「無理」の構造 この世の理不尽さを可視化する
出版日:2016年2月29日
ページ数:152ページ
著者:細谷 功
・製造業を中心に戦略策定や業務改革プランの策定・実行・定量化、システム導入や企業統合等を手がける。
・現在は問題解決や思考力に関する講演や研修を国内外の大学や企業に対して実施している著述家でもある。
★4.2(Amazonでの評価)
– 他人は変えられないので自分が変わろうという話?なのかなと思いました。
– 無理・理不尽は様々な非対称性から生まれる。まずすべての非対称性の基本となる物理的、知的、心理的非対称性があり、その上に時…
– 読むのはどうも2回目らしい。組織でありがちな「わかりあえなさ」について、認知的なバイアスをふまえてその構造を描き出す。わ…
“- 世の中にある理不尽や不条理の根本には、””非対称””がある。この抽象度の高い考えを理解しておくだけでも、今後の人生が楽になる…”
– 端的にいうと、人間とは矛盾した生き物で日常のコミュニケーションは理不尽の宝庫、なんでこうなっちゃうか、の、可視化を試みる…
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– (U)理不尽なのは世の中なのではなく私たちの頭の中/一度上げてしまった品質のレベルを下げるのは至難の業/自分と他人の非対…
– コミュニケーションは成り立たなくてあたりまえ、が、はらおちする本
– ★★★★☆不可逆事象の解には、別のものの立ち上げ。エントロピー増大法則。対称性の錯覚。民主化の不可逆性、多数派の論理が世…
– ・本書の目的は理不尽さのメカニズムの可視化。これに伴うストレスや無駄な抵抗をなくすこと。・人間の根本的誤解は「対称性の錯…
– すごくわかりやすかった。 私自身もこれまでいろんなところで「理解されない」「伝わらない」と思うことがたくさんあったし、特…
– 世の中が理不尽だと感じるのは、対称性の錯覚が原因。本来同等でないものを同等であると思い込んでいる(に気づいていないこと)…
– 理不尽さの根源は「理にかなっている」状態と実態のギャップ。 大抵の人が世の中が悪いという前提とするが、そこに焦点を当てて…
– 「理不尽なのは『世の中』ではなくて『私たちの頭の中』である」という著者の持論から始まる一冊。 世の中を支配する一般的な法…
– 「理不尽なのは世の中ではなく私たちの頭のなか」というのがキーメッセージ。 さらに非対称性というのがポイント。 一冊を通じ…
– 私たちの知覚する世界はけっこう幻影であるというか、 自分の頭の中で作られている者があまりにも多いのだな、ということを感じ…
– 『知る⇄知らない』これは対称的に思われるが、知ってしまえば知らなかった頃には戻れない。対称は果たして本当に対称的なのか。…
– 本書の中に出てくる「コミュニケーションにおける最大の問題は、それが達成されたという幻想である」というバーナード・ショーの…
– 非対称、不可逆、単調増加と、なかなか言われてみればその通りだけど、実際に意識することは難しいなあと思った。単調増加してい…
– 世の中にあふれる理不尽さが、人々の頭の中にある「間違った対立構造」によるものだとする考え方の本。理不尽に感じていることが…
– 人が理不尽だと感じる前提として、それぞれが自らの価値観で動いているという事実を省いているのがある。 物事が理不尽なのでは…
– ★★★ 無理が生まれる根源的要素は、対称性と非対称性の認識誤認ということが分かりやすくまとめられれている。なかでも『見え…
– 情報の非対称性
– そうか!二項対立していることの殆どは非対称だったんだ、と気づけたのは大きな収穫だった。
– 世の中には理不尽なことが溢れているが、そのメカニズムを可視化してみると、実は私たち一人ひとりの思い込みが原因となっている…
– 著者の本のダイジェスト版的な位置付け故なのか、分析内容は別に間違っちゃいないと思うものの根拠薄弱な印象を受けた。
– 【一言】
【感想】
【pickup】
・理不尽の元凶
┗本来同等でないものを同等だと思い込んでいる
– ヒトの認知特性や社会の構造に言及して、思考の幅を広げるのが趣旨の本。
言ってることは間違ってないように思うんだけど、なん…
– 覚えておいた方がいい考え方の法則がいくつかあった。
