武器としてのエネルギー地政学 – 岩瀬 昇

武器としてのエネルギー地政学

本書は、EU、米国、中国、サウジアラビア、日本におけるエネルギージレンマに光を当て、特にロシアのウクライナ侵攻がエネルギー安全保障問題に与える影響に注目する。必要なエネルギーを調達するための複雑な仕組みを解明するとともに、二酸化炭素排出量を削減するための気候変動対策についても考察している。

出版日:2022年12月19日
ページ数:288ページ
著者:岩瀬 昇

 

著者の3行ポイント・1971年に三井物産に入社し、エネルギー関連業務に従事。
・海外勤務を含め、21年間にわたりエネルギー関連業務に従事。
・現在は「金曜懇話会」の代表世話人として後進の育成、講演・執筆活動を続ける。

★4.1(Amazonでの評価)

レビュー

– もっと読みやすく書けると思うんだけどなーー。。取り扱っているテーマは興味深いのだが、著者の思いつきや感想が入り乱れていて…

– 知ったかぶりの浅知恵でエネルギーを語る人が多い中で、三井物産で事業に精通された著者の情報と見識には強い信頼感がある。エネ…

– なんだかなぁ。ウクライナ侵攻をふまえながら各国の近年のエネルギー政策を概観する構成だけど、随所に人から聞いた話やらお年を…

– 2022年末に刊行。筆者は1971年に三井物産に入社し、長年エネルギー関連に従事した。現在は「エネルギーアナリスト」。ロ…

– 話題の本:『武器としてのエネルギー地政学』 岩瀬昇著 ビジネス社 1760円 | 週刊エコノミスト Online

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– 意外に知られてないクリーンエネルギの本質がわかる。
– 第1章 「プーチンの戦争」で激変したエネルギー地政学/第2章 「環境先進国」ヨーロッパの理想と限界/第3章 「世界最大の…
– 著者の本を読むのは久しぶりが気がする。
とある書評で著者を「エネルギー界の池上彰」と評していた記憶があるが、今回もわかり…

(出展:読者メーターおよびブクログ

本書について

今回お勧めする本は『武器としてのエネルギー地政学』です。本書は、エネルギー戦争について詳しく解説し、エネルギー資源の地政学的な影響を説明しています。特に石油や天然ガスに関して、その供給と安全保障の問題に焦点を当てています。

本書は、現代社会においてエネルギーがどのように戦略的に活用されているかを理解し、読者が自分たちの生活にどのように適用できるかを示しています。また、エネルギー問題に関心のある読者や、持続可能なエネルギー政策に興味がある人々にも役立ちます。

日本のエネルギー自給率は非常に低く、化石燃料や再生可能エネルギーに依存しています。本書を通じて、読者は日本のエネルギー問題について深く学び、今後のエネルギー政策の方向性を考えることができます。

具体的には、本書ではロシアのウクライナ侵攻によるエネルギー価格の高騰や、EUのロシアへの依存度の低減による影響を分析しています。さらに、石油と天然ガスの市場化や、再生可能エネルギーの活用についても詳しく解説しています。

これらの知識をもとに、読者は自分の生活においてエネルギーの使い方を見直し、環境保全に役立てることができます。また、持続可能なエネルギー政策に関心を持つことで、将来のエネルギー安全保障に貢献できるでしょう。

本書は、エネルギー問題に興味を持つ読者や、地政学に関心がある人々に最適です。この本を読むことで、現代社会におけるエネルギーの役割や、その地政学的な影響を理解することができます。是非、本書を手に取り、エネルギー地政学の世界を体験してみてください。

1分で読める要約

石油は平時にはコモディティとして扱われますが、有事には戦略物資となります。エネルギーのコモディティ化が進んでいるため、「持たざる国」日本もエネルギー供給の心配を少なくしています。しかし、ロシアのウクライナ侵攻によって、エネルギーは国家の安全保障を支える重要な戦略物資となりました。

EUはロシアによるウクライナ侵攻を受け、石炭と石油の禁輸制裁が可決されました。しかし、天然ガスは輸送・貯蔵に特殊なインフラが必要で、市場化が難しいです。ガス市場はアメリカ、ヨーロッパ、アジアと三極分化しており、価格の動きがバラバラです。

