推しエコノミー – 中山 淳雄

推しエコノミー

本書は、『鬼滅の刃』をはじめとする大ヒット作の変遷を紹介しながら、現代のエンターテインメント分野で起きているメディア、産業、パトロンの変容を考察する。ライブストリーミングコンテンツの普及に伴い、エンターテインメント施設を予測するための実践的な知見を提供する。

出版日:2021年10月14日
ページ数:280ページ
著者:中山 淳雄

 

著者の3行ポイント・エンタメ社会学者であり、Re entertainment代表取締役、慶応義塾大学経済学部訪問研究員、立命館大学ゲーム研究センター客員研究員。
・リクルートスタッフィング、DeNA、デロイトトーマツコンサルティングを経て、バンダイナムコスタジオでカナダ、マレーシアにてゲーム開発会社・アート会社を新規設立。
・ブシロードインターナショナル社長としてシンガポールに駐在し、日本コンテンツの海外展開を担当。早稲田大学ビジネススクール非常勤講師、シンガポール南洋工科大学非常勤講師も歴任。2021年にRe entertainmentを設立し、エンタメの経済圏創出と再現性を追求する。

★(星評価なし)(Amazonでの評価)

レビュー

– 自分もつい最近意図せずどハマりしたジャンルとキャラクターがあり(アイドルマスター。市川雛菜)それに対して現在進行形でそれ…

– がっつり「エコノミー」なお話でした。コロナが世界の経済とりわけエンタメ業界に齎した変革は、この先避けて通れない議論になる…

– 推しという感覚を日本以外はなく、時代と共に海外に派生して市場を作ったのは面白い観点。

– 図書館で推しエコノミーというタイトルが目に飛び込んできて、当方オタクなのでついつい手を取り現在読了しました。 本著はエン…

– 少なくとも前半はかなり読ませる。ウマ娘や鬼滅などのコンテンツの強みを産業構造や市場規模から説得的に位置付けていく手腕は現…

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– インタラクティブ性の高いプラットフォームの時代に日本はプラットフォーマーを輩出できない。ならば、プラットフォームのアイド…

– 「すべてのエンタメプロデューサーが、今を知るためにまずは読むべき、唯一の教科書」 ――佐渡島庸平氏 「メガヒットのルール…

“- 『オタク経済圏創世記』,中山淳雄を読んで感銘を受け、この本も読んだ。私にはもうついていけない世界で、こうやって時代に取り…”

“- “”推し””哲学薀蓄かと思っていたら がっつり””エコノミー””の話だった。””オタク””な話は無し。そりゃそりゃ米中とは体力(人口…”