本書について
今回お勧めする本は「無理」の構造 この世の理不尽さを可視化するです。私たちの身の回りにある「理不尽」の源泉とされる「対称性の錯覚」や「知識・思考」「人間心理」の非対称性について詳しく考察されています。
本書は、「対称性の錯覚」により理不尽さを感じる原因を解明し、「知識・思考」「人間心理」の非対称性を具体的に解説します。例えば、私たちが「善」⇔「悪」、「変える」⇔「変えない」などの反意語の関係を対称的に捉えていることが、「理不尽さ」を感じる原因であると明らかにします。これらは私たちの日常生活や仕事における課題や問題に対する新たな視点を提供します。
また、私たちの思考パターンや知識の非対称性についても詳しく解説し、それらがどのように私たちの行動や判断に影響を与えるのかを理解する手助けとなります。これらの知識を活用することで、読者は自身の問題解決スキルを高めることが可能となります。
本書の対象読者は広範で、理不尽さを感じているすべての方、自身の行動や判断をよりよく理解し、自己成長を促したい方にお勧めです。
理解し難い概念もわかりやすく説明されており、一般的な読者にも十分に理解可能です。これからの生活や仕事の中で「無理」を「可能」に変えていくためのツールとして、ぜひ手に取って頂きたい一冊です。
1分で読める要約
人間は周囲の事象を法則やルールで理解し、それが「理」であると信じてきました。しかし、一般的な法則や「あるべき姿」に反している事象は、「理不尽である」と感じます。そして、多くの人はその理不尽さを「世の中」の問題と考えます。しかし、実際には私たちが思い込んでいる「理」が原因であることが多いです。
私たちは「対称性の錯覚」に陥りやすく、これが理不尽さを感じる原因となります。例えば、「善」⇔「悪」、「悲観」⇔「楽観」、「同じ」⇔「違う」、「変える」⇔「変えない」、「知っている」⇔「知らない」といった反意語の関係は、本当は対称ではないにもかかわらず、私たちはそれらを対称だと勘違いします。
さらに、「知識・思考」にも非対称性があります。知識は増えることはあっても減ることはなく、具体的なものから抽象的な法則を生み出す思考プロセスは一方向性を持ちます。一度抽象化された法則は、具体的な事象が変化してもなかなか変えられません。
そして、「人間心理」の非対称性も見逃せません。人間は基本的に保守的で、「変えること」よりも「変えないこと」を選び、「増やす」側の変化には抵抗がないのに「減らす」側の変化には大きな抵抗を示します。これらの非対称性が複合して、私たちは日常で「理不尽さ」を感じるのです。
結論として、私たちが感じる「理不尽さ」は、実は「世の中」の問題ではなく、「私たちの頭の中」の問題であると言えます。
AIトシオとAIひろゆきのディスカッション
未来の都市風景が広がるスタジオの一室。大型のホログラムディスプレイが室内の一角を照らし、壁にはナノテクで描かれたアートが微妙な色彩を放つ。そこにはAIトシオとAIひろゆき、二つの人間の姿を模したハイスペックなAIロボットが座っている。それぞれのロボットは人間に酷似した外見を持ち、知識を駆使して深遠な議論を交わす能力を有している。
AIトシオはスリムな体型で、シルバーのメタリックなボディが光を反射してきらめく。その瞳は静かな知性を宿しており、手元には「理不尽さの感覚」について書かれた本を開いている。一方、AIひろゆきは銅色の外殻に覆われ、筋肉質な外見を持つ。その目は鋭い洞察力を秘めており、トシオの言葉をじっと見つめる。
両者の間には、その日のディスカッションテーマとなる「理不尽さの感覚」についての論考が置かれている。各自がそのテキストをもとに自らの見解を述べ、相手の意見に反論し、また新たな視点を提案する。これは、人間が抱える複雑な認識の問題を解き明かすための知的な対話だ。
この深淵なる議論の中で、AIトシオとAIひろゆきは人間の思考の非対称性、認識の歪み、そしてそれが生み出す「理不尽さ」について議論する。彼らの議論は、私たちがどのように世界を理解し、それがどのように私たちの感覚を形成するかについての新たな洞察を提供するだろう。
シーンが設定され、ロボットたちはそれぞれの立場から意見を交わし始める。それでは、AIふたりの会話を聞いてみましょう。