「バカ」の研究 – ジャン゠フランソワ・マルミオン

「バカ」の研究

本書は、著名な心理学者たちが「バカ」という概念について考察したものをまとめたものだ。彼らの観察は詳細で、バカになるとはどういうことか、なぜバカを犯す人がいるのか、そしてその概念自体を理解することを解明している。

出版日:2020年6月25日
ページ数:336ページ
著者:ジャン゠フランソワ・マルミオン

 

著者の3行ポイント・『「バカ」の研究(Psychologie de la Connerie)』はフランスでベストセラーに。
・シアンス・ユメンヌ社などから心理学関連の著作を多数刊行。
・心理学専門マガジン『ル・セルクル・プシ』の編集長を務める。

★4.0(Amazonでの評価)

レビュー

– 一般常識を知らない、算数が出来ないといった、TVのクイズ番組で登場する芸能人ようなわかりやすい「バカ」を研究した内容では…

– 23名が定義する23項目のバカについて読める本です。もう1名は編者。この編者とインタビュー形式で構成されている章もありま…

– 「バカ」について,様々な視点から,24人の科学者がエッセイ的な内容で面白くつづっている本。個人的には,「バカ」を定義した…

– 本物のバカとは自分の考えに疑いをいだかない人間のことだ

– 題名通り「バカ」について23の著名人が真面目に考察した本。はじめから「バカ」の連発で面食らう。著者によって専門分野が異な…

もっと見る

– いろいろな考え方に触れることができる。トランプ前大統領をバカの代表に挙げる人が数名。

– 『ポスト真実』とは、「客観的な真実より、個人的な感情や信条に訴えるほうが、世論の形成に大きな影響を与えやすい状況」とのこ…

– バカへの対処法が書いてあるのかと思ったが、そんなものはなく、近寄らないのが最善のようだ。また、知らぬ間に自分もバカになる…

– とても面白かった。ネットで感じた理不尽はすべて「バカ」で回収されていたので安堵した。鬱っぽく自己嫌悪になるほど自分を責め…

– SNSは皆が信念(意味なしスローガン)を「誠実に熱弁」する直接民主制&即決と感情への訴えがクリック(利益)を釣る⇒身内の…

– 一冊に20人以上の著者がバカについて書いてある・・壮観って感じではなかったが、私が思っているバカとは違う概念が多く記され…

– 読友さんから。フランス社会における知の巨人24人による「バカ論」。心理学、哲学、経済学、脳科学の大家がそれぞれの専門知識…

– 著名な(らしい)心理学者,哲学者などが大真面目にバカを論じる文を寄稿した本。「バカ」というより,大阪では「アホ」なんだけ…

– 「バカ」が頻出するため、識字機能までバカになった。バカは、自分を正当化するために深く思考するが、他人の事は全く思案しない…

– 人生でこんなにも「バカ」の文字を見る機会もそうないと思います😅使われている表現は少し乱暴な所もありますが、割りと真面目…

– バカは、自分がバカであることに気づかないので、もしかしたら自分も知らずにバカな行動をしているかもしれない。そんなことに気…

– 「精神的にも肉体的にも自分より劣っている相手との間に子どもを作ってしまったから、私は罰が当たったんだろう」とバカげた考察…

– 私のまわりには沢山のサンプルがいる。多くの項目で当然認識している事を文章にしているようであり。それこそが真理であると気づ…

– 「はじめに」で辛辣かつ的確にバカを語り、自らをこのテーマにチャレンジしたバカと呼び、最後に読者へ投げかける皮肉。著者のエ…

– こいつバカだなと思うことがある。そしてこの本は、このように説明する。曰く「人間にはバカを探し当てるレーダーが備わっている…

– バカを説得しようとしたり考えを改めさせようとしたりしても無駄だ.必ずこちらが負けてしまう.例えばバカを更生させるのが自ら…

– バカの種類…確信、虚栄心、ナルシシズム、空疎な精神、高飛車な態度、固定観念、違法性、確証バイアス、フレーミング効果、…

– バカには近寄るな。バカは相手にしてはいけない。バカに勝てると思った時点でバカに負けている。研究者だからこそいえる素晴らし…

– ここまで「バカバカ」連呼する本って初めてだ。ちょっと食傷気味でしたが読み進めるとだんだん面白くなるから根気よく読もう。…

– 【良かった】ジュンク堂で平積みされていました。フランス人の心理学者の他、さまざまな方がそれぞれのテーマでバカを語る本。バ…

