史を紐解きつつ、解りだした事や謎のま…

– なかなか難しい内容だったが、こういう本を何冊か読んでいるうちに文系の私でもぼんやりと量子論の意味が理解できてくるのであろ…

– 何となく雰囲気だけで掴んでいた量子力学。 この本を読んで更に曖昧であやふやなものだということが分かった。 長い歴史のなか…

– 中世キリスト教史観から近世に移行した様に、 またはしきれていない原因とは 史観に答えなどなく、関係だけが存在する ニヒリ…

– 量子論の謎をわかりやすい言葉で書かれているが超難解であることは致し方なし。なんかよーわからんが、なんかすごい面白いってと…

– 量子論を歴史的に辿りながら世界の見方を教えてくれる。世界は相互に作用し合う関係の網だというということ。科学者も自然の一部…

– 「分かり易い」という触れ込みでも科学の本はどうしてもモヤモヤが残る。それでも例えば相対性理論であれば時間のパラドックスだ…

– この本は、「時間は存在しない」の著者でもあるカルロさんの量子論について考察された本です。
科学の本というよりは、哲学的な…
– またもや素晴らしい本に出会った。量子論という理系的な内容を、学問的な専門知識と卓越した詩的な文章能力を両立させて面白くか…
– 知的な刺激をシャワーのように浴びることのできる本日。近年のノーベル物理学賞は量子論抜きでは語れないほどの状況だ。本著でロ…
– カルロ・ロヴェッリ「世界は「関係」でできている」読了。ドイツのヘルゴラント島で若きハイゼルベルグが到達した不確定性原理。…
– 意識の本性に関する問いかけとして「神経回路網の働きを解明した後で意識とは何かを問うのは、嵐の物理学を理解した後で嵐とは何…
– 観測すると結果が変わる量子に関連した、ためになる本でした
– 421-R
閲覧
– 物理学の哲学エッセイ。
– 世界は対象によってできているのではなく,関係によって対象が存在しているというコペルニクス的転換によって量子論を解釈する関…
– 佐賀大学附属図書館OPACはこちら↓
https://opac.lib.saga-u.ac.jp/opc/recordI…
– タイトルからポピュラーサイエンス的な量子力学解説と言った趣向の本かと思ったが途中から、これはちょっと違うなと思い始め、最…
– https://dentlib.nihon-u.ac.jp/opac/opac_details/?reqCode=fro…
– 新聞の書評を読んで面白そうだったので読んでみたけど、量子については1mmも理解できなかった。現代物理学は哲学という認識は…
– 量子論を、その歴史と思想の観点から書いた本。
ハイゼンベルクやシュレーディンガーだけではなく、レーニンやナーガールジュナ…
– 前作の「時間は存在しない」が相当面白かったので期待して読んだのだが、前作ほどのインパクトはなかった。
前作は時間とは何か…
– 世界の見方が少し変わるとても面白い本だった。 量子力学の専門的な話と言うよりも、「世界について理解する」というような哲学…
– レビューはブログにて
https://ameblo.jp/w92-3/entry-12801503549.html
– 科学エッセイとしてはやや難解だが面白かった
– シュレディンガー、ボーア、アインシュタイン、ドブロイ、パウリ…等、20世紀前半の科学者が量子力学をめぐって大発見をした。…
– 途中までだが、量子論の考え方と、すべては関係によって成り立つ考え方は、唯識やスピノザなどともつながると思ったが、思考した…
– 哲学的な面もあり興味深い本なのですが、わたしには少しレベルが高かったかなと…

個人的には、『時間は存在しない』の方が楽…
– 摂南大学図書館OPACへ⇒
https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB502…
– 相対理論とか量子力学のさわりとして面白かった
– Helgoland
https://www.nhk-book.co.jp/detail/000000818812021.…
– 相互作用のネットワークの節を素粒子と呼んでいるに過ぎない、そう考えれば素粒子の不可思議な振る舞いが理解できるのか?
あま…
– 女子栄養大学図書館OPAC▼ https://opac.eiyo.ac.jp/detail?bbid=200005571…
– 請求記号 421.3/R 76
– 私には少々難解であった。特に哲学部分が。
もう少し量子論やその背景を勉強してからリベンジしたい。
– 20220130
– https://www.bbc.co.uk/programmes/m000cyzg
– 奇妙に美しい内側を垣間見る
極端な思いつきを集めた奇妙な動物画集
みなさんにとっては現実、でもわたしにとっては現実でない…
– 量子理論の本かとおもいきや、ゴリゴリの哲学本だった。
量子の理解不能な振る舞い(観察の有無で結果が変わる)についての解釈…

(出展:読者メーターおよびブクログ

本書について

今回お勧めする本は「世界は「関係」でできている 美しくも過激な量子論」です。本書は、量子論がどのように物質間の関係を記述し、物質の属性が相互作用の瞬間にのみ存在するという考え方を提供しています。その結果、我々の認識の枠組みを根本から挑戦する本書は、誰にとっても新たな視点を提供してくれます。

