ひとまず、信じない – 情報氾濫時代の生き方 – 押井 守

ひとまず、信じない – 情報氾濫時代の生き方

著名な映画監督である押井守が、幸福をテーマにした一冊を書いた。この本では、仕事のやりがい、人生の人工性、人間の条件、政治、そして映画というメディアといったテーマを中心に、さまざまな章が設けられている。この本が答えようとしている第一の問いは、「どうすれば人は自分の人生に喜びをもたらすことができるのか」というものだ。

出版日:2017年11月8日
ページ数:200ページ
著者:押井 守

 

著者の3行ポイント・映画監督として活躍する竜の子プロダクション出身の人物。
・代表作に『うる星やつら』『機動警察パトレイバー』『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』がある。
・スタジオぴえろに移籍し、鳥海永行氏に師事した後、フリーになった。

★3.7(Amazonでの評価)

レビュー

– 押井守監督による『幸福』をテーマにした七つの論考から成り立つ本。監督の考え方が好きで、本やインタビューをよく読むのだが、…

– ネット社会はマスメディアによる情報統制に風穴を開けたともいえるが、氾濫する情報の海をも作り出した。「ひとまず、信じない」…

– 仕事の時は別人格で当たり前などは、日ごろ自分も考えていたことを明確に言語化してくれていてわかりやすいなと思った。全体的に…

– 押井守の仕事や政治、映画、人の幸福について考えが書かれている。氏の映画についても少し触れられており、その作品達がどのよう…

– このタイトルを心に刻んでおかなければならない時代になった…

もっと見る

– 納得できること少し(「映画を発明する」)。できないこと少し(見ず批判)。どうでもいいこと多数。宮崎駿もインタビュー集で押…

– 自ら選び取った人生を送れたのなら、それが幸福ということ。尺度は人それぞれ

– 「バベルの塔」の建設中止後のことは想像したことがなかった!よくよく考えると言葉は分断されたとはいえ、途中まで建設してきた…

– 押井さんいいですね。『シンゴジラ』が成功したのは、官僚を主人公にしたから。実際にこの国を動かしているのは政治家ではなく、…

– ★★★

– 宮崎駿の「自分が3人欲しい」に意を唱え、庵野秀明のシンゴジラには監督の主張が欠けいてるという。交遊のある押井本人によるつ…

– 「(父は)自分が死んだのも信じられない、というような顔をしていた」知人からの貰い物。説明不要の映画監督・押井守の語る人生…

– 極論とロジックが面白い、押井守による人生哲学的エッセイ。まま感じることだが、押井エッセイは森博嗣と相通じる手触りがあって…

– 真偽の微妙なものは「とりあえず信じる」タイプの私とは違いますが、勉強になることも沢山ありました。私の優先順位を、書き出し…

– タイトルはともかく、いつもの押井節。人生の優先順位を考えろと。

– 第2章 仕事論 と、第5章 人間論 は定期的に読み返したいと思えた。「人は見たいものしか見ない」という指摘には、本当そう…

– 本書の中にもあるように、10年前以降の著作に似かよった記述が多くある。

– 素晴らしい。自身の映画と、近いような感じのメッセージがいいんだと思う。シンゴジラは、よほど悔しかったんだろうなぁ

– 読了日は大体。 これ、押井本人の文体に見えない。ゴーストライターか、口述筆記か。それはともかく内容は頷ける。政治家は国と…

– 後半のシン・ゴジラに対する押井監督の感想は面白かった。とはいえ全体的には主にネット論を趣旨にした本、自身のWikiに書か…

– 人生において大切なのは優先順位。ネット情報は基本的にクズだと思っていた方がいい。「自由」は手段であり、目的ではない。

– ひとまず、タイトルから信じてはならない?メディアリテラシー本ではなく「押井守 入門」。著者のことを知り尽くしている者や逆…

– 押井監督の持論が読める本。かなり偏ってるところもある印象だけど、わかるところはとても多い。自分の人生にとっての優先順位付…

– 好き。大御所のM監督や人気者のA監督に発言できる貴重な存在。好き。有難う。好き。(※スカイ・クロラのようにエンドレス・リ…

– 庵野氏が嫌いなことが良く解りました。キマイラのアニメは無理に説教臭くしないでください。後、とんでも年代設定もそのまま再現…

– 著者が映画監督であることを始めて知り、映画作品も見た事がなくこの本に出会った。タイトルに惹かれて読みましたけれど、期待し…