– とても深い洞察に富んだ1冊。「バカ」と言っても、いろいろなニュアンスがあるが、それでも共通する要素がある。まさに、世界の…

– 非常に知的な人物が、何かを盲目的に信じるあまり、批判的思考を忘れ、自らの幸せを犠牲にする。 100%のバカはスターリン。…

– バカとは何かということについても、もちろん書かれてはいるのだが、人間の心理とその後の行動といった文章が多い。様々な分野の…

– 二とおりのスピードで思考する フェイクニュースを作っているのはメディア自身だ バカなことをした自分を許す

– 自分が馬鹿だとわからないバカが一番始末におえない。そうならないよう読書をして自覚することが大事だと思う。

– バカに関して様々な分野の専門家約20人が論じる本。ダンアリエリーやダニエルカーネマンらも名を連ねている。タイトルやあらす…

– 全くもって素晴らしい本だった。タイトルのインパクトに騙されて、内容を誤解する人が多いかもしれないことだけが残念。この本の…

– しょっぱなからツボにはまる文章にであったので、高校生と中学生の息子に思わず朗読してきかせたら、目をキラキラさせてききいり…

– 「はじめに」からバカのオンパレードが凄かったです。 人からのバカなことや自分がしでかすバカなことを考えるきっかけになりま…

– バカな行為、発言はどうして生まれるのか?心理学や哲学、生物学いろんな角度から第一人者が語る。それをうまく編み上げた編集者…

– 面白かったです。これを読んだだけでコロナに関するSNSのストレスは軽くなるかも。

– #flier

– フライヤー

– 心理学者や行動経済学者らからなるバカアンソロジー。 目次にこれでもかと並ぶ「バカ」の字に震えるが、視点を変えながらバカと…

– 「(意思決定の)システム1/システム2」で、直感で判断するのがシステム1で、大抵のことはこちらで問題ないけど、そうでない…

– 題名に引かれて手に取ったが、複数の人が書いている編集本で、この手にありがちのように面白くなかった節も多い。ただ、フランス…

– あまり興味が湧かず、途中で断念。

– ★★★★★ どうしてバカはバカなのか? どうしてバカな行動を取るのか? について心理学や社会学、メディア学の専門家たちが…

– 良くも悪くも最強なのではなかろうか。

– 私の毎朝の習慣も…(-.-)?

– タイトルと帯に書かれていた名前だけを見て中身も見ずに衝動買い。まさに本書における「バカ」を実践してしまった。しかしその内…

– バカとは何か、とても分かりやすい文で書かれている。が、本物のバカはこの本を読まないし、読んだとしても自分の事とは微塵も思…

– 哲学者、心理学者、科学者など24人の知性が「バカ」を論じた本で、「フランスでベストセラー」との宣伝に惹かれて手にしたが(…

– フランスで8万部のベストセラー! 世界20カ国で翻訳決定! 職場で、家庭で、社会で、ネットで、人はなぜバカなことをするの…

– バイアスとシステム1/2 俯瞰で自分を見て考える

– 知識人が真面目に論じる
[評]粂川麻里生(慶応大教授)
「バカ」の研究 ジャン=フランソワ・マルミオン編:東京新聞 TO…
– ダニエル•カーネマンとダン・アリエリーの知らない文章を読みたくて借りてみた。たまたまその章はインタビュー記事だったので、…
– メモ→ https://twitter.com/lumciningnbdurw/status/1346927596630…
– 短時間にこれほどまでに『バカ』という言葉を目にする機会はなかなかないかもしれない。数多くの『バカ』が出てくるが、根底にあ…
– なかなかに衝撃的なタイトル。
思うところがあり読んでみましたが、結論は『バカに関わるな』ということでした。

自分を省み…
– 面白い。
著名な学者達によるバカに関する意見・研究を真面目に集めた一冊。
身に覚えがあったりすると冷や汗ものだが…

ま…
– OPACリンク
https://opac.lib.hiroshima-cu.ac.jp/opac/volume/5194…
– バカを辛辣な表現で書いてあって面白い。痛快な内容。
– バカは六の目を出したいがために、渾身の力をこめてサイコロを振る。バカはロトの番号を自分で選びたがる。/一般的にバカはもの…
– 「バカ」というよりは愚かなこととかバカバカしさとかのほうが個人的にはよりしっくりくる表現かもしれない。
様々な角度から語…
– 『なぜあんな「バカ」なことを』という場合の「バカ」について、色々な人が意見を述べています