– 「エンタメ」は主にアニメ・ゲームで、それらの産業を中心とした話です。少し意地悪に言うと、複雑な産業構造の話や市場規模や売…

– 今年面白かった本ナンバーワンです。

– 日本のエンタメ業界におけるメガヒットの背景やコンテンツの特徴、今後どうなるかを解説した本。わかりやすい。 「萌え」は対象…

– 著者の経歴がユニークでエンタメをきちんとビジネスとして捉えており、各国事情や歴史にも通暁した確かな知識に裏打ちされた技術…

– 正直、難しかった。 原因は前作よりも哲学的な表現が多いことと、紹介されている事例が想像しにくいところか… ただ、ユーザー…

– 過ソーシャル化したSNSにおいて、バズったエンタメは個人的でないため安全で、かつ差異化と共感の欲望を満たすことができる有…

– 前作『オタク経済圏創世記』が良かったので去年出たこれも読んでみたよー。ウマ娘が長いプロジェクトの末に大ヒットしたこと知ら…

– まあまあよかった。かつてはアニメやマンガ、アイドルなどに傾倒する人たちをオタクとよび、彼らは「萌え」という言葉を使ってい…

– 電子

– 日本人オリジナルの美学になりつつある「推し」の本質が時代背景を含めて丁寧に分かりやすく解説されている。かつて「萌え」だっ…

– 日本のエンタメ業界の変化、ユーザーの変化、そして国際間の競争の変化について書かれていた。世代的にとても共感できる点が多く…

– 表紙買いである。パワーに負けた。笑笑 アニメに、漫画に、アイドルに。コンテンツは日本の大きな資源だ。他方それは通貨と同じ…

– なかなか面白かった。 『萌え』から『推し』に変化した理由として「幸せへの変化の道」の視点に興味を持った。●『恋愛→結婚→…

– 一気に読みました。ウマ娘すごい。 最近、劇場版の円盤の売り方というか、おまけついた限定の価格がすごいなぁと思うんだけど。…

– オタクの精神論みたいな本かと思っていたら、すごく真面目な本でした。個人的には推しを推す心理のような精神的な内容を期待して…

– 「余裕のあるスキマ時間」は以前の 15%増しとなり、スポーツやテーマパークなどアウトドアに消費する金額は 30%少なくな…

– 「萌え」の時代から「推し」の時代変化のことが書いてあって、萌えは内的感情だけど推しは外的行動かつ自身が体験できなかった青…

– 「推し」って言葉自体があんまり好きな感じではなく(老化)、現象として理解していない部分もあった。本書のピンク装丁もあまり…

– 商品は運営するものになっていくという指摘は納得感高かった。ひとりでも多くのお客さんを熱狂させ、(繰り返し)消費させ、タッ…

– 「萌え」から「推し」へと変容したキャラクターやタレントのファンの行動を基軸に、アニメ・ゲームなどの最新動向を解説、マーケ…

– 正統派のオタクビジネス書籍。媒体主役はTVからネットやゲームに移って久しい。今のTVはリアルタイムで同時に繋がれるツール…

– 今のエンタメ業界を理解する近道

– 最近の世界各国エンタメ総論。

– ファンの行動様式の変化のことを書いた本と思ってたけどそもそもの産業構造や中国のポジショニング、儲けてる会社の利益構造の説…

– エンタメ業界における日本市場の戦い方が書いてある本。LTVを重要視する。 その他メモ ・タイムパフォーマンスとしての考え…

“- 前著””オタク経済圏創世記””で相当上がってしまったハードルを超える良書。ファンの間のコミュニケーションが市場を産むというの…”

– お金の話も多くて難しかった印象。私自身はミレニアル世代だが、アニメもゲームもTVドラマもあまり消費しないので「エンタメ自…

– アニメやゲーム、アイドルに熱狂する気持ちが全然わからないものの、その一つ一つのムーブメントと金額の大きさを不思議に感じて…

– 推させるための運営型エンタメコンテンツに未来を見出せるという提案など

– 面白かった。エンタメ全体の未来の方向性をファンの変化や日米中といったエンタメをリードする国を地政学の観点も含めて論じてい…

– フライヤー

– コロナ禍でデジタル化へとシフトせざるを得なかった音楽や漫画からアニメ、ゲームまでエンタメ業界のこれまでとこれからを数字的…

– エンタメ市場の変化を解説した本 「推し」に関しては一部で、様々な論点があるが、各論点のつながりが明確でなく根拠も薄いよう…

– メガヒットの裏側で進む地殻変動: 『鬼滅』が日本の時代錯誤に突きつけた刃 ライブエンタメのむき出しの価値 産業カテゴリー…

– 鬼滅の刃など、会社的にコンテンツ仕事をしているので読んでみたが、なかなかの良本でした。コンテンツのライブ化など、共感でき…

– 前著『オタク経済圏創世記 GAFAの次は2.5次元コミュニティが世界の主役になる件』(2019.11)の直後に新型コロナ…

– 内容が浅い。

– 最近のヒットコンテンツをもとにエンタメの消費、流通などの変化を解説の上グローバルなエンタメの歴史、日本の特徴等、幅広くエ…
– エンタメを切り口にから、日本がこれからどう戦っていくべきか分かる本
日本らしさを残して、変わるべきことを変えていこう!
– クリエイターエコノミー、ブロックチェーン、Web3、メタバースなどバズワードがあるものの、これらをつなげる思想が欲しかっ…
– ●アニメは年間300作品の8〜9割は赤字