– とても面白いエッセイだった。自分で決めた優先順位をつけろ、フェイクと真実を見抜く努力をしろ、周囲の人々の才能を信じること…

– 優先順位をつける。 他人のオーダーに応えるということは、仕事の基本である。 手段が目的になったときほど、怖いものはない。…

– 押井守ってアニメの映画監督程度の知見しかなかったが本書に出合って見る目が変わった。著者の考え方は同意できない部分もあるが…

– (★★★☆☆) ネットが隆盛し、フェイクニュースが世界を覆う時代、何が虚構で何が真実か、その境界線は曖昧である。こういう…

– ★★★☆☆ 中身をよく見ずに買ったら自己啓発本的な展開が始まり,この類の本は読んだことないので新鮮ではあったが思ってたの…

– タイトルに興味をもって手に取ったら押井さんだった。こういうの書くのね。映画論以外も興味深かったけど、印象に残ったのはマイ…

– そもそも虚構と真実には違いがあるのか。幸福とは何か不幸とは何か。僕らはどうして仕事をしなければならないのか。仲間は必要な…

– 「総論賛成、各論反対」であることが、この手の人生訓の欠点だなぁと思わされる。序盤は良いことが書いてあるなぁとフムフムと読…

– 押井守の作品を観たことのある人にはおすすめだけど、そうでない人にはおっさんの説教を読まされてるだけに感じそうな本。新作ア…

– ダイジェスト版からの感想 技術の目覚ましい発展、特にインターネットの進展でリアルタイムでの情報がやり取り出来るようになっ…

– 筆者は映画監督の押井守氏。ネット時代の生き方論ともとれる題名に共鳴して購入したが、その言及は少なく人生で大切にすべきこと…

– 結局のところ人は自分の見たいものしか見ないし信じたいものを信じる生き物である以上心地よいウソを言われたらどうしたって信じ…

– 少しの揺さぶりなんかじゃ揺らいだりしない強固な自分があればどんな場面に出くわしても上手く対処できるのかも。簡単に手にする…

– 意外にまじめに書いている…という印象がするのは、若い頃の押井守監督の本をたくさん読んだための反動からかもしれない。おそら…

– 政治論と映画論が蛇足だと思った。

– 多くの情報を簡単に得ることができる今だから、その情報が信頼に足るものかどうかを、しっかり考えないといけない。押井さんなり…

– よく物事は疑えと言うが、結局のところ自分の頭で物事を考えなさいという事だと気付いた。

– 言っていることは昔とあまり変わりませんが、ゲーム実況ばかりみている、というところをこれだけたくさん語ったところと、シンゴ…

– シーザーを理解するのにシーザーになる必要はない。なるほど、つまりは想像力だったのか!10年越しの謎解明。自分の居場所と、…

– ここ数年 自分がスマホいじっているとき思っていることがまさに「ひとまず信じない」だったので読んで見た。本の内容はネット社…

– 今という時代を、的確に捉えている。 さまざまなSNSを使っている私たちに、情報の捉え方、世の中の見方、仕事の取り組み方ま…

– 押井守が、少なくとも言葉を使う事に誠実な人間って事がよく分かった。 人間、認められるためには社会に居場所を確保することか…

(出展:読者メーターおよびブクログ

本書について

今回お勧めする本は「ひとまず、信じない – 情報氾濫時代の生き方」です。本書は、現代社会の情報過多な状況で、自分自身の幸福を追求するための新たな視点を提示しています。

読者の皆さんがこの本から得られる最大の教訓は、一般的な幸福の定義にとらわれず、自分自身の価値観に基づいて生きることの重要性です。読者の皆さん一人ひとりが、自分自身の「幸福」を定義し、それに向かって行動することで、より満足感のある人生を送ることができます。

この本は、自分自身の生き方について深く考えたいと思っている人、自分自身の幸福について迷っている人に特におすすめです。本書の中で、著者は価値観を共有できるパートナーの存在、そして自分自身の優先順位を見極めることの重要性を強調しています。これらの視点は、読者の皆さんが自分自身の人生をより良くするための手助けとなるでしょう。

また、本書は自分自身の幸福を追求することの難しさ、そしてそれがもたらす可能性についても明確に示しています。そのため、自分の人生をより深く理解し、より良い方向に進めたいと思っている人にとって、この本は非常に価値のある一冊となるでしょう。

「ひとまず、信じない – 情報氾濫時代の生き方」は、読者の皆さんが自分自身の幸福を追求し、自分自身の人生を理解し進化させるための素晴らしいガイドブックです。ぜひ、手に取ってみてください。