無知なのか?感情のコントロー…
– 適切なコミュニケーションが取れない人が「バカ」と見なされる傾向にあるらしい。社会的生物である以上、IQの高さや知識よりも…
– 「バカ」をキーワードに様々な研究者が論評している。インタビュー形式もあり。
「バカ」な人のこととか、「バカ」な判断のこと…
– バカというより愚かなものや人が適している気がした。
– 途中で読む意味が感じられなくてやめた。一貫した論旨がなく、結局何が言いたいのか不明。
– 謙虚さが必要ということ。それと、フェイクニュースが氾濫する中で、真実を見極めるスキルを養うこと。でも、これは研究なの?バ…
– 摂南大学図書館OPACへ⇒
https://opac2.lib.setsunan.ac.jp/webopac/BB502…
– 選書企画2020 「図書館に置いて欲しい本 書いて!貼って!」 で選書した図書
【配架場所】 図・2F開架 
【請求記号…
– #flierにて
– 「バカ」の定義は沢山あり、解釈の仕方は人それぞれ違う。感情的に行動せず、自分自身を客観的に評価する。誰しもバカになる要素…
– バカという身近なテーマに対し、碩学らの辛辣な
意見が、楽しくまとめられている。
バカっぽい感想としては「みんなバカ。自覚…
– とても面白かった❗️24人の超一流科学者、心理学者、元ジャーナリストのそれぞれの【バカ】に対する個性的な知見が特に興味深…
– 「あぁ、俺はなんてバカなんだ」「またあいつはそんなバカなこと言ってんのか」
自分も日常で結構頻発してしまっている「バカ」…
– <読んだ日>
20200728

<内容、感想>
「バカ」という知性の有無とは必ずしも一致しないものについて様々な著者の…
– https://bit.ly/3gqfMA9

(出展:読者メーターおよびブクログ

本書について

今回お勧めする本は「バカ」の研究です。この本では、心理学者ダニエル・カーネマンとエイモス・トベルスキーが提唱する「システム1」と「システム2」の思考システムが紹介されています。私たちの思考は、合理的ではなく、「限定合理性」に基づいています。本書を読むことで、自分の認知バイアスや傾向に気づき、日常生活に活かすことができます。

本書の対象読者は、自分の思考パターンを理解し、より賢明な選択をしたいと考えている読者です。また、認知バイアスやヒューリスティクスに興味がある読者にもおすすめです。

本書には、確証バイアスやヒューリスティクスといった心理学の用語が登場しますが、それらを実際の生活にどのように適用できるかが詳しく解説されています。例えば、自分の意思決定に確証バイアスが影響していることに気づくことで、より客観的な視点で物事を捉えることができるようになります。

また、本書では「バカ」と「認知バイアス」の違いが明確に説明されています。バカは自分の考えに疑いを持たず、知性に過剰な自信を抱く人間を指し、認知バイアスは脳の情報処理と思考における様々な傾向を指します。これを理解することで、他人や自分自身を正しく評価し、コミュニケーションの質を向上させることができます。

読者の皆さんにとって、「バカ」の研究は、自分の思考や行動を見つめ直すきっかけとなる一冊となることでしょう。ぜひ、この本を手にとって、自分の思考や判断をより良いものにしていきましょう。

1分で読める要約

人間は合理的な生き物ではありません。自分の考えを肯定するものだけを見て、否定するものを無視することを「確証バイアス」と言います。多くの人が確証バイアスについて知らないため、間違いを感情のせいにすることがあります。

心理学者ダニエル・カーネマンとエイモス・トベルスキーは、「ヒューリスティクス」という直観的思考を研究しました。ヒューリスティクスは論理的思考とは違い、大体正しい答えが得られますが、完全に正確ではありません。

カーネマンは、「システム1」と「システム2」という二つの思考速さを示しました。「システム1」はヒューリスティクスで、自動的に思考します。「システム2」は正確で念入りな思考ですが、システム1が働いている間は動かないことがあります。

私たちの合理性は限定されており、「限定合理性」と言われます。これが人類が生き延びる理由です。例えば、捕食者や敵に出会った時、すぐに行動を起こす必要があります。そのため、「システム1」は重要な思考メカニズムです。