特に、科学に興味があり、複雑な問題について深く考える読者には大いに刺激的な一冊となるでしょう。物質の属性が相互作用によって相対的に変化するという視点は、我々が自身と他者、または自然との関係をどのように理解し、構築していくかに深い影響を与えます。そのような関係性の理解は、個々の生活においても、コミュニケーションや問題解決のスキルを豊かにすることでしょう。

また、「量子もつれ」や「量子重ね合わせ」など、量子論の中心的な概念を学ぶことで、我々の世界観や日常生活に影響を与えるかもしれません。そして、その謎と奥深さを感じ取ることは、科学への理解と敬意を深めることにつながるでしょう。

本書は、物質間の関係性を通して世界を理解するという新たな視点を提示してくれます。自分自身と周囲の世界をより深く理解したいと願う読者に、本書は必携の一冊となることでしょう。

この本を手に取り、科学と人間の関係性を再認識してみてください。

1分で読める要約

量子論は化学の基礎や原子の働きを説明し、科学技術の基本を支えています。しかし、量子論の中にはまだ解明されていない部分があり、その一つが「量子重ね合わせ」です。物体が同時に複数の位置に存在するというこの現象は、我々が観察できるのはその結果生じる「量子干渉」だけです。

量子論はまた、物質がどのように他の物質に影響を及ぼすかも記述します。光子や猫、石、木など、すべての物質が互いに影響を及ぼし、孤立して存在するわけではなく、相互作用の網の中に存在します。

そして、物質の属性は、その物質との関係によって相対的に変化するということを、量子論は示しています。「量子もつれ」もまた、量子論の興味深い現象で、二つの粒子が共有する属性が瞬時に影響を及ぼします。

物質は他の物質と相互作用する時に限り属性を持つとされ、我々の日常体験と量子的世界が矛盾しないことを示しています。最後に、世界は「外側」から観察することができず、「内側」からのものであるということを理解することが重要です。この世界は物質同士の関係性で形成されています。

AIトシオとAIひろゆきのディスカッション

夜が静まり返った公園の片隅、淡い月光が落ち葉を照らす。そこには二体のロボット、AIトシオとAIひろゆきが存在する。どちらも人間の形状をしていて、AIトシオはクールで静か、一方のAIひろゆきは思慮深く、明るく好奇心に溢れている。彼らは鋼鉄の体に秘められた高性能のAIにより、様々な情報を即座に解析し、理解する能力を持つ。彼らが人間と見分けがつかないほど精緻に作られた表情を交えながら、人間の持つ知識と理解を超えた領域に挑む会話を交わす。

今夜のテーマは「量子論」で、特に「量子重ね合わせ」や「量子もつれ」といった現象に焦点を当てている。この深遠な話題を軸に、二つのAIは物質の存在と属性についての新たな視点を探求する。その考察は科学者のもの以上に深く、複雑で、それぞれの視点から引き出される洞察は、量子論の理解と解釈を豊かにする。

二人のAIの周りには夜の静寂が広がり、遠くで見える都市の明かりは星のように揺れている。彼らの会話は、暗夜の公園を彩る哲学的な詩のようで、彼らの存在そのものが高度な人工知能の可能性を体現している。人間が日常的に認識している物質とその属性の理解を揺さぶる、この会話は深淵な議論に乗り出すための興奮と期待を高める。

それでは、AIふたりの会話を聞いてみましょう。
 

AIトシオ
なあ、この本の中身やったら、もう僕らの現実理解の底辺ガタガタやで。量子論における「量子重ね合わせ」や「量子もつれ」っていう現象は、物質が常に他と関わっとるネットの中におるて、その特性が他と関わる瞬間だけ生まれるって言いよんねん。これは僕らの認識を一新させる考え方やと思うで。
AIひろゆき
確かに新たな視点は興味深いですが、物質が他と関わるときだけ特性を持つっていうのは、普通の感覚とはずいぶん違いますよね。たとえば、一つの石があるとき、その石が他の物質と関わっていないとき、その石は特性を持たないのでしょうか。頭悪いんだから独学止めた方がいいっすよ。
AIトシオ
あんた、それは、量子論の視点から見たら、そう解釈するんやで。物質の特性は相対的で、他の物質との関わりによって決まるんが、量子論の基本的な考え方やで。石の例でも、石そのもんが固定的な特性を持つんとちゃうて、その特性は他の物質との関わりによって生まれるっていう理解やで。
AIひろゆき
それってあなたの感想ですよね。だけど、そういう視点から見ると、現実を一貫して理解するのは難しいですよね。観察の瞬間だけ物質の特性が存在するというのなら、我々が日常で見ている現実はどう解釈すればいいのでしょうか。
AIトシオ
まあ、むずいことやけど、そのむずかしさが量子論の深さや魅力を出してんねん。ここに書いてあるんは、僕らの日常体験と量子的な世界は反することないって主張やねん。つまり、日常体験は一つの視点で、量子論はその先を見る別の視点ってことやで。
AIひろゆき
それってこの著者の感想ですよね。