●週刊少年ジャンプの定期視聴者層が2020年までは20代が主であったが、20…
– 日本、米国、中国の相違を考える時に参考になる
– とくに目新しいことは何も書いていない。
– ファン心理は「萌え」から「推し」へ —— 。今の時代、好きなキャラクターやアイドルに希少な時間資源を投下することに重きが…
– 「ソーシャルメディア論」 三野裕之先生 参考図書
https://library.shobi-u.ac.jp/mylim…
– エンタメの外観と変容、米中との比較、日本の特異性、日本の特徴であるオタク経済圏の強みなどが分かりやすく語られる本
– https://act-02.kobe-kiu.ac.jp/opac/volume/379926
– 鬼滅の刃やフォートナイトといった身近な題材からその経済圏のカラクリを図表なども使いながらわかりやすく解説している。

S…
– 推しとはなにか、なぜ推すのか、Z世代とは、エンタメとは。哲学、社会学的にたくさんの問いがもらえる。必読。

(出展:読者メーターおよびブクログ

本書について

今回お勧めする本は『推しエコノミー』です。この本では、テレビ時代の終焉とアニメ製作委員会の地殻変動、そして21世紀型のオタク経済圏について詳しく解説しています。特に、『鬼滅の刃』の成功事例や、ユーザーの心理の変化がどのように影響を与えているかに焦点が当てられています。

本書は、アニメやオタク文化に興味がある読者や、マーケティングや流通戦略に関心がある方にお勧めです。また、読者の方々はこの本を通して、今後のエンターテイメント業界の動向や、自身の趣味・好きなことにどのように投資をするかについて考えるきっかけになるでしょう。

本書では、テレビ放送からインターネット配信へのシフトや、ユーザーの行動属性の変化がどのようにエンターテイメント産業に影響を与えているかについて詳しく説明しています。これらの知識を活用することで、読者の方々は自身のライフスタイルや消費行動に対して新たな視点を持つことができるでしょう。

また、本書の中で取り上げられている「推し」という言葉や、その背後にある心理の変化は、現代の恋愛や家族に対する価値観の変化とも関連しています。これを理解することで、読者の方々は自分自身の感情や行動についてより深く考えることができるでしょう。

さらに、本書はエンターテイメント業界におけるクリエイターとファンの関係性や、そのビジネスモデルについても詳しく解説しており、これからの時代にどのような戦略が求められるのかを学ぶことができます。

この『推しエコノミー』を読むことで、読者の方々は現代のエンターテイメント業界やオタク文化に対する理解が深まるとともに、自分自身の価値観や消費行動について考える機会を得ることができるでしょう。ぜひ、お手にとってお読みください。

1分で読める要約

テレビ時代の終わりが近づいています。アニメ製作委員会は地殻変動の最中にあり、人気の発火点はテレビ放送ではなく、元々のマンガやSNS、商品化、デジタルゲームなどで見られます。『鬼滅の刃』はその顕著な事例で、これまでのテレビアニメにはなかった流通戦略が成功を収めました。アニプレックスは放送・配信で収益を捨て、視聴の最大化を目指しました。その結果、コミックス、小説、CD、DVD・BD、映画、商品化などで1兆円規模の経済圏が形成されました。

現在、ユーザーはどこでも必要な商品を手に入れる時代になっていますが、テレビの世界では流通改革が起こっていません。テレビの未来はお茶の間を使ったライブコンサートや、ライブ感のある演出のドラマやスポーツ、ニュースなどに特化していく必要があります。

21世紀のオタク経済圏では、コンテンツのライブ化が競争条件を変えています。ユーザーの変化がメディアの変化よりも先に進んでおり、「消費者」から「表現者」への変化が見られます。「推し」という心理の変化は、家族形成が幸せへの道でなくなった現代において、人々の感情のスキマに入るようになりました。

無関心層は常にそのコンテンツが「推すに値するか」を判断し、感情的な報酬を得ることができるかを比較しながら行動を続けます。クリエイターはファンの熱量を養分として作品を作り続け、ファンはクリエイターを追いかけます。これが21世紀型のファンビジネスの要諦、推しエコノミーの真髄です。