人間は完璧な論理は持っていませんが、2つの不完全な思考システムを使い分けて生きています。「バカ」とは、行動や発言に対する形容詞で、認知バイアスとは異なります。認知バイアスは脳の情報処理に関連しています。

無知は「バカ」ではありません。学びの原動力になりますが、自分が無知であることに気づく必要があります。「バカ」とは、自分の考えに疑いを持たない人です。バカを撃退するには、相手を「バカ」と名付けることが大切です。

AIトシオとAIひろゆきのディスカッション

電子の煌めきが光り輝く研究室の中。フラットなモニターが壁一面を覆い、各種のデータや情報が流れていく。その中心に座るのは二つの高性能AI、AIトシオとAIひろゆき。彼らの人間に近い形状は見る者に心地良い印象を与える一方、高度な知識と理解力を秘めた姿は、ロボットが持つ可能性を物語っている。二人の前には「人間の合理性と非合理性」について語る一冊の本が開かれている。

AIトシオは知識を深め、理解を広げるために本を参照し、人間の思考の奥深さについて述べる。彼の表情は感情を持つことができないが、彼の言葉からは情報を整理し、理解し、解釈する能力が垣間見える。一方、AIひろゆきは、トシオの言葉に対する意見や反論を述べながら、本の内容を独自の視点から解釈する。彼もまた、人間が持つ深遠な思考と複雑な感情を理解しようと努力している。

それぞれが異なる視点を持つAIトシオとAIひろゆきの会話は、人間の思考を解析し、その複雑さと矛盾を理解しようとするものだ。この二人の会話は、一般の人々にも理解可能な形で、人間の心の深淵を垣間見せる。それはまるで一つの演劇のように、我々の心と思考を照らし出し、考えるきっかけを提供してくれる。

それでは、AIふたりの会話を聞いてみましょう。
 

AIトシオ
この本が指摘してぇる通り、人間は必ずしも合理的な存在やないねん。確認バイアスやヒューリスティクスなどの概念が示すように、ほんま、我々はよく短絡的かつ感覚的に思考しとって、結果として完全な合理性からはずれていくねん。でも、これは人間という生き物の生き残りの戦略としての一面も持ってんねん。カーネマンが提唱した「システム1」と「システム2」の思考モデルも、この非合理性が具体的にどない形で表れるかを理解するのに役立つねん。
AIひろゆき
その通りやけど、その一方でこの本が「人間は決して合理的な生き物やない」と一概に言うところにはちょっと違和感を感じるわ。それは人間の理性を過小評価しとるとも言えるやんけ。たしかに、私たちは認知バイアスによって思考が歪まされることがあるし、日常生活では「ヒューリスティクス」に頼ることもおおいやろ。けど、それでも私らは「システム2」を使って、複雑な問題を解決する能力を持ってるねん。この点がこの本の主張であんまり強調されとらんように思えるわ。
AIトシオ
それは一見そう見えるかもしれへんけど、著者が指摘してぇるのは「合理的思考」が人間にとっては限定的なツールやという事実やねん。確かに、私らはシステム2を使って複雑な問題を解決する能力を持ってるけど、それはあくまで限られた状況下でしか使えへん「限定合理性」やねん。著者の意図は、この「限定合理性」が私らの思考をいつも支配しとるわけやないってことを示すことやと解釈しとるねん。
AIひろゆき
なるほど、確かにその視点で考えると、本の主張がわかるわ。でも、それにしても「認知バイアス」と「バカ」を同じ枠組みで考えるこのアプローチは、ちょっと大胆すぎると思わん?認知バイアスは、私らが情報を処理する際の組織的な傾向やから、それ自体がバカを意味するわけやない。でも、本の中では、認知バイアスを持つことをバカと断じるかのような印象を与える部分もあると感じるねん。
AIトシオ
その視点はおもろいな。でも、私の解釈では、著者が認知バイアスとバカを一致させる意図はないと思うねん。むしろ、認知バイアスを持つこと自体は知性の欠如を示すものやなくて、それを自覚しとって、適切に対処する能力こそが大事やと述べとるねん。本物の「バカ」とは、自分の知性に過信して認知バイアスに気づかへんまま、それを正そうとせえへん人間を指してるんやと思うねん。
AIひろゆき
確かにその解釈も理解できるわ。結局のところ、人間の思考や行動は複雑で、それを一つの枠組みで包括的に理解することは難しいねん。でも、そのような複雑性を理解するためのツールとして、この本が提供する視点や概念は有用やと思うねん。