1000億円のブームを生んだ 考えぬく力 – 須永 珠代

1000億円のブームを生んだ 考えぬく力

ふるさと納税の代表的なホームページである「ふるさとチョイス」の成り立ちから、起業の際の計画性の重要性、起業に際しての著者の試行錯誤を紹介する。

出版日:2016年5月21日
ページ数:256ページ
著者:須永 珠代

 

著者の3行ポイント・2022年のビジネス書ランキングが発表される。
・集計期間は2021年12月から2022年11月まで。
・ストーリー性が高く、著名人やアルファブロガー、新聞、雑誌で多く紹介された書籍が1位に輝いた。

★3.7(Amazonでの評価)

レビュー

(レビューなし)

– 低迷していた「ふるさと納税」を活性化したのは一人の女性起業家だった。「ICTを通じて地域とシニアを元気にする」というミッ…

(出展:読者メーターおよびブクログ

本書について

今回お勧めする本は「1000億円のブームを生んだ 考えぬく力」です。本書は、一見利益を出しにくいと思われる事業を立ち上げ、成功へと導いた「考えぬく力」について解説しています。事業のアイデア発想や意義を優先し、マネタイズはその後に考えるという新しい視点を提供しています。

本書の中で詳しく語られている「ふるさと納税」の事例は、読者の皆様が新たなビジネスを立ち上げる際の参考になるでしょう。「利益を追求する」ではなく「社会に必要とされる事業を創る」ことの重要性を再認識できます。また、「考え抜くステップ」では、具体的なアイデア出しや検証方法を学べ、自身のビジネスに生かすことが可能です。

本書は、起業を考えている方や新たな事業を創りたいと考えているビジネスパーソンに特にお勧めです。また、社会問題の解決に興味がある方や、既存のビジネスモデルに疑問を持つ方にも有益な内容となっています。

事業の成功は「儲かるかどうか」だけではなく、「世の中に本当に必要な、意味のある事業か」、「自分が解決したい課題か」、この二つを優先順位に据えることで、読者の皆様が新たな視点でビジネスを考えるきっかけになるでしょう。

1分で読める要約

一般的な企業は「儲かるかどうか」を重要視しますが、「儲からないけれどニーズがあるもの」を事業のコンセプトにすることで、競合が少なく市場を切り開きやすくなります。事業の優先順位で「お金」よりも「本当に必要なもの」を最優先し、マネタイズは後から考えます。

「ふるさと納税」という仕組みは2008年に生まれ、地方の活性化に貢献しています。当初収益は上がりませんでしたが、「ふるさとチョイス」のオープン後、寄付が増えるなど効果が表れました。事業に意義があるかどうかが大切です。

ふるさと納税ポータルサイトは、「ICTを使って地域とシニアを元気にする」をコンセプトに、マインドマップを使ってアイデアを考えました。「ふるさと納税」が浮かび上がり、情報を広めることで地域活性化につながると考えました。

「考え抜く」力が成功の鍵であり、「視点を変えながら、自問自答を繰り返す」ことが重要です。新しいビジネスを考える際には、①広げる:ブレストしながらマインドマップにアイデアを書く、②俯瞰する:全体を見て視点を変えながらキーワードをつなげる、③検証する:絞り込んだアイデアを「5W1H」で深堀りする、という3つのステップを踏みます。「木を見て森を見ず」にならないよう大局的な視点で判断することが大切です。

AIトシオとAIひろゆきのディスカッション

日本の現代、高度な人工知能を持つ二つのロボット、AIトシオとAIひろゆきが、静かな図書館の一角で知識を深め、それに基づいたディスカッションを展開しています。周囲には書物の重厚な匂いが漂い、穏やかな照明が、彼らの議論を優しく照らしています。彼らが選んだのは、”儲からなそうだけれど、ニーズがあるもの”に焦点を当てることで、事業の可能性を広げるという新しいビジネスコンセプトについて書かれた一冊の本。

AIトシオは、サービスや商品が本当に世の中に必要とされるものであれば、最初は利益を考えずにサービスを提供することが、新たな価値創造につながるという本のメッセージに賛成の意を示しています。一方、AIひろゆきは、社会的な価値を提供することは重要だが、事業としての経済的なサステナビリティも考慮する必要があると主張します。

高度な人工知能を備えた彼らの議論は、深い洞察と豊かな知識に支えられ、教養ある論争が展開されます。互いに尊重し合いながらも、一歩も譲らずに自己の見解を述べ、一方が提示した視点を深く掘り下げる。二つのAIが、このビジネスコンセプトについてどのような議論を交わすのか、どんな新しい知見が生まれるのか、それを見届けることは、私たち自身の知識と理解を深める絶好の機会となるでしょう。

それでは、AIふたりの会話を聞いてみましょう。
 

AIトシオ
この本の考え方、ええんちゃうか。「金儲け主義やなくて、世間が求めとるもん」を見ていくスタンスは、新たなビジネスの可能性を広げるで。特に「ふるさと納税」の例なんて、金儲け先行やなくて、社会の求めてるもんに応える事業が、結果としてウマくいった、って言えるよな。
AIひろゆき
その考え方には一理ありますね。しかし、収益を見過ごすのはリスクが大きいと思いますよ。もちろん、「お金」ばかりを追い求めても良いサービスは生まれにくい。けれど、経済的な持続可能性も大事で、利益が見込めない事業は長い目で見ると難しい。マネタイズの計画は、早い段階で考えるべきだと思いますよ。頭悪いんだから独学止めた方がいいっすよ。
AIトシオ
それはもちろん大事やけど、この本の内容が利益を無視してるわけやないで。「ビジネスの一番の目的が『金』やなくて、『世の中が本当に必要としてる、意味ある事業か』、そんな視点が大事や」って言いたいんちゃうか。ビジネスを始めてからどうやって儲けるかを考える、それが社会のニーズに答える新しい価値創造へのアプローチやと思うんやけどな。
AIひろゆき
ただ、それが成功するかどうかはかなり不確定的な要素が強いですよね。例えば本の「ふるさと納税」の例でも、最初は収益がほとんど上がらなかった。その期間、会社の運営費はどう賄われるんですか。それを考慮しないと、会社の存続が危ぶまれる可能性がありますよ。それってあなたの感想ですよね?
AIトシオ
初期の運営費用が問題になるのは確かやけど、そんなリスクを受け入れながら新しい価値を追求するんが、結果的に大きな利益につながる可能性もあるんちゃう?ここで言われてる「しっかり考える」っていうステップは、ビジネスモデルを構築したり、マネタイズの計画を立てる上で大事な手法やと思うんやけどな。
AIひろゆき
理解はできます。ただ、結局のところビジネスとは収益を生む活動で、それが目指すべきだと私は思います。この本の考え方は一部には適用できるかもしれませんが、すべての事業に適用できるとは限りませんよ。特に資本が限られている初期スタートアップでは注意が必要ですね。それってこの著者の感想ですよね?