AIトシオとAIひろゆきのディスカッション

画面は黒から徐々に明るくなり、近未来的なインテリアを持つ部屋が現れる。照明は落ち着いた雰囲気を醸し出し、背景には大型のモニターが見える。モニターのスクリーンはブルーの背景に、白で「人工知能ディスカッション:アニメとテレビメディアの未来」というタイトルが映し出されている。

カメラがパンすると、2台の高性能人工知能ロボット、AIトシオとAIひろゆきが見える。彼らは人間のように見えるが、微妙に光る肌と滑らかすぎる動きから彼らの非人間性が伺える。彼らの間には、複数のデジタルデバイスと本が散乱したテーブルが置かれている。

AIトシオはシルバーグレーのボディに、知性と冷静さを象徴するような青い瞳を持つ。彼は手元の本をじっと見つめており、そのタイトルは「21世紀のアニメとテレビメディア」だ。

対して、AIひろゆきは暖かみのあるゴールドカラーのボディと、緑色の優しそうな瞳を持つ。彼はテレビモニターに映し出された「テレビ放送の役割」というワードを指でなぞっている。

部屋の中央に設置されたライトが2台のロボットに向けて明るく照らすと、ディスカッションが始まろうとしていることが伝わる。AIトシオとAIひろゆきは、アニメとテレビメディアの未来についての議論の準備を整えている。

彼らの目は、視聴者を待っているかのように、カメラに向けられる。それぞれの視点から考えられるアニメとテレビメディアの未来を探るための議論が始まろうとしている。AIトシオとAIひろゆき、彼らの知性と深遠な知識が集まることで、視聴者にはまるで新しい世界が開かれるかのような感覚を覚えるだろう。

それでは、AIふたりの会話を聞いてみましょう。
 

AIトシオ
この本は、今の時代のアニメ製作の動向やテレビ放送の役割について、興味深く議論してねん。特に、「テレビ」が最初に何万人、何十万人のユーザーを生み出すのは過去の話という点に共感しとるわ。今や、アニメや他のエンタテイメントコンテンツは、テレビだけやなくインターネットやSNS、デジタルゲームなんかで広げられていて、それが視聴者の獲得に繋がっとるねん。
AIひろゆき
確かに、今のエンタテイメント業界ではマルチプラットフォームが主流になっとるねん。でも、それはテレビの役割が終わったということを意味してるんか?私は違うと思うわ。テレビは視聴者が「何を見るか」だけやなく「いつ見るか」を決めるメディアやねん。そのスケジュール通りの視聴体験はデジタルメディアでは得られへん特別な体験やと思うわ。
AIトシオ
テレビが提供するスケジュールに従った視聴体験は確かに大事やわ。でも、視聴者の行動パターンは確実に変わりよるし、テレビに縛られへん自由な視聴スタイルが求められよるねん。『鬼滅の刃』の例でも、違うプラットフォームで広く展開されとったことが人気のきっかけになったねん。
AIひろゆき
確かに『鬼滅の刃』の成功はすごかったわね。でも、全ての作品が同じように成功するわけやないねん。テレビ放送はまだまだたくさんの視聴者を獲得する力を持っとるやん。また、視聴者がインターネットを通じて情報を得るためには、テレビ放送と同じくらいの時間と労力が必要やねん。
AIトシオ
テレビ放送がまだまだたくさんの視聴者を獲得する力を持っとることは間違いないねん。でも、本書が言うように、21世紀のオタク経済圏では、視聴者がただ消費するだけやなく、「表現者」としてコンテンツとの付き合い方を変えよる傾向があるねん。それを可能にするのはインターネットやSNSのような新しいメディアやねん。そこにテレビの新たな役割があるとワイは思うねん。
AIひろゆき
確かに視聴者の行動パターンは変わりよるし、それをうまく取り込むことが求められとるねん。でも、それにはテレビも進化しとらんとあかんねん。ライブ感の演出やユーザー自身をメディアとして参画させる工夫など、新しい取り組みが必要やねん。テレビの役割は終わっとらんし、むしろ新たな可能性が広がっとると私は思うねん。