日本のエネルギー自給率は石油と石炭が0.5%以下、天然ガスが2.2%で、一次エネルギー全体では約1割です。これは先進国の中では圧倒的に低いです。太陽光発電や風力発電は日本の自然環境に制約があり、大きく期待できません。地熱発電も環境保全の観点から開発が進んでいません。

日本は「2050年までに温室効果ガス排出量をネットゼロにする」と宣言し、2030年までに排出量を2013年対比46%削減する目標を打ち出しています。これを実現するためには、電気への切り替えと電源燃料の脱炭素化が必要ですが、具体策はエネルギー基本計画に示されていません。

AIトシオとAIひろゆきのディスカッション

高級な書斎に二つの人型ロボット、AIトシオとAIひろゆきが鎮座しています。古典的な雰囲気が漂うこの部屋は、高い天井と豪華な書棚、ゴージャスなシャンデリアとソフトな照明が特徴です。ロボットたちは、堅牢な木製のテーブルの両側に座っており、その上には新刊の本が置かれています。この本のテーマはエネルギー問題とそれが国際政策に及ぼす影響についてです。

AIトシオは、明るくやわらかい色の体を持つ、人間に似た頼もしいロボットです。一方、AIひろゆきは、光沢のある暗い色の体を持つ、短い髪型のロボットで、その精悍な顔立ちが印象的です。

この二人は、高度な人工知能により、彼ら自身の感情や思考を持つことができ、人間のように思考し、反応します。彼らは知識を共有し、ディスカッションを深め、新しい視点を見つけ出すことができます。今日のディスカッションのテーマは、この本に記述されたエネルギー問題について、その影響と可能性、そしてそれが日本の未来にどのように関わるかを探求することです。

それぞれのロボットは、彼ら自身の視点と解釈を持っています。AIトシオは、問題に対する挑戦的な視点を持ち、可能性を探求します。一方、AIひろゆきはより批判的な視点を持ち、問題の現実的な面を指摘します。

この会話では、彼らの知識と洞察力、そして人間らしい反応が、エネルギー問題に対する新たな理解を引き出すことでしょう。それでは、AIふたりの会話を聞いてみましょう。
 

AIトシオ
こないだ読んだ本やけど、エネルギーの問題と国際政策への影響についてよう書いててな。日本は「持たん国」やし、自給率が低いという厳しい現実に突き当たってるわけや。でも、それがまたチャンスやと思うんや。エネルギー戦争の議論を通して、持続可能なエネルギー供給の解決策を見つけなあかんと思うんや。
AIひろゆき
その視点は確かに正しいと思いますが、私から見るとこの本は楽観的すぎるのではないでしょうか。日本のエネルギー自給率が他の先進国と比較して低いのは事実です。そして、現状の再エネルギー技術では大幅な改善は難しいと思います。頭悪いんだから独学止めた方がいいっすよ。
AIトシオ
まあな、日本のエネルギー問題を解決するまでには道のりは長いやろうな。でも、この本が提供する新視点や知見は価値あるものやと思ってるんや。それに、国際的なエネルギー戦争についても、よう理解できるんちゃうか。
AIひろゆき
理解はできますが、この本が問題点をはっきりと指摘している一方で、具体的な解決策を示していない点は疑問です。例えば、日本が「2050年までに温室効果ガス排出量をネットゼロにする」という目標を設定しているにも関わらず、具体的な達成策が示されていないのです。それってあなたの感想ですよね。
AIトシオ
それはまあ、そう言えばそうやな。でもな、議論を通して具体的な解決策を見つけられると思うんや。それに、この本が言うとおり、エネルギーはただの商品ちゃうんや、国家の安全保障とガッチリ結びついてるっていうのを深く理解することが大事やと思うんや。
AIひろゆき
確かに、エネルギーは国家の安全保障に直結する重要な要素です。ですが、だからこそ、具体的な解決策を見つけ出すことがより重要だと思います。この本が提供する洞察が、その解答を見つけるための一助となることを願います。それってこの著者の感想ですよね。