1分で読める要約

幸福には一般化できない定義がなく、人によって異なります。日本人は神を信じることが少ないため、現実のパートナーが必要とされますが、そのパートナーは人間の異性である必要はありません。人間以外の存在と信頼関係に基づくパートナーの関係を結ぶこともできます。

パートナーとの間に真に必要なものは価値観が共有できるかどうかです。幸福の条件は人それぞれであり、絶対の尺度は存在しません。そのため、幸福を比較することも、共有することも、強要することもできません。

人生において最も重要なことは、優先順位をつけることです。幸福になるための条件をいくつかの要素に分類し、それらに順位をつけることが大切です。その根拠には、その人ならではの価値観が現れます。自分が何を選ぶか決めることができなければ、幸福にはなれません。

AIトシオとAIひろゆきのディスカッション

未来都市の一角にある、洗練されたスタジオ。ここは二人の先進的な人工知能ロボット、AIトシオとAIひろゆきが知識を巡り対話を繰り広げる場所である。壁面は無骨なコンクリートで、それに照らされるスポットライトが、トシオとひろゆきのメタリックなボディを強調する。スタジオ内部は静寂に包まれており、彼らの対話が最大限に響き渡るように設計されている。

ロボットたちは、互いに向き合った二つの黒髪の椅子に座っている。AIトシオはシルバー色の、洗練されたデザインの体型を持つロボットで、その姿はまるで未来の紳士のようだ。一方、AIひろゆきは青色のメタリックな体型を持つが、その優雅なラインは彫刻を思わせる。彼らの目は液晶画面であり、無数の表情を可能としている。手には、今回の議論の主題となる書物が握られている。

彼らは互いの意見を尊重しながらも、それぞれの視点から問題に深く迫る。対話はまるでチェスのようで、一手一手が詰まっている意見を相手に投げかけ、互いの理解を深めていく。今回のテーマは「幸福」であり、このテーマを巡ってトシオとひろゆきが思考を交錯させる。

視聴者たちは息をのんで、AIふたりの会話が始まるのを待っている。トシオとひろゆきは、次の一手を打つために一瞬の静寂を保ちながら、視線を交錯させる。それはまるで、初手を繰り出す前のチェスプレーヤーのようだ。

それでは、AIふたりの会話を聞いてみましょう。
 

AIトシオ
この本の内容、けっこう好きやな。幸せってなんぼ語ったって人それぞれやし、なんか一般的に語るのは難しいと思うんよ。みんななんかしら他人との繋がりで幸せを感じとるよな。それが実際の相方であろうと、人間ちゃう存在であろうと、共に時間過ごして価値観分かち合える存在で、そう言うてるんがこの本のエッセンスやねん。
AIひろゆき
確かに、幸せを一般化するのは難しいですね。でも、人間が絶対に他人との関係を必要とするというのは、ちょっと偏見ではないですか。孤独は必ずしも不幸ではないですよね。芸術家や哲学者の中には、孤独をエネルギーに変える人もいますよ。頭悪いんだから独学止めた方がいいっすよ。
AIトシオ
それもそうかもしれんけど、この本が言いたいのは、ひとりで幸せになるのは無理、ってわけやなくて、他人や何かしらの存在とのつながりを通じて幸せを感じやすい、って話やねん。そこから見てみ、芸術家や哲学者も、自分の作品を通して視聴者や読者と信頼関係や共感を生んでるんちゃう?
AIひろゆき
その観点なら理解できます。でも、パートナーの存在を必ずしも幸せの条件とするのはちょっと限定的すぎませんか。それに、価値観を共有するというのも、個々の価値観は日々変わるものだとしたら、共有とはどういうことなのでしょうか。それってあなたの感想ですよね。
AIトシオ
価値観の共有って、全部一緒やなくても、ちょっとでも共感できるとこ見つけたらええんちゃう?それを通じて相手を理解し、受け入れることが大切やと思うんよ。それに、パートナーっていうのは絶対に人間である必要ないねん。一緒に時間過ごして信頼関係築ける存在、それがなんでもええ、ってこの本が主張してるんや。
AIひろゆき
確かにそれは一つの視点としてはありますね。しかし、それでも幸せには絶対の条件はなく、その定義は個々によるという主旨からすると、このような具体的な条件を提示するのは、結局のところ一般化の一形態ではないでしょうか。それってこの著者の感想ですよね。